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ちゃぶ台返しの歌舞伎入門 (新潮選書)

感想・レビュー
10

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takao
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ふむ
0255文字
お抹茶
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歌舞伎初心者が読むと,歌舞伎の奥行きの広さを実感できるはず。江戸時代の芝居小屋は照明が乏しく,化粧や扮装が役の性根を直接的・総合的に表現することもあって,厚化粧は役者の顔や表情をくっきり浮かび上がらせるのに絶大な効果があった。言語に置換できる意味を汲み取れない歌舞伎の様式に観客は感動する。義経千本桜の巧みな物語展開と世界について論じた部分を読むと,古典として何度も上演される理由がわかる。舞踊はあらすじのような「文章の正確な意味」ではなく,景色という幻を体の美しさで見せるもの。
0255文字
クジラ
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歌舞伎というと日本の伝統芸能であり,現代では格式が高いイメージが根付いている。一般的にはなかなか馴染みにくい面があるのも否めないといったところだろう。ご多分に漏れず僕自身も,普段からなかなか接する機会がない生活を送っている。本書では,タイトルの通り入門者に優しい解説が溢れている。これを読めば僕のような素人でも,歌舞伎の入口ぐらいには立てるのかもしれないと感じた。
0255文字
南北
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「歌舞伎入門」となっていますが、何回か歌舞伎を見たことがある人が読むとなるほどと納得できるところが出てくると思います。何十年も歌舞伎を見続けている著者ならではの視点でわかりやすく歌舞伎を解説しようとしていますが、実際に見たことがないとなかなか実感しにくいのではないかと思います。ゴレンジャーの名乗りを上げるシーンは白波五人男から来ているなど、一般的な歌舞伎入門には見られない視点もあります。実際に見るのが一番ですが、映像でもいいので、本書で取り上げられている作品を見た後で、本書を読むことをオススメします。
0255文字
sara
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ネタバレ数多くの演目を見てきた著者の実感と、長年考察・研究されてきた情報が、例を交えながら分かりやすく記述されており、確かに他の入門書と一線を画している。特に「世界と趣向」の説明は面白かった。「世界」を集めたカタログがあったとか、「にらみ」には呪力があると考えられていたとか、興味深い情報もたくさん。最後に唐突に実践編がついていたが、なくても十分楽しめる。いわゆる「お勉強本」でないのでスラスラ読めるし、歌舞伎ファンは、何がおもしろいと思っているのか?どんな目で見ているのか?ということがなんとなくわかった気がする。
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筋書屋虫六
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著者の飄々とした文体とゴレンジャーにまで触手を伸ばすサービス精神に油断して読み進んでしまいますが、これ決して入門書ではナイと思います。400年という時間をかけて洗練もされ、またご時世や変化する大衆の感性に影響されつつ歪みながら、時々の俳優の身体を媒体として発展してきた歌舞伎。すこし興味をもって通い出すと、同じ芝居を別の俳優が演じる面白さ、世界や趣向などの奥深さを知り、決まり事なんかも気になってくる…そんな感じになった時、この本は立体定規を使うように解説くれて、痒いところを心地よく掻いてくれます。きっと。
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mamiko_w
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おもしろい!そうそう!そうです!と思うところがたくさん。「歌舞伎ってなにがおもしろいの?」と聞かれて曖昧に笑って「えー…かっこいいしー」って言う、曖昧な笑顔の意味がここにあるって感じでした。
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KUMYAM@ミステリーとSF推し
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シネマ歌舞伎からハマりつつあるところ。でも舞踊についてはなにをどう楽しめばいいのかさっぱり解らずにいたのが、少しヒントをもらえた気がする。
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UN
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どこがちゃぶ台返しなのかはよくわからなかったが、専門家が専門に陥りすぎずに、適度に出典も明示したうえで実にわかりやすい解説で面白かった。完全なる初心者に向けての入門書ではないと思うが、歌舞伎を観ていくほどになるほどと本書の記述が蘇ること請け合い。
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elpinobonito
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ネタバレそうか、ゴレンジャーもロケット団もルーツは「白波五人男」。言われて納得。歌舞伎は、知らないなじみがないと思っているけど、けっこう日本人のDNAにしみこんでいるんじゃないかしら。読みやすい文章で一気読みでした。 余談ですが、「野崎村」の解釈視点がマンガ「ぴんとこな」とけっこう違っていて、そこも興味深く拝読。
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