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世界史のなかの天正遣欧使節

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藤井宏
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昔の日本の世界観では、世界の果ては天竺すなわちインドということになる。ペルシャ語で書かれた詩文も「南無阿弥陀仏」とインドで書かれたものとして伝わっている。伊東マンショら天正遣欧使節により、日欧それぞれにとって空想の中の相手に過ぎなかったものが現実的な体験で結びつくという大きな意義があり、本書を読むことにより大いにロマンを感じることができた。ローマ教皇への親書の中の「服従」の文字がイエズス会の「点数かせぎ」のために付け加えられたかもしれないという仮説はさもありなんで面白い。
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Kazuyuki Koishikawa
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使節の辿った街とかみるとすごい沢山の場所行ってて、うらやましいと思ったが、歩きだからそんなもんだな。また旅行行きたい。沖縄とかの呼ばれ方がレキオとかアルグールとか初めて知った。グールはどの呼び方が基になったんだろ。
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MUNEKAZ
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ヨーロッパ側の資料も駆使しながら天正遣欧使節に迫った一冊。お互いに「インド」「天竺」というざっくりした認識しかなかった日欧が、使節の派遣を通して具体的なものに変化していく様子に力点が置かれている。使節に対する教皇庁の厚遇に不満を示す各国の大使や外交儀礼の場では和装、宗教儀礼の場では洋装という使い分けがあったことなど、彼らの宗教的な面だけでなく日本の「国王」からの外交使節としての面も示している部分が興味深かった。
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tama
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文献紹介が嬉しい。でも最終章の「絵画表現」の節で、同時代と近現代の表現を等価のものとして扱っているように見えるのはよくないと思う。
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さとうしん
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それほど史料がないのだろうと思っていた天正遣欧少年使節も、欧文史料によってそれなりに肉付けができるのだなと感じた。当時の日本人も西欧人も最果ての地がインドだと漠然と捉えていたという地域概念の話や、西欧側からも少年使節四名の血筋などから、使節派遣に対して冷ややかな視線があったという話が面白い。
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アメヲトコ
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九州国立博物館で開催中の「新・桃山展」を観に行く車中で読了。まさにタイムリーな出版です。日欧双方の記録の博捜により使節の足取りを丹念に追うのみならず、古代からのはるかな前史を踏まえて、異文化の認識という点から広く描いているのが特長。日本人もヨーロッパ人も互いに広義の「インド人」と見なしたという指摘が面白い。なおショボすぎる地図が瑕瑾で、これは代わりに作図したくなるくらい。
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