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夜の終る時/熱い死角 (ちくま文庫)

感想・レビュー
32

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Lieu
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ネタバレ『夜の終る時』は、前半は犯人捜し、後半は犯行の詳細と動機が描かれ、それがちょうどいいバランス。その動機は蓋を開けてみれば特殊なものではなく、悪くいえば地味でありふれているが、ノンキャリアの悲哀、やるせなさが滲み出ている。その心理を丁寧に描写しているので、結構身勝手な殺人なのだが、絶望的な逃避行の企てとあっけない結末の落差も含めて文芸的な味わいがある。技巧的なミステリーよりこういうのの方が心に残る。
0255文字
JUNKO
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警察小説👮 人間っぽく 男っぽく正義の味方なんだけど 取ってつけたような不自然さもない 至って普通の登場人物にリアルさを感じた。スーパーヒーロー👮も出てこないし みんな一途で情が深い。だよね〜って思えるエピソードが妙に腑に落ち納得(´ー`*) 昔の作品だし 初めての作家さんだったけど面白かった👮
0255文字
名無しのオブ
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0255文字
ラム
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63年刊「夜の終る時」と4つの短編 一人のヒーローも登場しない、生活を引きずり鬱屈を抱えたリアルな警察官の群像劇 結城は後書きで狙いは50年以降米で盛んになる悪徳警官もの、「悪徳警官物というより哀れな警官物になってしまった」というが、それが後の評価に繋がったのでは 本作は二部構成、一部は汚職を疑われていた刑事の失踪が発端、同僚刑事の捜査の過程と心の葛藤が描かれる 二部では一転、犯人の独白を倒叙法で語る 他の作品も私生活の悲哀、心に鬱屈を抱えた警官が堕ちていく姿が描かれ、リアリティとともに読後に寂寥感が残る
0255文字
123
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「ゴメスの名はゴメス」が面白くて読んだ二冊目。地味ながらもじわしわと詰めていく主人公の捜査の過程に非常にリアリティを感じられ、それが作品の大きな魅力になっている。日下三蔵氏のあとがきによると、作者は東京地検に勤めていたキャリアをもつとのことだ。キャリア組に比して不遇な叩き上げの刑事だからこそ矜持をもった者と、組織の中で腐敗に飲まれていく者の二分が悲哀を強く物語っている。
0255文字
タツ フカガワ
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長編1話に短編4話を収録。捜査に出た刑事が署に戻らず、翌日他殺死体で発見される。この刑事には捜査情報を漏らしていた疑惑もあった、という長編「夜の終る時」は1963年の作品で、前半が犯人探し、後半は犯人の犯行へ至る心理を描いた構成でとてもスリリングな警察小説でした。また短編では、バーで無銭飲食し暴行を働いた刑事の動機が切ない「汚れた刑事」が面白かった。
0255文字
ゆう
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結城昌治さんの作品は初めて読みました。中短編集ながら、どれも読み応えがありました!特に表題作はとても良かった。他の作品も読んでみたいと思います。
0255文字
moo
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アンソロジーで気になった結城さんを読んでみた。私が生まれる前の時代、「いこい」というたばこに祖父を思い出した。捜査から戻らずに行方不明になった一人の刑事。彼は幼馴染のヤクザに情報を流していたのでは、と疑われていた。彼は本当に警察を裏切っていたのか…。遺体となって発見された彼は誰に、なぜ殺されたのか。捜査の結果現れたのは、疲れてしまった一人の孤独な男。根っからの悪人ではない。ふと魔に魅入られて落ちてしまい止れなかった、そんな悲しさを感じます。みんなとても人間臭く、面白く読了。
0255文字
べらし
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やるせなきお
0255文字
ROKUSHIKI
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縁あって、結城昌治氏を読むことに。 自分の生まれる前の世界の匂いが色がたっぷりと漂う作品だった。 いつの時代もドラマはシンプルで人間臭い。そんな物語が好きだ。 世代を超えた作品に出会えたことに感謝。 最高でした。
0255文字
cookingalone
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構成も悪くないが、諦念を滲ませる文体がともかく良い。
0255文字
ケイジ
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あるきっかけで転落してしまう刑事達の中短編集。50年前発表で古さを感じてしまいますが、文章が上手くて読みやすいです。
0255文字
涼
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oskrt
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佐藤正午さんの小説の読み書きに取り上げられていて読んでみたくなった。刑事物だが時代背景も考え方もかなり古く、少し戸惑う。物語は淡々とすすみ、どこを楽しめば良いのかわからなかったが、二部になって面白くなってきた■ミステリをHowかWhyで分けるなら、本作はWhyって事になると思う。一人の人間としての弱さを抱える刑事達の物語。その弱さを支えている誇りみたいなものをわりと真っ直ぐに描いているのが今の時代から見ると逆に新鮮に感じた。併録の短編を含めて結構面白かったです
0255文字
 .
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ものすごく浅いのに、ものすごく立派に見せたような短編たち。警察小説は重いとか暗いとかの読後感想が多いと思っていたけど、重さも暗さもなくただただ呆気ない。湿っぽい描写はあるものの、推理が重厚なわりに真実が軽すぎてずっと日記を読んでいるみたい。あと、登場人物が無駄に多くて覚えてもその人物たちをいかせていない。上手いのかなぁ…昭和に流行ったからといって、現代にウケるとは限らないしね。読みやすさだけは良い。
0255文字
きりん
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警察小説集。古い作品だが、今でも十分通用する。刑事という職業の悲哀にあふれている。
0255文字
まぶぜたろう
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「夜の終わる時」は前半が警察もの、後半が倒叙という触れ込みなのだが、倒叙というよりは哀れな告白。貴志祐介の大傑作「硝子のハンマー」はこの完成形。 今の目では、前半も含めてミステリというよりは風俗小説のように読める。それが妙に良く、昭和ミステリを読む醍醐味かと。 他の作は、ま、可もなく不可もない短編。(○○○●●)
0255文字
吉外武男
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収録されている「裏切りの夜」を、探していた同じ著者の他作品(「裏切りの明日」)と勘違いして購入。後で気づくも、結城昌治好きだからいいやー、と大喜びで読了。 カッコイイ刑事の活躍を描いた絵空事より断然イイ、共感を呼ぶ人間臭さ。読むほどに旨味が染み出る作品集ですヨこれは。 今後も結城昌治本を出してくれるよう筑摩と日下三蔵サンには期待!
0255文字
ブルーベリー
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登場人物の人生を垣間見れるところが好き。こういう作家は他にいない。
0255文字
geshi
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『夜の終わる時』第一部は警官殺しを追う捜査員たち視点、第二部は犯人の腐敗した警察官視点という構成で、読んでいる間中ずっと暗い場面しか思い浮かばないダークな作品。弱さゆえに堕ちていく警察官の心情が語られるから、どうしようもなく心が寄せられる語り口の妙。出てくる刑事たちが全員人間臭く、法の順守者というステレオタイプから外れた黒さを持ち合わせているのが魅力。一方で『裏切りの夜』の貝藤刑事が行う刑事の立場を超えた決着には、人間味の優しさがありホッとできる。
0255文字
ptyx
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★★★☆
0255文字
Ayah Book
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すべて刑事を主人公にした警察小説。「夜の終わる時」は第二部が良い。「熱い死角」は「あるフィルムの背景」に似ているが、全く違う着地点。他短編が三編。どれも弱いけれども悪になりきれない哀しい人間が描かれている。
0255文字
霧島
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ネタバレ名前は聞いたことあるけど具体的にどんな作品を書いているのだろう…と気になっていた結城昌治の作品集。戦争の色が微かに残る昭和の時代を舞台にした警察小説で、組織の中に身を置くうち腐敗していった警察官の姿が人間味たっぷりに描かれており、ぐいぐいと引き込まれた。表題作の「夜の終る時」は第1部が捜査サイドによる犯人探し、第2部が腐敗した警察官視点の倒叙という構成で、警察小説の魅力を二つの視点から存分に味わえる名作。併録された短編の中では真面目なはずの警察官が暴行を働いた謎とその解決が秀逸な「汚れた刑事」が特に好き。
0255文字
へいがぁ
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長編は既読の筈ですが、覚えていませんでした。ミステリというよりは警察小説でした。ちょっと現在の視点ではテンポがゆるやかだと感じましたが、面白かったです。
0255文字
がんちゃん
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結城昌治の警察小説傑作選。「あるフィルムの背景」もそうだが小道具の風俗が代わったとはいえ、いずれも人間味(弱さ)ある登場人物を切れ味鋭く描く。見事。
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non
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 18-92:悪い刑事、悪徳警官物。「愛が続くためには幾つもの条件が必要・権力ほど腐敗しやすいものはなくその内部にいる人間の日常はさまざまな矛盾をはらんでいる」
0255文字
🍫🐦SYMK🦉📚
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ネタバレ「あるフィルムの背景」以来、結城昌治好きになり、読んでます。編者解題にある、結城の推協賞受賞の言葉で、「ゼニを取れる作家になりたい」とあって、その言葉はほんとに大事だと思います。今は特に、無料のコンテンツがあふれているので。それに、書きたいことを書いてそれが面白くて、さらにお金になるなんて稀だと思うので。どこかで工夫とか試行錯誤とか、読者や時代を念頭に置くとか必要だと思います。
0255文字
阿部義彦
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先だってちくま文庫から出した「あるフィルムの背景」が好評だったので再び日下三蔵さんが結城昌治さんの傑作選を警察小説に絞って編んだのが本書です。殆ど警察小説やミステリーからは遠ざかっていたけど面白かったです。表題作は叙述トリックも絡めていて本当に感心しました。結城昌治さんは私が中学時代は流行作家で私も読んでました。私高校時代は、放送部でなんとラストの短編「裏切りの夜」を放送劇化して小説を台本化(まあ殆ど台詞は丸写しで筋書きだけ時間内に収まるようにね。)して私は刑事役を演じてました!その位好きだったのです!
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Inzaghico (Etsuko Oshita)
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「夜の終る時」は、第二部が犯人の独白となる。思いっきり犯人の名前も明らかになり、驚くのだが、なぜ彼が犯罪に手を染めたかを赤裸々に語っているので、どんどん犯人の内面に入り込んで、しまいには同情してしまう。 最後の「裏切りの夜」はいいなあ。人生をやり直したいのに、ヤクザゆえにやり直すことが難しい。しがらみを断つために取った唯一の方法を、刑事がどう裁いたか。人間味のある刑事のかける言葉の温かさよ
0255文字
一乗寺隼人
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警察小説と言ってもその物語は色々あるわけで、この本の作品群はダークな警察官たちの物語。こういう警察官の方が人間くさくていいですね。堕ちる警官。
0255文字
ミスター
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通俗的
0255文字
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夜の終る時/熱い死角 (ちくま文庫)評価100感想・レビュー32