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源氏物語(三)澪標―少女 (岩波文庫)

感想・レビュー
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音弥
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読むのは二度目だが、やっぱり面白くて本を手放せない!前回読み飛ばしてた箇所もだいぶ丁寧に読めるように。平安時代の行事や習慣の知識が増えた分、読み易くなってる。澪標から少女まで、須磨、明石から帰京した源氏が復権し、六条院を作るまで。為政者として上り詰めた源氏の凄さが描かれるが、一方で、ヤキモチを焼く紫の上に気を使ってこそこそしてたり、結構いろんな人に気を使って悩み、コレは疲れるよな。なので三十代前半で政界をほぼ引退。全部押し付けられた内大臣(頭中将)、また先を越されたと、損した気分になってるのも可笑しい。
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hasegawa noboru
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明石君との間に姫が誕生したことを語る源氏の身勝手さ、のろけを聞く紫上の無念。<あはれなりし>は世(男と女の仲)の有りさま。<私は私一人なのだと源氏に背を向け>る紫上。明石君の琴上手を思い出して、紫上に琴の合奏をしようと誘う源氏に逆らって、紫上は琴になど触れようともしない。しないという行為をする意志と直情の人、紫上は人品骨柄という点で、作者に最も近いか。(澪標)
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金吾
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○時代の移り変わりを味わいながら話が進みます。この巻では源氏の人柄のよさも表れています。「蓬生」「絵合」「朝顔」が良かったです。
0255文字
かずー
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源氏の密通により男子が生まれ、やがて冷泉帝として即位した。このエピソードのモデルは、在原業平の密通により陽成帝が生まれたとする風説である。紫式部の時代の皇統は陽成の子孫ではないから、不敬にはならなかった(解説より)…ほんまかいな?
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Gael
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数年前に岩波からこの新しい源氏シリーズが出始めたとき以来、理由もなくずっとこのシリーズで読みたいと思っていた。何となく3巻(全九巻)から読んだのだが詳細な注に助けられて、文脈がわからずに困るということはなかった。有名なエピソードは2巻までに大方収まっているようなので、少し時間をおいてから最初2巻も読むことにしたい(九冊読破できる自信はまだない)。
0255文字
音弥
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ネタバレ面白い、面白すぎて止まらない! しかし、源氏の君って優しい、というか、これが政治手腕なのかもしれませんが、「澪標」で政界復帰を遂げ、既に引退していた左大臣に太政大臣を譲る。恩に報いるこの辺り、左大臣の身になって嬉しさにグッとくる。 明石の君についても、両親がどれだけ辛いか源氏はちゃんと理解していて、それを言葉や態度できっちりもてなす。 そういう面倒見のいい主人の事を、惟光がよく知っていて、自分もあやかろうかと、さりげなく書いてるのもとても良いです。「少女」 「薄雲」にて藤壺崩御、最期は感謝で逝くのね〜涙
月音

音弥さん、沼にはまりましたね~。源氏の君は男性、年配者、身分が下の相手に対しても、気遣いの人ですよね。葵上を亡くした時も自分だってつらいのに、大宮に何かと便りを送ったり。藤壺崩御、私も泣きました( ノД`)「今年ばかりは」の歌が、もう…涙。

08/04 15:31
音弥

うたたねこさん、コメントありがとうございます!ハマりました〜どっぷりと!数ある作家さんの現代語訳もマンガも最初の方しか読んでなくて、あらすじをなんとなく知ってただけなので、今、とても新鮮です。藤壺崩御は、まさか臨終に立ち会うとは思っていなくて… 墨染に咲け、ホントそれです。

08/06 07:42
3件のコメントを全て見る
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月音
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源氏、公私ともに充実した人生最大のウハウハ期突入。一方で愛し親しんだ人々がぽつぽつと世を去り、出家の思いを強めていきます。うまいなあと思うのは、このタイミングで冷泉帝、夕霧、明石姫君などにスポットが当たり、第二世代が動き出すこと。『絵合』でびっくりしたのが、「死に返りゆかしがれど」の一文。若い女房たちが絵合の様子を「死ぬほど見たがるが」(見せてくれない)…もうこの頃にはあった表現だったなんて。女房達の「ずるーい!」って抗議の声が聴こえてきそう。不義の子、冷泉帝の準拠について述べた解説文も興味深いです。
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蛸墨雄
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寂聴源氏を読み進め、気になる箇所を古語で確認する。そんな読み方で読了とします。ただ、各巻の解説はしっかりと読みました。この巻では史実と源氏物語との関係(?)が話題となっています。物語の中の登場人物はともかくとして、様々な自然風景や気候、生活様式などは史実として、日本の平安時代の貴族の生活が活写されていることは間違いないと思う。
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冬樹
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ネタバレ夕霧が別の女性に雲居雁の面影を求めるのは、源氏が藤壺の面影を紫上に見たのと同じ。ただ夕霧は雲居雁と正式に結ばれる望みが絶たれていなかったりふたりの関係に好意的な人もいたり年齢などの条件も似合っていたりするのは幸いだと思う。/雲居雁も(紫上ほどでないにしろ)少し幼げな少女として設定されている。また、太政大臣(かつての頭中将)が雲居雁と夕霧の関係を難ずるシーンは弘徽殿大后が源氏と朧月夜の密通に憤慨するシーンと似通う。父親のたどった道をマイルドに縮めているようで面白い。
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syaori
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澪標から少女まで。冷泉帝への御代替わり、思慕し続けた藤壺の死、息子・夕霧の元服と時代が移ってゆくのが感じらます。流謫から戻って自覚的に政治や権力争いに関わってゆく源氏の君は、父帝たちに庇護されてゆゆしい(不吉な)までに美しかった時代から、(それでもまだ超越的なのですが)地に足がついて、人ならぬモノから人間になったよう。それに伴って物語も、「みな人にゆるされた」君を中心とした神話的なものから小説的な深みを増していくように思います。人々の尽きぬ物思いと、隆盛を極める君の栄華を象徴する六条院を眺めながら次巻へ。
syaori

とりあえず源氏の君が「ゆゆしい」と言われなくなって寂しい……という感想(笑)。あと冷泉帝に出生の秘密を教えるお坊様には、余計なことを言わなければいいのに、という気持ちになります。どうでもいいのですが、『更科日記』の「源氏を、一の巻よりして、人も交じらず、几帳の内にうち伏して、引き出でつつ見る心地、后の位も何にかはせむ。」というのに大変共感する今日このごろ。

04/07 11:21
syaori

しかし社会人(一応)には「昼は日ぐらし、夜は目の覚めたる限り、灯を近くともして、これを見るよりほかのことなければ」ということはできないので、菅原孝標女が大変妬ましいのだった……。ただ今のペースでは仕事以外の時間をすべて『源氏』に捧げている状態になってしまうので、控え目に言って人としてまずいレベル……! でも止まらない! 粗筋は熟知しているのに‼ 「何これ、源氏物語すごいな?」という気持ちでいっぱいです。でも本当にまずいので少しペースを落と、そう……。

04/07 11:22
0255文字
グワカマーヨ
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着々。
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れいちゃん
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夕霧の大学寮入学の様子や文章生試験の様子の詳述は、普通の女性では書けない記事で、学者の家に生まれた式部だからこそ描けたものだと思う。入学の儀式や試験の際の博士や参加する貴族の様子はとてもリアルで興味深い。
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tsu55
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栄華を極める源氏。息子に対する教育方針は意外に厳しい(女性に対してはデレデレなのに)、というかマトモ。 宮廷スキャンダル(冷泉帝が源氏と藤壺の間に生まれた不義の子)を扱った物語がなぜ当時の人にすんなりと受け入れられたのか(現代なら、ネトウヨとかが騒いでたいへんなことになるだろう)疑問に思っていたのだけれど、巻末の今西祐一郎による解説を読んで納得。
0255文字
てこ
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政界で栄華を極め、六条院を築くなど絶好調な源氏。ただ養女の斎宮女御に言い寄る場面は正直ドン引き…。例の「御癖」も大概にしろと言いたくなる。源氏と関係を持った女性にしても、藤壺の宮の遺した恨み・紫の上の嫉妬・明石の君の苦悩など、女性を悩ませてばかりでどこまでも罪な男だなぁとしみじみ。夕霧の初恋がとても眩しく思えます。
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DEN2RO
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権勢の頂点に上りつめた源氏の日々のあれこれが物語られます。藤壺が亡くなり、冷泉帝が出生の秘密を知り、一方明石の君は上京の後、娘を紫の上に託します。ついに六条院が完成しますが、源氏の物語はややマンネリ。物語の焦点はしだいに夕霧の方へ移るような感じです。
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さんくん
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だんだん焦点が源氏から子の代にシフトしつつある巻。相も変わらず頭中将が源氏への嫉妬まみれだったりして、それが夕霧と雲居雁の恋仲にも直接影響を及ぼす。なんともいじらしいロマンチックな展開ですが、やはり源氏と頭中将、仲がよいというかただならぬ関係です。
0255文字
アメヲトコ
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9分冊の3冊目。我が子が天皇となり自身は太政大臣に登り詰め、六条に巨大なハーレムを築き我が世の春を謳歌する巻です。元愛人の娘で養女にしていた斎宮女御にあろうことか言い寄る場面などは、このゲスもう一度失脚すればいいのにと思わずにはいられません。夕霧と雲居雁の悲恋には一瞬同情しかけますが、雲居雁から無理矢理引き離された夕霧がほどなく代わりにとばかりに舞姫に懸想してしまうあたり、血は争えません。冷泉帝構想の歴史的背景にスポットをあてた解説もとても面白い。
0255文字
NAO
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澪標から少女まで。中央に呼び戻されて政界に復帰した源氏は、念願の男の理想郷六条院を着々と造り上げていく。彼がしたい放題やっている一方で、憧れ続けた藤壺が亡くなり冷泉院が出生の秘密を知り、やがて源氏も自らの過去のツケを払わされることになりそうだという予感も。源氏のあまりにも自分勝手な恋愛事情と対照的な、夕霧の淡く幼い恋がかわいらしい。
0255文字
saba
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四巻まではしばらく待たねばならないのかな。本巻では、源氏は政界に復帰しまたまた勢いを増す展開に。秋好というか斎宮の女御に言い寄る場面は全物語中でも屈指のきもさ。その女性、息子の妻なんですが、そんな人にいったい何を言っているのか…。ドン引き(当たり前)の女御、沈黙をもってきっぱりと拒絶。源氏で読み取れるテーマは色々あるけれど、千年以上も昔に女性の自立(及びその難しさ)についてかくも現実的に切実に描かれているのには毎度感嘆。源氏物語って本当に面白いな。。
0255文字
はちめ
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またまた挫けかかったが何とか読了。前巻でもそうだったが、終盤になると読むペースがつかめてきてページが進むようになった。完全読了まで1年半、そう考えるとちょっと感慨深いな。
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藤月はな(灯れ松明の火)
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光源氏がこの世の春を迎える巻。でも過去のツケがジワジワと子供たちに覆い被さってきているのが遣る瀬無い。冷泉天皇と夕霧、おいたわしや。坊主も本当に申し訳ないなら、思わせぶりな事すんなや!白々しいわ!光は「蓬生」で困窮した末摘花の援助を申し立てるも「世間体があるから」と表立たない癖に、容貌が可愛らしい明石君との子には喜び、ちゃっかり、紫上の子にする姿は本当に八方美人で調子のいいだけの男だなと思うしかない。末摘花も難儀な男に惚れたもんやな・・・。六条御息所の娘である斎宮女御に執心を告げる場面は本当に気持ちが悪い
藤月はな(灯れ松明の火)

それに対し、女として一人の男に惚れ抜いたことで魂を削る程、苦しみ、自分の罪への悔いを抱えて亡くなってしまった母、六条御息所との思い出を大切にし、光源氏の自己中な自己弁護にも沈黙を返すのみだった斎宮女御の毅然さに惚れ惚れとしました。お母さんの事、本当に好きだったのね・・・。でもその後、紫上にあってちゃっかり、その悔いも忘れた光源氏はホンマに屑です。

04/16 21:19
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