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アメリカ人はどうしてああなのか (河出文庫 イ 3-1)

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shusaw
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ステレオタイプは紋切り型やクリシェといった言葉と同じく、一般に広まった偏った定型表現を意味するがゆえに避けるべきものである。著者はある特定の思い込みを真実と取り違えることの馬鹿馬鹿しさを踏まえた上で、アメリカ人は〜である式のステレオタイプから国民性を論じる。というのもそれが示唆する共通性や類似性は、社会環境によって形作られたものであり、その限りで国民性は個人の規定要因だからである。この手法が、社会環境をあまり重視しない個人主義が強いアメリカ人に適用されたことに、「国民論」としての本書のユニークさがある。
0255文字
ゆーいちろー
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表紙のイラストから推察できるように、本書の意味合いがトランプ大統領の誕生によって、いささか変質したのはたしかだろう。英国と米国の言葉の使い方から始まり、最終的に「アメリカとは何か」という文明論的な問いに発展していく。米国が、合理的で、世界の先端を行くことと、頑迷なキリスト教原理主義的な思想が併存していることが、かねてから疑問だったが、その謎の一端がほどけたように思う。ある国の国柄というのはそのたどってきた歴史が作り上げるもので、かつて世界の警察であったからといって米国を特別視する必要は全くないのだろう。
0255文字
Ykojiiii
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皮肉・辛辣なジョーク大好物、ペラッペラの多様性やらリ○ラルアーツを小馬鹿にする趣味がある人(評者含む)は2ページに1回は吹き出してしまう本です。そうじゃない人はふざけるなと憤慨しそうな本です。
0255文字
ゆたち
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2017年に書かれるべき本が間違って2013年に書かれてしまった、うーんなるほど。
0255文字
三柴ゆよし
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イーグルトンのなかではたぶん一番読みやすくおもしろい。
0255文字
サルミアッキー
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アメリカ及びその比較対象としての(著者のルーツがある)英国をはじめとした英語圏の国についての文化論。著者は(言うまでもなくステレオタイプの功罪を認めた上で)極端な描写をするので、わかりやすく、ときに笑える。もちろんステレオタイプをただ提示するだけではなく、ピューリタン的信条や建国の歴史的経緯、地理的条件などからその背後にある文化を解き明かしてくれる。抑制の効いた英国流ジョーク(著者曰くアメリカ人の衝動が増幅させることである一方、抑制はイギリス人の習慣である。)もおかしい。
0255文字
カエル子
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【自分で一万円選書⑤】いわた書店で買ってきた5/12冊目。2013年に執筆されたものが『アメリカ的、イギリス的』と題して日本で刊行されたのが2014年の春。文庫化の際の改題がトランプ政権誕生を背景に部数を狙っている出版社の思惑ムンムンで軽く抵抗を覚える。そして自分がいかに英語と米語をごちゃ混ぜに使っているかを思い知らされて少したじろぐ。辛辣にまくしたて続けてきた著者が締めに選んだアメリカという国家についての朗報と凶報が予言めいていて本気でコワイです。気楽に手にとってはダメ。タイトルと表紙絵がミスリード。
0255文字
H2A
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カバー絵といい邦題といい、トランプ騒動の今というタイミングでの再刊。そういったブラックユーモアに満ちた軽い読み物かと思っていたがそうでもなかった。トランプもアメリカ人の典型として触れられているが、軽いタッチの風刺ではなくてグサリと来る指摘が痛くて読み進むのに意外に難儀する。そんな内容だと思って読んでみては?
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糸
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この、「ああ」としか言えない…って感じ。でもこれ、2013年に書かれた本とのことで、預言者か。英国人らしい皮肉の利いた文章は正直読みやすくはないけど、アメリカについてイギリスが見ると、というのは今まで読んだことがないので面白かったです。確かに他の著作を読んでみたくなる。
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