読書メーター KADOKAWA Group

その日の後刻に

感想・レビュー
50

データの取得中にエラーが発生しました
感想・レビューがありません
尚隆主人
新着
村上春樹さん翻訳のグレイスベイリーさんの本3冊をこれで読み終えた。とにかく理解するのが難しくて読み終えるのに難儀した。
0255文字
Hiroh
新着
ネタバレ初読みの作家。最初の方の作品は、はたしてこれは面白いのであろうか?と思いながら読んでいたが、半ば過ぎの掌篇になって面白くなってきた。ふとした記憶のスケッチ。子どもに記憶が生まれる瞬間。最後のインタビューで作者自身が意識しているようにヴォイスが抜群にいい。ロシア系のユダヤ人で戦時に大人になった世代。戦争に行かなかった人間には自由が開けていたと思えた。その後、また、女性は家庭に閉じ込められることになる。共産主義者という側面も抜きには語れない。中国へ行き四人組を肯定した事もあったようだ。
Hiroh

作者の母と姉がモデルの人物が、アメリカ東部から南部へバスで息子を訪ねていく。南部に行くにつれ、黒人たちはバス後部の黒人専用席に移るようになる。母たちは、白人席に移るように言われるが三度それを拒む。あるいは、若き日の著者、赤子を抱いた疲れた黒人の母に席を譲ることはできなかったが、かわりに赤ちゃんを膝に乗せる。それだけのことすら、批判的に見られた時代。

07/03 10:34
Hiroh

余談だが、アパルトヘイト時代の南アに行った人に聞いた話。有色人種席に座っていたら、日本人は名誉白人だから白人席に座るように言われた、と。その人は複雑な気持ちになったと、実際複雑な顔で語っていたのだが、一緒にそれを聞いていた人が、名誉白人なんて日本人で良かったと語り、語ってくれた人も私も何も言えなくなってしまった事があった。

07/03 10:35
0255文字
Sugar
新着
アメリカの風習みたいな事を知らないと読み続けることが出来ないはなしがあった
0255文字
みずいろ
新着
半分も理解できていないと思う。でもきっとペイリーは、当然でしょと笑うだろう。人間の人生や考えを、一瞬で理解できるわけがない。人間同士のすれちがいにおける、たった一瞬の重なりをクロッキー帳に素描で描いたような短編集。「あなたは正しいことをしたのよ。それ以外に方法はなかったわ。その女をひっぱたいてやりたいと思う。私は暴力的な人間でない。ただ興奮しやすいだけだ。誰もその女に答えを求めたわけではないのだ。」白人主義の男が、黒人の孫と公園に行くこの話が好き。男の人生のうちの、特別だが必ずや忘れ去られるある日の話。
0255文字
akubi
新着
彼女が少し変わったのか、それともわたしが落ちたのか、三作の中でいちばんすきだった。はっとした。 曇り空の湿気を帯びた風に、金木犀の薫りを見つけたような。 強烈な後味を残す数頁の断片と遠い記憶の緩やかな物語。時々刺されるように皮膚と心が痛い。 けれどとても愛おしくおもえる日々がそこにあった。 希望があった。悔恨があった。そしてそのからっぽにわたしは、愛 をみつけた。
akubi

◆これは玩具考案者である私の友人、ジョージのお話◆ ピンボールマシンへの飽くなき果てしない探求。 ◆ザグラウスキーが語る◆ 「人生は勝手に進んでいくんだ。...人生は意見なんて持っちゃいない。」 常にひとは敵をつくる。つくった途端に味方をみつけて安心する。安息を手に入れるために敵が必要であるみたいに。 ◆高価な瞬間◆ もっと肯定してくれればよかった、もっと認めてくれればよかった。味方になってくれればよかった。そんなふうに思うけれど、思い通りになんて育たない。ひとを完璧に支配することなんてできないように。

09/24 00:50
akubi

◆聴くこと◆ 差別をしないと意識していることは、やはりどうしたってそれを意識していることになる。ごめんなさい。それは難しいことです。 ◆旅行しているとき◆ この世界では、いまだそんなことが起こっています。意味のないからっぽの憎しみが、呪われた本能のように彼らを動かしています。ただ少しずつは前に進んでいると、そう願っています。

09/24 00:50
6件のコメントを全て見る
0255文字
読書熊
新着
村上春樹さんの作品よりさらにクセがある
0255文字
approach_ys
新着
ペイリーさん三部作を読了す。 春樹氏の言うように独特で読むのに時間がかかる。一気に読むより、ゆっくりと読んでいくほうが自分に合っているように感じた。またいつか読み返すのだろうか…わからないがしばらく手元に置いておこうと思う。
0255文字
Takeya
新着
旅行しているとき)1943年NYから夫の居るマイアミビーチまでのバスの旅。サウスカロライナかジョージアに入った頃、目を覚ますと赤ん坊を抱えた黒人女性を面前にし自分が白人席の最後尾に座っている事、そこに有る人種の境界線に気付く。席を譲ろうにも黒人女性は面前の白人男性の視線を警戒し拒むも疲れていた為か赤ん坊を抱いてあげようとする私を拒まなかった。白人男性は「私はそんな物は触りませんよ」と。私は赤ん坊を抱き締めた。赤ん坊の母親は片手を赤ん坊の頭に置き続けた。私はその母親の彼女の顔を見る事が出来なかった。
0255文字
Takeya
新着
グレイス・ペリーの短編小説はある意味とても開けっぴろげで正直なそのままの作品であり、同時にある意味で知的でソフトなエニグマに満ちた作品。自伝的でありながら寓話的。自己の視線と他社の視線が目まぐるしく交錯し、時には分離不可能に。そういう相反性・重層性が、彼女の作品に独特の深みと味わいを賦与している様だ。
0255文字
amanon
新着
前二作の印象に比べると「うーん」という印象が拭えなかった。記憶は定かではないが、もっと良い意味での軽妙洒脱さがあったような。本書にもそういう要素がないわけではないけれど、どこかヘビーというか、今ひとつ内容にのめりこめず。それなりにストーリーを追って読んでいたはずななのに、なぜか内容が頭に入っていない…これは単純に読解力と相性の問題か?ただ、アメリカという多民族国家で女性が生きて行くことの問題性や困難さはある程度理解できた気はする。また、もう少しフェイスという女性に気をつけて読むべきだったとちと反省。
0255文字
askmt
新着
文章自体がなかなか難しい上、内容的にもなかなか難しい。と思いつつ読み進めていくとじわじわと凄みがしみてきた。
0255文字
きうりっち
新着
きちんと内容が理解出来たとは思わないが面白く読めた。本人をモデルにしたと言われているフェイスには、あるときには共感し、ある時には反感を覚えつつ、もっと読みたいと思った。フェイスもだが、その母親の人種差別に対する毅然たる反対意思の表明など、時代を考えれば勇気があると感心する。ユダヤ人はずっと迫害を受けてきたから差別に対して敏感になるのだろうか。日本にも差別はないとはいえないが公然と差別を表明する人が身近にいなかったので自分はお気楽に暮らしてきたものだと反省してしまう。この人の長編が読みたかったな。
0255文字
hide ollies
新着
子どもにはよく話をしてあげよう。そして、よく聴いてあげよう。
0255文字
Holden Caulfield
新着
「戦後アメリカ文学シーンのカリスマ作家 17編の比類なき短編」 帯からの抜粋 初めてペイリーを読んだのが 「最後の瞬間のすごく大きな変化」だった 兎に角『ブッ飛んだ!』 すぐさま 「人生のちょっとした煩い」を購入 そして今回 やっと最後の作品を発掘できた 訳者の村上春樹は、この3作品を30年かけて翻訳している その訳は、本書「訳者あとがき」を読んでいただきたい 前回の「偉大なギャッツビー」のレビューでも書きたかったのだが、 やはり原書で読まなければ作者の本当の感性は伝わらない 今更なんだけど…
0255文字
志波昌明
新着
ネタバレ短編集。村上春樹訳という事で、読みやすいのかと思っていたが、かなり難解な文章だった。社会の変化や差別など、人々の意識について繊細に語られ考えさせられる話が多かった。祖父と孫の話「ザグラウスキーが語る」、母娘の話「ラヴィニア、古い話」、女友達の話「ともだち」が印象に残った。
0255文字
uchi
新着
予想はしていたけど、やっぱり難しかったですね。作者的には単に自由に書いているだけなのかもしれませんが。
0255文字
miho
新着
最後の行のすとんと落ちる感じが好きだ。シニカルで乾いたユーモアがある。やはり私には難しくて、時間をかけてじっくり何度も読み返してはみたものの真意をはかりかねる話もあったのだけど、全体に流れるフェミニズムや、社会や自分の人生についての怒りや憤り、あきらめきれない悲しみのようなものを感じた。日常をさらりと切り取るのはすごい。
0255文字
ラララ
新着
グレース・ペイリー 1922年ニューヨークブロンクス生れ、2007年没。アメリカ文学のカリスマ作家の短編、村上春樹訳。時代背景、文化の知識が必要。内容、出来ともに?
0255文字
Mingus
新着
グレイスペイリーの物語の奥底には、アメリカ社会との相容れない軋轢、ジレンマが根源となって文の脈が時には甘く、時には辛辣に、時には繊細にも紡がれている。それは彼女のエッセイを読むと尚更感じられるのだけれども、その確固たるフミェニズムに中々辟易することもあり、けっして生半な道ではない。しかし私たちは彼女の描く日常の風景に耳を傾けずにはいられない。ということで私のお気に入りの作品は”聴くこと”
0255文字
ひろ
新着
込み入った表現をするベケットとでもいうような複雑な寓話だと思った。まるで芝居の台本のような文体もそう読ませる理由だろう。何者かを虐げようとする”無垢”な無意識の露悪(どこか別のところ)、女が、あるいは母親が「何者か」になることの困難さ(ラヴィニア、ある古い話)。差別に対する鋭い感性を感じると同時に、そうするしかない人々の滑稽さを嘲笑してはいない感じもある。非常に良い短編集だった。
0255文字
タオルケット
新着
MONKEYで読んだことがあるものもあって、初めてではないんだけど、、解読しようと思って読むと時間がかかりすぎるので半分諦めながら読んだ。私にはまだ難解で、登場し続ける人物のそれぞれのストーリーの袋小路にハマると混乱。ただ、ふいに力強いフレーズにどきりとさせられたりもしたので、またトライしてみたい。
0255文字
Mishima
新着
【備忘録】故あって、3/1に、小林秀雄氏のご息女、明子(はるこ)さんと、氏のお墓参りにご一緒する機会に恵まれました。飾り気のない、ざっくばらんな、実にステキな方でした。刺繍の入ったジーンズをはいて、颯爽と歩く姿には惚れ惚れとしました。ああ、素敵な年の重ね方だなぁ、と。で、グレイス・ペイリーを思い出して読みました。心にしっかりとした芯があるからこその、虚心坦懐な人柄なのだなぁ、とペイリーに重ねて、しみじみと思いだしています。
dubonnet

素晴らしい機会に恵まれて羨ましい限り。また氏の著書を読みたいです^^

03/07 21:56
Mishima

僥倖としか言えません。巡り合わせの不思議を思います。私は今度、講義のCDを聞いてみようかと思っています。聞かれた皆さんが絶賛するので。

03/07 22:03
0255文字
Mishima
新着
グレイス・ペイリー著作は「最後の瞬間のすごく大きな変化」に続き2冊目。あと一冊「人生のちょっとした煩い」で完読となる。全て村上春樹氏が訳している。最初に読んだものよりエッジが効いた印象があり政治的意識の輪郭がよりはっきり表現されている、とみた。そういう意味でいうと、私には入りにくい内容だったのだけれど、行間からにじむ彼女の率直さは変わらずで、やはり惹かれる。とりわけ巻末のインタビューにおいては、”虚心坦懐”と浮かぶ人となりが魅力的だ。残念ながら、2007年8月に亡くなってしまい、新作を知る機会は失われた。
Vakira

「アウトサイダーの視点から見た『世界』」 いいね~

02/03 09:27
Mishima

「インサイダー」より、だいぶ好き。

02/03 09:33
4件のコメントを全て見る
0255文字
tiro
新着
ニューヨーク ユダヤ系の人々の暮らし
0255文字
yszk
新着
ネタバレ 図書館の新規コーナーでふと目にして。そのため予備知識0。2冊既刊があるのね。確かにそれらのタイトルには聞き覚えが(未読)。  上っ面だけで読んでいるため、それ程読み辛さは感じなかった。フェイスという筆者が投影(そのものではないそうだが)されているキャラクターが主要となる話が複数。 その造形に微妙に引っかかる。結局は白人アメリカ人女性の上から視点を感じてしまう。どこまで作為的なのかはわからないが。引っかかるのは自分が後の時代の日本人だからかなぁ、とも思った。
yszk

中国に「共産主義を愛する者として」行くが、その一団は無遠慮に農村や工場の写真を無断で撮り非難を浴びる。ズボンの裾を捲る案内人に対して親しみを感じると言うが、皆で彼をからかい続ける(:どこか別のところ)。 対して中国から女性が渡米して、彼女の家の中の写真を撮ろうとすることに戸惑う(:高価な瞬間)。有色人種に冷たい態度をとったとして薬局の周囲にプラカードを持って行進し経営を傾かせるが、後にそこの娘(精神に障害がある)が黒人の子供を産むことになったことに好奇心を隠さない(:ザグラウスキーは語る)。

01/10 14:05
yszk

席が分離されている時代のバスで、黒人の赤ん坊を抱っこしてやり、向かいの白人男性に責められると赤ん坊の頭にキスをする。しかしそれはその子を彼女は守ったのではなく利用したのではないだろうか。黒人の母親が赤ん坊の頭に手を置いたのは、白人の男ではなく、フェイスから守ろうとしてではないだろうか(:旅行しているとき)。 作中にもあったがいかにも「インテリゲンチア」な人たちで満腹感……

01/10 14:05
0255文字
あきら
新着
ゆっくり丁寧に読んだけど話の真意が分からなかった。難しい作品でした。いつかリベンジしたい。
0255文字
OCEAN8380
新着
ゆっくり丁寧に読んだけど話の真意が分からなかった。難しい作品でした。いつかリベンジしたい。
0255文字
Masato Hayakawa
新着
エッセイが面白かった
0255文字
春ドーナツ
新着
記録。本書読了を以(もっ)てペイリーさんが発表された三冊の短篇集をコンプリートしたことになる。さて。以前刊行された短篇集もたまに読み返しているのだけれど、「玄人向けだよな」という印象は変わらない。「つっかえる」文が飛び込んで来たり、「What was that?」なプロットに出くわすのだ。毎回その濃度には変化が生じて、場所自体が移動したりもする。だからスラッとは読めない。必ずどこかで小骨がひっかかるのだ。けれども、ペイリーさんと距離を置こうとは思わない。たっぷり時間を置いて本書も読み返していきたいと思う。
0255文字
dubonnet
新着
小さな日常に迸る感情の動きと心の澱。難解で云わんとしている事を読み取ることよりも話の筋を追うよりもまず読み手に主人公から発露する感情を只感じる事を求められる。一瞬のきらめき、哀しみ、憂い。それは絵画ではなく写真を鑑賞していることに似ている。「MONKEY」で著者の特集を読んでから翻訳を楽しみにしていた今作。おなじみのヒロイン「フェイス」も登場。恋人と息子達と父親の言葉に揺れる若くない女の午後。「旅行している時」が好き。人種差別が公然と存在していた時代の煩悶と愛しい者達を守ろうとする彼女の強さ、決意が好き。
dubonnet

ユダヤ系作家による短編小説が生まれるまで…訳者による後書きと作者のロングインタビューが入ってるが、インタビューで彼女の言葉がまた長くて難解なこと(笑)。作品の理解を助くことはないが、質量があり一読の価値あり。また文面訳者の愛情を強く感じた。改行のおかげかわからないが「MONKEY」に掲載していた時よりもかなり読みやすいように感じる。

12/19 07:54
0255文字
su-zu
新着
寡作ながらカリスマ性を帯びた女流作家である著者の短編集。多くの素晴らしい米文学を紹介してくれる、村上春樹の訳で期待したが、非常に難解で苦労した。作品は掌編中心なのに、設定もストーリーも変化してしまう。詩とも違うし。メッセージも心情も捉えきれず、ともかくも難しいのである。母子孫三代の貧困の連鎖についてつぶやいた「ラヴィニア、ある古い話」、選民意識をスライド上映会の会話に載せて描いた「どこか別のところ」など分かりやすいものが印象に残った。インタビューとエッセイはとても面白かった。だれか解説して~!
0255文字
月華
新着
図書館 新刊コーナーで見かけて借りてみました。短編集。よく分からないというのが正直な感想です。
0255文字
キャラウェイ
新着
一風変わった家族の物語。
0255文字
ドラゴン
新着
前2作に比べると、政治色が濃い。巻末のエッセイを読んで納得。
0255文字
ひですけ
新着
最後の対談面白いなと感じました。ストーリーヒアラーという考え
0255文字
DEE
新着
この著者の本は村上訳の作品ということで過去にも一冊読んでいるのだが、やはり自分にはこの作品の良さがよく分からないし、合わないのかもしれない。 訳者あとがきでも、決して訳しやすい物語ではないし、どういう意味か首をひねることが少なくなかったみたいなことを言っているくらいだから仕方ないのかもしれない。
0255文字
Maumim
新着
図書館の新刊コーナーにあったので、早速手に取る。一番初めにページをめくることのできる気持ちよさ。しかし、グレイス・ペイリー、難しいな。
0255文字
全50件中 1-40 件を表示
その日の後刻に評価100感想・レビュー50