ネタバレ名言や哲学の主義の関係性を図で纏めており非常に解り易い。著者より「(人生は)旅と同じでゴールが明確でないと当て所なく彷徨うほかありません。人生は長い旅です。その意味でゴールはその時々で変わってくる。…その都度自分が求める事を考える。これが人生を哲学するという事」と。印象に残った名言は①“幸福は人から人に伝染する。だから他者の為に、そして自分の為にも幸福になることは義務なのだ“ by アラン②“寂しさを紛らわすような依存は愛の関係ではない。ひとりで自分の足で立ってこそ、人を愛することができる” by フロム
巻末の哲学用語解説にはこう書かれている。「心理的利己主義は、人間は本来、自分の利益に基づいて行動するという考え方。[中略]対する倫理的利己主義は、社会全体の利益のために自己の利益を追求すべきとする」(p.110)。後者はもしかすると、マンデヴィル流の「私悪すなわち公益」のつもりで書かれているのかもしれないが、倫理的利己主義ということで普通意味されているのはそれではないだろう。
あーそうか、マンデヴィルではなく、アイン・ランドが念頭に置かれているのかもしれないな。そうだとしても、倫理的利己主義をアイン・ランドだけに限定してしまうのは狭すぎると思う。