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雪の階 (単行本)

感想・レビュー
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chris the bookwalker
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ネタバレ読了まで時間が掛かった大作。二二六事件までのカウントダウンで緊張感が高まっていくのだが、物語は心中事件の謎を解くところから始まるので、なかなか二二六事件とどう繋がっていくのかわからない。謎解きをする中心的な登場人物の美しき伯爵令嬢もミステリアス。明かされた真実には、そう来たか…と唸った。
0255文字
信兵衛
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驚愕かつ壮大な、ミステリ&歴史フィクション。また、多岐にわたる事実の積み重ねと、数多くの人物登場により、読み応えたっぷりです。 ただ、本作で最大の謎はむしろ、笹宮惟佐子という人物にあります。これは最後までしかと判らず。しかし、最後の惟佐子の行動は、颯爽とし、また痛快、そして感嘆するばかり。 一方、千代子と蔵原の、ごく普通の人間っぽい様が対照的で、微笑ましい。
0255文字
アイリッシュ
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⭐️⭐️
0255文字
おたま
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初めに思っていた展開とは随分違っていたが、面白かった。この本では、二・二六事件について、もっと記述と批判とがされると思っていた。二・二六事件も物語の背景にはなっているが、読み進むにつれてこれは純然たるミステリーだと思えてきた。しかも、松本清張のような社会派というか、かなり地道な推理と実際の確認の積み重ねの上に成り立つもののような。もちろんここには笹宮惟佐子というややエキセントリックな名探偵役も登場する。最後に惟佐子の煌めくような推理も一役かっている。しかし、それでもこれは丁寧に積み重ねられたミステリーだ。
おたま

だが、これはミステリーには余剰となるような部分も多く含んでいる。二・二六に至る時代背景や政治情勢、それに関わっていく人々の俗な思惑、そして純粋な日本人とそれに対する批評のようなものも散りばめられている。さらに文体的な実験も行っており、例えば、その場にいない人とまるで向かい合って話しているような錯覚をさせ、時間と場所を混乱させ入れ子のようにさせていたりもする。衒学趣味のようでもあり、実験的でもありながら、なお骨太のミステリー。奥泉光は、その作品を読むたびに、いろいろな仕掛けが施してあって驚く。が、面白い。

09/08 17:35
0255文字
Dr. Hiro Tanaka
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昭和初期の日本の中上流階級の生活の描写はなかなか魅力的だった。衒学的な長編、ちょっとミステリー仕立てというあたり「虚無への供物」と並べて語ることができそう。雪の階というタイトルはただ川端康成的な内容を想起させられた。一場面からとったものかもしれないが、ちょっと自分にはミスリーディングなタイトルだった。もう少し違ったタイトルだったらもっと早くに手にしていたと思う。
0255文字
つちのこ
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堂上華族の娘の惟佐子とその「おあいてさん」だった千代子が、二二六事件の裏で起こった心中事件の謎を追うミステリー。この時代ならではの軍部と政治の関係、煽った当事者の思惑を超える軍拡の流れ、血筋に関わる傲慢で狂信的な思想がからむなかで、惟佐子の冷静さと千代子の健全さが冴える。上流階級のあやしい雰囲気も常に行間から漂い、なかなか読みごたえがあった。途中でクワコーのシリーズと同じ作者と知ってびっくり。
0255文字
ふくねこ
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ネタバレ前半はあまり展開がなく、読んでいると眠くなることも。中盤から後半に向かって話が展開していくに従って読むスピードも上がってきた。惟佐子と千代子の推理がどんどん広がっていき一応の解決らしきものにたどり着くのだが、最後にもう一展開ある。そうきますかという感じ。惟佐子はもう人間じゃないように感じていたが、こんなことをおもしろがるんだと身近に感じた部分も。ある陸軍軍人の発言に怒りを覚えたのだが、こういう考えの人達がいてああなったのだろうな。総じてとてもおもしろい本でした。
0255文字
yasumiha
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二・二六事件の裏に秘められた思いも寄らない出来事とは。華族の令嬢が親友の死に疑問を抱き、真相を追うミステリーである。読み進めるにつれて、パズルのピースが徐々に嵌まり、のめり込んでしまう。青年将校の不穏な動き、天皇論、日本人主義、華族の生活模様など当時の時代背景がよく描かれて興味深いかった。主人公の惟佐子の冷静で蠱惑的な魅力は、何とも言えない雰囲気を醸し出している。何よりも全編にわたり修飾句が多様化され、語彙の豊富さ、文体が美しく、芸術的と言ってもいいぐらい素晴らしい。600ページもの分量は感じさせない。
0255文字
人工べん
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大作、というのか自分では分からないが、長かった。そんなのは読む前から分かっていたはず。歴史的なものもあるので、当時の人の心象は理解できなかったのが、勉強不足だったかな。惟佐子さんの言動、心の声の描写は、少し尖った人感があっておもしろかった(笑うほどではないが)。美人美人と書かれると、どんな人なんだろうな、とそっちに気が取られてしまう。話の筋自体は大きな展開にはならないので、退屈感があった。
0255文字
真珠
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587ページの大作です。笹宮伯爵の令嬢笹宮惟佐子を中心に進んでいきます。昭和初期、政治に軍隊がからんでくる時期です。上流階級の生活が細かく描かれています。一章の最後に惟佐子の友人がからむ事件が起きます。ニ章では惟佐子が子供の頃遊んてもらった「おあいてさん」の牧村千代子に事件の捜査を頼みます。ここからサスペンス色が濃くなります。いろんな展開があります。終盤、歴史的に重要な事件も出てきます。読み応えありました。
0255文字
Kohn
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凄く読みにくい。 頁の半分を一センテンスが埋まる。 長編を書くのが目的なのだろうか? 2.26事件の裏で起こった華族の物語。
0255文字
読書家さん#uHu49q
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推理小説?恋愛小説?ジャンル分けしにくいです。 どちらにしても半端な仕掛けで、文体と世界観で成り立つ作家さんのようですね。 登場人物が出揃ったあたりで、ストーリーに重きが置かれていないのがよくわかります。キャラクターに頼って展開していきますが、どんでん返しがないのでご安心ください。 美しい世界が、美しく描かれているので、楽しい読書に向いています。 長編の割に人物分析や、史観など深読みする要素が少ないので、文体に慣れればすんなり読めると思います。 しばらく再読なしかな。
0255文字
ソングライン
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戦前の東京、女子学習院の学友寿子が青木ヶ原樹海で青年将校と心中、伯爵家の娘惟佐子は親友の自殺に疑問を抱き、友人の女性写真家千代子に調査を依頼します。事件の真相を追う千代子と新聞記者蔵原は死の直前寿子が日光を訪れたこと、そこにある予言で有名な紅玉院が関係していることを付き止めます。次第に明らかになる惟佐子の血族の秘密と青年将校の兄の狂信に戸惑うも、千代子と蔵原の清らかな恋愛に救われつつ、クライマックスに向かいます。エンターテイメントに似合わない重厚な文体にも途中から慣れ読了です。
0255文字
みあ
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昭和初期の日本を扱った大作。華族の令嬢笹宮惟佐子の親友寿子が青木ヶ原で心中した。それに納得出来ない惟佐子は幼馴染の写真家千代子の手助けを受け真相を探ろうとするが、事件は思わぬ方向へと向かっていく…。作者が持てる知識を総動員して書いた作品だと思う。惟佐子の数学や囲碁に対する好奇心が事件を余計に複雑化している。登場人物達もそれぞれ癖があり、それらが絡み合って一連の出来事が起こったのだ。そして惟佐子の乱行と兄の惟秀の性癖。ばらばらのピースのような些末な出来事が歴史上の大事件に収斂していく様は見事としか言えない。
ポプラ並木

みあさん、こんにちは。図書館で数ページ読んでみますね。どんな感じか楽しみです!

05/05 17:03
みあ

是非是非(⁠✯⁠ᴗ⁠✯⁠)

05/05 17:27
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0255文字
ちさ
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ネタバレ雪の降る日に読み始め、2月26日までに読み終わりたいという気持ちでなんとか間に合う。3度目の再読。何度読んでも好きだな、昭和10年の世界に一気に引き込まれる。友人寿子の死は本当に心中なのか。疑問を抱く惟佐子は真相を捜査する。カメラマンの千代子と新聞記者の蔵原も捜査、こちらの捜査シーンがなんとも楽しい。千代子が探偵として蔵原に張り合うのが好き。ドイツ人音楽家、紅玉院という寺。迫る2月26日…… 辿り着いた真相は忘れがたい。
よたろう

三度目なんですね!奥泉さんの本は再読するたびに新たな発見がありそうです。

02/26 07:10
ちさ

2月が来るたびに思い出し、読み返したくなってしまいます!そうですね、何度読んでも発見があり再読の醍醐味があります🙆

02/26 11:48
0255文字
あいべきん
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数年前にチャレンジして、あまりの読み辛さに途中で断念しておりましたが、ずっと心に引っかかったままだったのでいつか絶対にリベンジしよう、と思っていた本。読み辛いことには変わりありませんが、心にゆとりがあったので最後まで読めました、ってなぐらいでw
0255文字
よしきた
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なかなか情景が頭に描けず、気がつくと語り手が代わっていたり、能力的に自分には読みづらかった。結果、いいミステリだったのかな、、的な後読感。
0255文字
KAZOO
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この著者の作品は比較的好きで読んでいますが、この小説はどちらかというと華族の女性が主人公でそれと時代も昭和初期ということでゆったりとした感じで読むことができました。私は背景が同じの三島由紀夫の「春の雪」シリーズをイメージしたのですがまるっきり異なる感じでした。ミステリー的な要素にさまざまな人間関係や外部状況を絡めて楽しませてくれました。著者の持っている知識をフルに活用されています。
0255文字
そよかぜ
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ネタバレ帯のあらすじと「戦前昭和を舞台に描くミステリーロマン」という文句に惹かれて購入。読み始めた当初は一文が長い特徴的な文章でとっつきにくさもあったが、慣れると逆にテンポ良く読み進められた(600ページ近くある大作なので、時間は結構かかったが)。2.26事件当日を巡る物語と思っていたので、そこはあっさり片付けられてしまったのがやや拍子抜け。でも硬質な文章で描写された戦前昭和の雰囲気は好みだったので全体的には楽しめた。奥泉光作品は「死神の棋譜」も読んだが、個人的にはこちらの方が好き。
0255文字
かたかな
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ネタバレ長編だから読みやすい。 ただし最後が少しふんわりで切れ味が欲しかった気がする。
0255文字
Mark
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ネタバレ600ページ近い大作ですが、ミステリー仕立てなこともあり、先へ先へと誘われる構成になっています。〇×小説、という分類を当てはめると、〇×には、歴史、恋愛、探偵、鉄道ミステリー、思想・・・などのすべてが当てはまるだろうと思いました。昭和初期の舞台設定ではありますが、登場人物の行動や言動が今様で、可笑しいところもご愛嬌。それにしても、長い修飾句が連続する文体で、読んでいるうちに主語が混乱してきたりしました。奇抜な物語ではあります。
0255文字
birie0717
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昭和初期が舞台の華族の娘が殺人事件を解決する・・・!というシンプルな内容では無く、当時の軍国主義や軍主導の政治や駆け引きなんかも大部分を占めていて、なかなか骨太な印象。だけれど昼ドラ感のある登場人物の相関関係がとっつき易くて意外と読みやすい。 ミステリーなので事件解決まで進んでいると信じていたけども、いい意味で裏切られた。尻すぼみな構成は奥泉光さんの定型なのかも??
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はやしま
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寿子の死を巡る謎を追う部分にひかれて読み進めたが、白雉家が絡む謎は面白みを感じず。登場人物がそれぞれ持つ情報の一部を隠すのも物語の展開の為とはいえじれったい。惟佐子や千代子、菊枝、奈穂美は人物造形が魅力的だが、笹宮伯爵の小物感たるや、その取り巻きもしかり。男性陣に魅力的な人物がいない。槇岡、惟秀、蔵原も。ここまで差をつける必要あるのか?後半の展開に繋げるためだろうが惟佐子の乱交(?)にも不快感。数学、囲碁、書などのネタも埋もれ気味。結末はあっけない。面白かったけど竜頭蛇尾な印象。文体はあわなかったかも。
榊原 香織

長かったですよね。2・26事件のことがもっと出てくるのかと思ったら・・

08/18 13:53
はやしま

榊原さん、おっしゃる通りです。帯の惹句を見て期待していたんです。拍子抜けでした。

08/18 14:21
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0255文字
こてひろ
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いろいろな要素が盛りだくさんで、頭の中を整理するのが大変だったけど、おもしろかった。でも、おちがもう一つだったような。
0255文字
おかめっち
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昭和初頭のミステリーロマン。600ページちかくあってながかった。 電話や車がまだ少ない。 戦前の華族や上流階級の人達。 基本シリアスで時におちゃらけていたり恋バナだったり奇想天外に感じたりテンポが変わる。
0255文字
ky
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2人のヒロイン、華族の惟佐子とそのおあいてに選ばれた千代子。数学雑誌を愛読し碁がめっぽう強い惟佐子、後にご乱行に及ぶのだけれど、あくまでも清楚で高貴なイメージ。一方の千代子は蔵原という相方に思いを寄せるものの、なかなか心情を打ち明けられない初さじれったさ、このコンビはコミカル、清涼剤のような感じ。226事件までの数年間の日本の世相、天皇機関説を巡る政界軍人の策謀、天皇より古い日本人のルーツへの信仰、男色、時刻表ミステリー、青木ヶ原樹海、日光、鹿沼。本書は、乗船調査時に同乗の人が話題にし、先週貸してくれた
0255文字
スリーピージーン
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ため息!おもしろかった!盛りだくさん。文章、筋書き、人物造形、小道具大道具演出、全ていい。文章長~いよ~。一文一ページだよ。雪の階段で向かい合う二人の人物、それが本作の象徴的な美しく悲しい場面だ。ぶっとび伯爵令嬢が、老舗のすき焼きの割下に山盛りの砂糖を入れる傍若無人さがすてき。気のきいた感想文が書けない自分が情けない。
0255文字
アン・シャーリー
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文章が長くてだるい。でもかっこよくてテンポがよい。主人公の惟佐子さんがどうにも「ぞっ」とするような魅力を湛えているのに対し、サブヒロインの立ち位置の千代ねえさまと蔵原のカップルがやたらめったら可愛らしい。という変な、複雑な魅力のあるなが~い小説でした。
0255文字
四男の母
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ネタバレ宇田川寿子の事件を調べ始めるまでが、なかなか読み進まなかった。が、あとは分厚い本だが一気読み。惟佐子が、美人で頭がよくてとても魅力的でひきこまれた。ラストは予想通り二・二六事件で思ったよりそこはあっさりだった。でも、読み応えあり、おもしろかった。
0255文字
じゅうに
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ドンパチやるだけが戦争ではないということ(まさに今の世界情勢) 日本人がことごとく死滅したときこそ日本の神が勝利する(想念では無く、自然そのものに宿る八百万の神であるが故?) どんな人間だって数千年、数万年を超える血の連鎖の果てに存在するのは間違いない(あっちの世界に行きかけた惟佐子を引き戻した嗤うべき俗臭に満ちた私たちだって、綿々と続く血の連鎖の存在!) 日本に嫌な雲が広がりつつある。そのうち嵐がくるかもしれない〜略〜避難所をいろんな形で作っておきたい〜略〜百年後の人間に恥じないように行動したい。
0255文字
たまゆら
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一文の長さに慣れるまで戸惑いましたが、慣れてしまえば 催眠状態(?)に誘い込まれるようでもあり、気にならなくなりました。友人に純文学だからね、と言われ腹をくくり読み進め、読み進めば面白く読み終えました。メインキャラの女性らの魅惑的な感じはやはり男性作者だから?とおもいつつ、二二六事件事件前夜のその時代あれこれも興味深かったです。
0255文字
Yuu I
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ネタバレ歴史は近代の手前で終わってしまい、うろ覚えの日本の歴史。昨日の池上氏の番組で2022に「歴史総合」になり、世界史と日本史の関係を相関で教えるらしい。この物語の2.26は陸軍のクーデター失敗くらいしか知らなかった。「戦争になるぞなるぞと脅かさないと、軍隊に存在感は出ないですから…」これは憲法改定を訴える輩の文句ではないかと思う。古くて懐かしい文体だが、BLが入ったりで長かった。惟佐子さんは自分の人生を歩んで欲しいと思った(華族は文句言えないよね)
0255文字
しょーちゃん
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分厚くてお出掛けには持ち出せず、いつ読もうか読もうかと考えて、このGWに漸く読了。この時代特有の雰囲気が漂って、さらに謎も重なって、読みごたえがありました。中盤ぐらいを深夜に読んでいたけど、なんだか背筋がぞぞっと。
0255文字
紫陽花
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昭和10年秋。女子学習院高等科に通う笹宮惟佐子は、親友・宇田川寿子と陸軍士官が起こした心中事件に疑問を持ち、調べ始める。富士の樹海で発見された寿子が、なぜ仙台消印の葉書を惟佐子に出し得たのか?そもそも、心中するほどの関係が二人にあったのか?不穏な時代を背景に、謎に迫っていく惟佐子が描かれていく。まさに極上という言葉がぴったりくるミステリ。二・二六事件前夜という時代設定と世相描写。しばしば顔を出す、オカルト的な味付けも、堂上華族の生活に代表される因習社会とこの時代特有の狂躁に合っていて、いかにも相応しい→
紫陽花

→「虫愛づる姫君」そのもので、理想化されたヒロインと、まるで真逆の奇矯さを持つ主人公が、この本の最大の魅力になっていることは間違いないだろう。彼女の本分は並外れて冷静、頭脳明晰な「観察者」であることですが、事件が自らの特殊な出自にまで及んでくるや、訝りながらもその意味するところについて、実証的に理解しようとする過程が、面白かったですね。小説としては、積み重ねられてきたロジックが途中、不思議な話に飛躍していくのが、普通なら欠点となるべきところですが、この本に限っては、かえって味わいや奥行きになっていて、→

05/01 00:49
紫陽花

→つくづく小説は、論理だけではないのだなと思わされました。読み終えるのが、もったいないような本でした。

05/01 00:50
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0255文字
スワヌンハ
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昭和初期の設定は好きなのですが文章が難解で読むのに時間が掛かりました。事件が起こるまではうとうとしましたが、途中から惟佐子の魅力に引き込まれしまい、そっち行くの?って展開も含めて大満足でした。睡眠薬は効かなかったのか、トレーニングがものすごかったのかとか、宗教はなんだったのかとか色々ありますが、普通な千代子がいる事によってカルトに傾向し過ぎずまぁ怖いという感覚で読めてこの先どこへ向かうんだと思いながらもラストはほっこりできました。
0255文字
pointer
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特徴のある文体に戸惑ったが、次第に本の中の世界に入くことができた。歴史的事件とどう絡めるのかと思ったが、そこはあっさりだった。渾身の作だと思う。
0255文字
インディアン
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お薦めします。
0255文字
ami
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★★★☆
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ケロリーヌ@ベルばら同盟
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春爛漫、桜花乱れ咲く麗らかな陽ざかり、ピアノの旋律の中に、荒涼たる夕暮れを幻視する冒頭から、美文と該博な知識が降り積もる壮麗な迷宮に引き込まれる。時は昭和十年。帝国陸軍士官と情死を遂げたとされる親友の死の真相を追う伯爵家の令嬢惟佐子を軸に、戦争の足音迫る世相、天皇機関説、ナチス・ドイツ、民族浄化、謎の宗教団体…。不穏な気配が渦巻き、多面体の結晶となり白光し佇立する階を形作る。この不安定なきざはしは、読者を何処へ運ぶのか。「問いにならぬ謎こそが一番の謎なのである」問いを発した惟佐子こそが、最大の謎であった。
ケロリーヌ@ベルばら同盟

くまのこさん、身に余るコメントをありがとうございます。読んでいらっしゃる時に、けろりんの好物と思って頂いたなんて、嬉しいやら、恥ずかしいやら…。お察しの通り、大変好みの作品で、心に残るフレーズを書き留めたメモが大量になりました。美文の中に差し挟まれる諧謔が、何とも絶妙でしたね。今後とも、素敵な作品の共読を楽しみにしております。よろしくお願いいたします🐸💕🍀

04/09 19:51
0255文字
ひろ
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ネタバレ図書館本を延長して再読。 ドイツの思想に魅せられた人々・・・ 日本も同じくあるべきだ。 惟佐子もこの時代の女性としては突出した行動をする人でしたね。この女性の後日談があれば読んでみたい。
0255文字
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