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料理の四面体 (中公文庫)(Kindle版)

感想・レビュー
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ニュートン
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料理を構造的に分析した本。 例を挙げるなら、煎る、炒める、揚げる、とは火と油の量の差であって、同じ構造の変形であるなど。 定番料理とは、あくまでもこれらの組み合わせの「定型」に過ぎず、無限の可能性があることに気付かされる。 料理に関しては全く初心者と言ってよいほどだったが、その自由さのようなものに気付かされた。 アフリカで作られているトマト煮込みで、トマトを手で潰すのも味だ、みたいなエピソードがいい。 あとがきに、構造主義に触れて本書の原案を閃いたとの記述あり。
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deku_dec
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料理の基本要素4つ。火、空気、水、油。火と食材の間に「介在する空気がごく少なければグリル(近い直火焼き)、介在する空気の量が多ければロースト(遠い直火焼き)、それがもっともっと多ければ干物になるし、空気の質が少し異なればくんせいにもなる。」水分を含む食材から「水分が逃げないようにして火を加えれば、蒸し焼き(中略)液体の量が増えていけば、蒸し焼きから蒸し煮、蒸し煮から煮もの(茹でもの)へと料理のかたちが変化」。「油が少なければ煎りものになり、ふえていくにしたがって、炒めもの、揚げものになる。」(N2271)
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smiler
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すべての料理の本質は「火・水・空気・油」の4つに収斂するという本。内容もおもしろかったし、何より著者の言葉選びが絶妙で読みやすかった。
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Weapon
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妻の蔵書より。たまたまデイリーポータルZの"「炒」「爆」「炸」…中華料理のメニューで使われる漢字を学ぶ"という記事を読んで、妻が本を持ってると教えてくれたので読んでみた。著者の経営するワイナリーにも観光しに行ったこともあって、興味はあったし。 なるほど、料理初心者にこそ読んでみて欲しいかもしれない。面白かったし、美味しそうだし、実践したくなってくる。でもこれは"アカギを読んで麻雀をやりたくなる"に近い危険性も感じる。ゲテモノ料理を量産するかもしれないので慎重に。 でもそれだけ魅力ある本でした。
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まぶぜたろう
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再読。ここ1ヶ月くらいゆるゆる読んでた。■最初読んだときはちょっと理屈っぽいなと思ったんだが、全然。最後は「料理の四面体」にまとまりはするんだが、どっちかつうと世界の料理作ってみよう!に近い。ゆるゆると料理レシピの奥深さとあるいは単純さを楽しめばいい。それと、玉村豊男の文章って、やっぱ美味そうなんだよねー。
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よしゆき
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あるyoutubeで取り上げられていて気になっていた本をようやく積読解消。トリビア的な異国の料理紹介を面白く読んでいるうちに、本題の構造が理解できるようになっている。こんな文章力が欲しい。。。読み終えた後に料理を眺めると確かに四面体上に点を打てる気がしてくる。今日食べた定食は煮物3、揚げ物1、生ものの世界2。単純な構造に落とし込むことで複雑さが目に見えてくるようになる、面白い体験ができた一冊。
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かわかみ
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或るクラシックギタリストの方が本書を推奨していたので読んでみた。世界各地の料理を紹介したグルメ本ではあるのだが、それだけでは終わらない。姿かたちが異なる各地の料理を俯瞰して一般原理を抽出している。それが「料理の四面体」という「構造」である。構造という言葉はクロード・レヴィ=ストロースなどが提唱した構造主義を踏まえているのだが、様々な現象を通底する一般原理を把握できれば益するところは大きい。それは現象を博物誌的に整理するためではなく実践に役立つことが重要。さて、音楽の一般原理もしくは構造とは?
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yutaro sata
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ゆる言語学ラジオの影響で読みました。365通りのレシピを暗記してもそこから先の広がりはないけれど、そこで何が行われているのか、という本質を抽出出来ればそこから先は無限に広がっていく、というような話が面白かったです。
0255文字
polythenepam_m
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7 全然別物だと思っていた料理が元を辿れば同じものであった!という驚きから始まり、結論の四面体でああなるほど腹落ちするという見事な構成。直火焼き〜鉄板焼き〜ロースト(炙り)〜干物〜燻製まで…実は火と素材の距離が違うだけで、全く同じことをしているというのはまさに目からウロコ。あとは火を通さないナマ物はすべてサラダのうんぬんも、スープとシチューは境目などない、などウロコ落ちすぎ。
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さとう
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名著。
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はひへほ
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表紙に四面体が描いてあるのにマンボウに気をとられて、最後に表紙を眺め直すまで気付いてなかった。読み終わって気持ちよさのある一冊。
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G
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料理の四面体、構造主義的な料理の捉え方
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Akihiko Ito
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世界の様々な料理から調理法のフレームワーク(=四面体)を帰納的に導き、今度は逆にそれを使って、色々な食材を四面体の中で動かしながら演繹的に新しい料理の可能性を探ったり、既存の料理を再発見したり、というある種の思考実験に読者を誘う本。 軽妙で愉快な語り口で、ページをめくる手がなかなか止まらない。 刺し身をサラダと言い張ったりと強引に思えるところはあるけれど、この本は料理の教科書ではなくて、玉村氏による調理法の抽象化の試みであって、それをヒントに読者も各自抽象化を試みよという提案でもあると受け取った。
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Q
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世界各国の料理のレシピを一般化し、その理論を応用することで未知の料理に応用できると解く本。218頁の理論編から読んだので「本当なのだろうか」と懐疑的な印象を感じたが、その後全頁を読んで筆者の料理の知識の深さと思い切りの良い一般化に納得した。筆者によれば全ての料理の手法は乱暴にも火/油/水/空気を4つの頂点とする四面体のどこかの点に落ちるという。このとき素材は何でも良い。つまり那須を油で揚げるかもしれないし、油で揚げ豆腐を作るかもしれない。ただしこれらの手法には煮る前には肉の周りを焼くといったコツがある。
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おるともると
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面白かった!
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もるもる
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構造で理解する料理の基本。
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Koji
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以前、料理研究家に一週間かけて作る食事会へ招かれた。それはもう腹を満たすとか舌鼓を打つとかの食事の常識を遥かに超えて、生き物として自分の命のステージが一つ上がったような得難い体験で、体中の毛細血管が開いて食を祝福した。料理の奥行きは果てしなく深く広い。火からの距離で焙る、焼く、燻す、干すと一括りに理解するのは筆者自身の料理体験に基づく慧眼で鋭い。だが、煮物・揚物・炒め物まで引っくるめた統合モデルとしての四面体の説明は整理学の域を出ずとても惜しいと思った。料理の奥行きの謎を解くモデルだったなら。
Koji

焼いた食材から出てくる汁に酒や出汁やクリームを加えてソースを作り食材にかける。酒の種類、だし汁の取り方、クリームに混ぜるものでソースは味わいを変え、これらを組み合わせることで掛算で種類が増えていく。一番星の輝く夕暮れが、やがて満天の星に埋め尽くされる山頂の夜のように。

10/22 06:34
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asfgrs
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登録漏れてたけど再読。要するに、遍く料理は火・空気・水・油(そして材料)の組み合わせで作られており、それぞれを組み替えることによって無限のレシピを創造することができる、という本。世の中にはたくさんの料理があるけれども抽象化することによって多くの共通点を見出すことができるため、身構えてしまう必要はない。料理って簡単に取り組めるんだよ、というのを提示してくれる初心者にこそ優しい本だと感じる。
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コンタミ
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ネタバレラジオで紹介されていて。本質本。著者は料理人ではなく、東大仏文科卒業後、渡仏し仏料理に魅せられ、ワイン醸造するまでに至ったという面白経歴。本書は、フランス料理の話から始まり、著者が世界旅行中に出会った異国料理の紹介が続く。ただのお料理エッセイかなと、それなりに面白いので読み進めていると、最後の章で料理の本質に迫る話が始まりびっくりする。「あらゆる料理は火・油・空気・水の4つ頂点からなる四面体上に整理できる」との主張の鮮やかさには脱帽である。ほかサラダの要素の分解チャートなど、料理愛+面白分析を楽しめる本。
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まぶぜたろう
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食いもんをああだこうだ分析、分類、それが面倒くさい人もいるだろうし、シノゴの言わずに食え、と言う人もいるだろう。しかし私は、この面倒くささを大いに楽しんだ。様々な料理が実に美味そうなのは大前提。ブイヤベースの記述など、ブイヤベース史上、最高に美味そうだ。かのショージ君をレヴィ・ストロース風に書けばこうなるのではあるまいか。■ええとこのぼんぼんが何書いてんだか、と著者にあらぬ偏見を抱いていたのだが、すまなんだ、これは名著だわ。玉村豊男を読む楽しみが増えた。
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高投力
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おもしろかった。週末に有名シェフのレシピ通りに高級食材を買い揃えて牛すじ10時間煮込んで拘りの漢カレー作っちゃうようなお父さんに是非読ませたい。
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Ayakankoku
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数年前に林修先生がオススメしており、ずっと自宅で積読になっていた本。全然自分にはピンとこなかった。理系の人は、これくらい料理も分析しながら作るのだろうか。気付いたら美味しかったくらいの気軽さを求める私には無理無理。
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しぇりー
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その昔、古代ギリシャのエンペドクレスは「世界は火、水、土、空気で成り立っている」という四元素説を唱えた。この本の筆者玉村氏は「料理は火、水、油、空気の四面体で成り立っている」という説を提唱している。そんな単純に各国の繊細な料理が分類できるわけなかろうと思いきや、懇切丁寧に料理の文化や歴史の背景を説明しつつ、自身の旅の経験を織り交ぜた軽快な文章で、すとんと腑に落ちた。ソテーも煮込みもグリルも元を辿れば同じ。どこの国の料理も、どこかで繋がっている。料理というものの抽象度・解像度を引き上げてくれた作品。
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たみー
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料理は火、水、空気、油の4面体構造で説明できるという話。フランス、中華、和食、世界の料理は上記の構造で語ることができるというのを各国の調理方法を例にして話しており、この理論で、食材のいろんな調理をレシピなしで構築できる! 気になったのは、調理の説明は四面体でできるとして、調味については簡単にしか触れられていなかったところだった。味も料理の重要な要素だと思うので、そこももっと深掘りして欲しかった。
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Emma
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この本を呼んだあとにレシピを見ると、調味料たちの役割やプロセスの意味がより手触り感をもって理解できるようになった。 料理が構造的に理解できたことによってこれからのレシピの幅が広がりそうでわくわくしている。 また、料理をそれぞれの生い立ちや背景にある文化から分析していて、なかなか類を見ない本だと思った。見た目に映えるお料理が好きというミーハーな方には向かないが、料理の成り立ちや構造といったウラ側を理解したいうんちく派や理系の方は楽しく読めると思う。
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あまなつ
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レシピを味わう本。 この本を読んだからと言って、料理の腕が上がるわけではないけれど。 豊村さん考案の「四面体」と出会ったことで、材料だけでスマホの1スクロールに収まらないような料理にも、四面体の「点」を調整しながら、取り乱さずに向き合えそうな気がする。 さまざまな視点から繰り出される豊村さんの料理論が、いちいち膝を打つ面白さ。 世界各地で異なる「料理人」の定義とそのルーツの話、干物などの「干す」工程を、「太陽熱で焼く」という捉え方をしている話が印象的だった。
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タケヤ
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個人的には料理をする人間すべてに読んでもらいたい. 料理に正解なんてないが、間違った(確実においしくない)料理というものは存在する. 料理を分解し要素でとらえることができれば、失敗することなくアレンジができるようになるし、同じエッセンスで全く別の料理を作ることさえ可能になる.
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moleskine_note
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料理はしませんが、物事の整理のやり方として非常に役立つ。世の料理をする方々はこんなことが頭で行われているのかな??
0255文字
ぺけぽけ
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日々食べるもので失敗したくないので料理は出来るだけレシピ通りに作りたいと思っているが、この本を読んだことでどこまでレシピを崩していいのかというバランス感覚が養われたように思う。
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