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人文学概論(増補改訂版): 人文知の新たな構築をめざして

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佐倉惣五郎
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「認識されたものの認識」──「古人の跡をもとめず、古人のもとめたる所をもとめよ」(空海) 07以降は単語の定義&引用ばかりで少々つまみ食いすぎる気もしたが、そもそも膨大な人文学というものの概論を一冊の本という形で読めることに大きな意味があると思った。初見の人物も多く、人文学への足がかりとしても素晴らしい良書。
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ざっきい
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そういえば概論って知らないなと思い読んだ本。2014年出版、その後増補改訂されている。自然科学でも社会科学でもない人文学(伝統的には哲·歴·文とされる範囲?)の概論。その目指すところは人間の理解であり、主な手法は文献学と解釈学である、という紹介と、人文知は科学知に劣らず重要である、という主張がなされている。面白いが、神経学や生物学、経済学から切り崩しにあい、かつこの自由主義、民主主義的感覚と齟齬をきたしそうな感覚はなるほど人文学の現状もやむなしと思わせる。
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toiwata
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欧州の大学は、本来、このような設計思想だったのかということを知って、衝撃に近い驚きを覚えている。”そこから最後の帰結も生じる。すなわち, 学問研究の自由 (教える自由と学ぶ自由) ということである。” p. 79
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ぶんもう
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存亡の機に瀕する人文学を著者は文献学(フィロロギー)の立場から擁護する。これまでの人文学はフマニタス=人間形成が統合理念として機能したが、極めて西洋的で、グローバルな現代では大きく揺らいでいる。サイードが「文献学への回帰」を訴えたのは、精読・読解による閃くような理解こそが人文学・文献学の立ちもし倒れもする根本原理だからだ。文献を精読して「認識されたものの認識」を行う人文学は、自己再帰的で温故知新の学問である。クリティカ的な知が幅を利かせてきたが、「新しい人文学」のためにトピカ的な知を復活させる必要がある。
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Orange
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昨今の大学では実学が尊ばれ、人文学は軽視されているとのことで、これは由々しき問題ではないか。人が困難に見舞われ、極限状態に置かれたとき、艱難辛苦に耐える能力は教養に依っていると思うのだがどうか。どのような状況であっても、人らしく振る舞うために、この学問が必要ではないのか。
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