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文明に抗した弥生の人びと (歴史文化ライブラリー 449)

感想・レビュー
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ジグゾウファン
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ネタバレ読みにくいというか文章が今一つこなれていないように思えた。のでわかりにくかった。結局読メの他の方の感想を読み合わせてなんとなくそういうことだったのかと思った次第。
0255文字
月をみるもの
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あたりまえのことだが、風習や文化の変化は漸進的なものであり、ある時点・ある瞬間にそれまでのものが突然入れ替わってしまったりはしない。縄文時代の代表的なアイテムと思われている土偶や石棒が弥生時代にどう引き継がれたのか。金属が普及したあとも、なぜ石器は重要な役割を果たし続けたのか。こうした問いに向き合うことが、銅鐸・銅剣文化圏の謎をとく鍵となる。
0255文字
Y田
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歴史の大きな流れとしては弥生時代に入り、稲作、金属器の使用、階層のある社会へ移っていったという事になるが、これらの変化は決してキレイにスパッと起こった訳ではない。北九州地域に伝わった大陸由来の社会、東日本中心の縄文からの伝統的文化などが様々に絡み合って変化していったのがよく分かった。◆鉄器がある程度普及した筈の地域でも非実用的な石器が多く出土するというのがとても興味深い。筆者は「共同体の均質さを重んじる志向性」が働いたものとする。時代が変化する時の人々の動きに想いを馳せている。
Y田

◆p286 「文明に抗った弥生人」に対し「縄文の伝統的な秩序を維持せざるを得なかった」という観点からの説明が大変分かりやすい。現代の村社会でも「機械を導入すると村人の仕事がなくなるから買わない,村の暮らしは妬みが多くて大変」という状況を挙げ、筆者は弥生人の「金属器時代にあっても石器等を使わざるを得なかった」という状況に重ねる。なるほどと思う。つまり、都市と地方だと。どっちがイイって事じゃなく。こう考えると現代も古代も変わらないなとも思う。

02/11 18:11
Y田

◆江戸時代→明治時代も同様だと思うし、更に言えばインターネットが出てくる前と後の時代とかも。自分の体験で考えても、今は「電子書籍ベンリ!大好き!」って思うけど、最初「本はやっぱ紙じゃね?」って思ったしね(笑)

02/11 18:12
0255文字
やま
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以前、昭和に入ってさえ稲の育たない地域があったのに、弥生時代の日本はそんなに簡単に稲作が広まっていったのか疑問でした。当時の人々が弥生文明を単純に受け入れたのではなく、縄文文化の名残からも影響を受けていた様子が分かり、心につっかえていた物が少しスッキリしました。弥生時代も全国一律ではなかったようです。学会の総意ではないのかもしれませんが、弥生時代感も変化していっているようです。
本の間

レキシというミュージシャンの『狩りから稲作へ』という歌(半分日本語ラップ)で当時の人々の心情が歌われていて、おふざけなのに妙に納得しました。機会が有れば是非。

10/29 23:36
やま

Yohei Hommaさん コメントありがとうございます。レキシさんの情報ありがとうございます。探してみますね。

10/30 07:22
0255文字
AICHAN
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図書館本。弥生人は稲作農業を携えて日本列島にやってきた。農業は人類史上初めての大規模自然破壊を伴う。そうやって弥生人は文明の礎を築いたわけで、「文明に抗した」というのは変ではないかと手に取った。冒頭は何が言いたいのかよくわからず、放ろうとした。しかし、何が言いたいのか気になって結局最後まで読んだ。途中から言いたいことが少しわかってきた。縄文時代晩期に大陸や朝鮮半島から稲作・金属器とともに弥生人がやってきたが、列島の在来住民は必ずしもその文明を受け入れなかったということらしい。
0255文字
やいっち
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本書が示すのは、「弥生時代研究は百花繚乱のさまを呈している」とか、「弥生時代のはじまりについての議論の範囲を紀元前10世紀にまでさかのぼ」っていること、「弥生時代の最初の数百年間は、金属器のない時代、すなわち世界的な時代区分でいうと新石器時代に属する可能性がきわめて高くなった」ことなどである。  さらに「従来の「日本で食糧生産を基礎とする生活が開始された時代」という弥生時代の定義に対して、さまざまな異論がもたれはじめている」というのだ。
やいっち

従前の定義によると、「現在の国境の内側で「食糧生産を基礎とする生活が開始された時代」が弥生時代」だったわけである。「国境が存在しない当時の社会において、水田耕作を行っていた朝鮮半島南部の文化と日本列島とを佐原のいう基準のみで区分することは、考古学的にはできない」のであるという。

02/06 22:16
やいっち

本書は決して、弥生時代の概説書とはいえないかもしれないと、著者は言う。むしろ、「東から西への視点を軸とした弥生時代像」が示されている。その意味で、ポレミカルな野心的な書と言えるかもしれない。面白かった。(詳しくは、明日のブログ記事で http://atky.cocolog-nifty.com/bushou/ )

02/06 22:17
0255文字
やざわ
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石器→青銅器→鉄器と文明は進歩したという一律的な考え方に待ったをかけた。土偶、石棒の東から西への動き、銅鐸の存在から、古い文明も立派に存在してたことを証明。今日より明日は発展するわけではない。
0255文字
おらひらお
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2017年初版。弥生時代に関心がある方は一読をお勧めします。
0255文字
takao
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ふむ
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遊動する旧石器人
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2017年7月10日第1刷。弥生時代の幕が開け、大陸や韓半島から水稲稲作や先進文物が流入し、日本列島も階層化した社会に変わっていく…という歴史だが、その発展概念は近代に作られたものであり、また列島内でも多様な弥生化のプロセスがあり、その中で古墳時代に中央となる近畿地方の弥生時代が、西から迫る「文明」をどう受けて「抗した」かが書かれる1冊。玄界灘沿岸の階層化した社会を典型例に進められる教科書とは異なり、列島既存の伝統文化を先進文物と融合させながら、非階層化社会を実現できた近畿弥生社会の特質が描かれる。
0255文字
Junko Yamamoto
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考古学から社会の構造人々の意識を探っっている画期的な本! 銅鐸に対する解釈も納得。均質性を求める日本の社会の原型が見えた。この精神性の流れの上に前方後円墳も生まれるのだろうか。結局、後進地域であった近畿地方が日本の中心になる秘密も知りたい。
0255文字
さとうしん
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縄文文化と弥生文化について、従来のような在地系の文化と渡来系の文化の対立という構図には敢えて落とし込まず、金属器の導入などで、実用的な武器と階層社会の導入を拒絶し、非実用的な銅鐸を偏愛して平等社会を保とうとしたりと、人々が消極的な形で新しい文化の受け入れを進めていったという方向で議論を展開する。また、考古学の研究がどのような手順で進められるのかということや、考古学の議論も時代の影響を受けているということに触れている点も評価できる。
0255文字
はちめ
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縄文と弥生を断続的に捉えることや、現在の日本の国境で古代の文化を捉えることが根拠がないということが徐々に常識になりつつある。本書もその様な流れに大きな影響を与える1冊になると思う。
0255文字
どら猫さとっち
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水田農耕や金属器など、新しい生活文化を発展した弥生時代。しかし、その一方で縄文時代からの土偶から儀礼品など、受け継がれたものもある。「文明と野生の対峙としての弥生時代」の実像に迫る1冊。古来からの伝統と、新しい文化のぶつかり合いは、古代からあった。本書で、文明とは何かを考えさせられる。
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Takashi 
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弥生時代の成立といえば、半島や大陸の影響を重視してきたのが従来の論調であったが、本書では東北地方の文化も大きな影響を与えたことを説き、文化の転換がより全方位的な視座に立って描写される。弥生時代前半は金属器時代ではなく、新石器時代であったとの主張も目から鱗。平準化された伝統的な束縛が、近畿地方南部における大型墳墓形成の遅れに背景にあったとする。他方、稀少アイテムを効果的に使ったエリート層が台頭し、社会の統合・発展をなしとげた北部九州、地域によって社会戦略がことなることが浮き彫りになる。おススメです。
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文明に抗した弥生の人びと (歴史文化ライブラリー 449)評価94感想・レビュー17