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花の降る午後 (角川文庫)(Kindle版)

感想・レビュー
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山川欣伸(やまかわよしのぶ)
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フレンチレストラン経営者・典子の日常と周囲の出来事を描く本書。冒頭、多国籍ギャングの騒動が勃発するため、読者は活劇や推理物語を期待するかもしれないが、テーマは異なる。ギャングとの直接対立よりも、典子自身の生活や恋愛に焦点が当てられている。本筋は、画家との情熱的な恋愛が中心で、典子は美しく聡明な女性として描かれる。舞台は阪神淡路大震災後の神戸で、異国情緒あふれる雰囲気が物語に調和をもたらす。初めの騒動を期待すると物語のテンポや焦点に驚くかもしれないが、宮本輝氏の繊細な筆致と人間心理の描写が魅力と言える。
0255文字
だいこん
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宮本輝のなかでは比較的初期に位置する作品なのだろうが、完璧に成熟した小説。自分はグルメでは全くないが、芳醇な美酒はこういう味がするのだろうと思った。ままならぬ世、すぐ隣に得体の知れない悪が潜む世が描かれているが、心地よい陶酔を誘う文章で、読後感は爽快。
山川欣伸(やまかわよしのぶ)

言葉の力強さと繊細さのバランスが絶妙で、悲しみと喜びが交錯する人間模様が印象的な作品でした。

05/02 14:08
0255文字
Sanchai
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Kindle Unlimitedでダウンロード。主人公の心が揺れに揺れて、どう展開していくのかまったく読めない作品だった。去年から宮本作品は度々読んでいるが、悪人も結構登場させたり、闇の世界も描いたり、年下男性との情事を著者なりに描いたりと、いろいろチャレンジした作品だったのかと思う。バブルの頃の雰囲気が少し感じられる作品。
山川欣伸(やまかわよしのぶ)

主人公の心の揺れ動きが見事に描かれていて、読み手を引き込む作品でした。バブル時代の空気感が漂う中で、悪人や闇の世界、年下男性との恋愛など、様々な要素が絡み合い、予測不可能な展開に期待が持てました。🌺

05/02 14:08
0255文字
色鉛筆
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情事の場面が多く、著者の理想像を書いた様な物語。
0255文字
kei302
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典子がかっこいい。37歳、貫禄あるな~。1988年の作品。KindleUnlimitedで見つけて再読。記憶はおぼろ。 「作者の気まぐれのお陰で、何人かの登場人物の幸福物語として幕を下ろします。善良な、一所懸命に生きている人々が幸福にならなければ、この世の中で、小説など読む値打ちは、きっとないでしょうから」宮本輝氏のあとがきに納得。 悪意とサスペンス要素が裏で続いていて、どうなる、どうなると先が気になり一気読み。
kei302

ドラマ化、映画化された作品だそうです。

09/26 17:36
山川欣伸(やまかわよしのぶ)

典子さんの人となりが印象的で、37歳とは思えない凛とした佇まいに惹かれました。1988年の作品とは思えない現代的な題材で、サスペンス要素もあり、最後まで読み応えがありました。😊

05/02 14:10
3件のコメントを全て見る
0255文字
vodka
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Ⓓ一気読み。なににジャンル分けしてよいのかわからんような、読み応えのある作品でした。
0255文字
Yoichi  Taguchi
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宮本輝氏の小説は安心して読めるからいい。今回はフランス料理店の乗っ取り計画などもあり若干サスペンスがかった一面もあったが、主題はやはり”恋愛”である。最後は絵描きの高見がフランスに行くという終わり方の方がしっくり来たが、フランス料理店アヴィニョンを拡張するという経営者としての典子と、結婚を前提としない恋愛を続けていこうとする典子が相克しないのか・・・。
山川欣伸(やまかわよしのぶ)

宮本輝さんの作品は確かに安心して読めますね。今回の作品でも、恋愛をメインテーマとしながらも、フランス料理店の乗っ取り計画というサスペンス要素が加わり、物語に深みを与えていました。エンディングも爽やかで良かったと思います。

05/02 14:09
Yoichi  Taguchi

山川様、コメント有難うございます。宮本作品は結構読んでいるつもりですが、あの大作『流転の海』を読んでいないんですよね、、、そのうちと思いつつ手が出ません。

05/02 22:37
0255文字
のん
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人間の恐ろしさを感じながら読んだ。いずれの登場人物のようになりうる可能性はゼロではない。だからこそ、人であるならば、自分を強く律して生きていく必要があるのだ。後書きが、自分の感情をうまくまとめてくれたような気がする。
0255文字
うら
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経営者・情愛・義母。若い未亡人は何を選ぶのか。 この未亡人は自分の美しさを理解して行動している。年配の肩を触ったり、女の武器とは何だと一瞬考えたり。卑しい部分が見えて、共感できなかった。最後のページも、何を言いたいのかちょっと…。
0255文字
ふぃえ
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37歳未亡人のフランス料理店マダムと、年下の売れない画家の恋愛物。綺麗な異世界のお伽噺のようだった。
山川欣伸(やまかわよしのぶ)

確かに、37歳の未亡人マダムと、年下の画家との出会いから始まるストーリーは、異世界のようでしたね。

05/02 14:13
0255文字
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