形式:ライトノベル
出版社:KADOKAWA
形式:Kindle版ライトノベル
描かれていなかった花ちゃんの可愛いところや人間臭い魅力を、これが最後だからと言わんばかりの出血大サービス。そもムラマサ先輩がイチオシなので、特に最後の告白シーンはこんなん好きになっちゃうよーと。こう言っちゃ何だが、リゼロのレムとか、ダンまちのリューさんみたく、出会う順番が違っていたら勝っていたぐらいの運命的な結びつきを勝手に感じて、何かこう悶々としてしまう。紗霧とエロマンガ先生みたく、ムラマサ先輩と花ちゃんで2パターンあり、関係性としても置き換えられそうだし。→
エルフのほうが嫁力は高いんだけど、正直一番小説家としての和泉マサムネを肯定しているのはムラマサ先輩だからなーとか。ただそうした関係性も今回の健気な努力も、先に出会っていたからで全て終わるのが無慈悲、無慈悲なイス取りゲーム。そんな無慈悲をこれからもいっこ見るのか。ただ青春を知りたかったムラマサ先輩が、自分は既に青春をしていた事に気づけたし、完全にものにできたと言えたことは、小説家としては目標達成だし、誰より小説家としての姿が煌めいている彼女の結論としてはこの負け姿が一番いいのかもしれない。
今思ったけどムラマサ先輩と加奈子を同じ負けヒロインとして並べるのは適当では無いのかもね
誤)もうアピール 正)猛アピール なんで間違った!?
同じシチュエーションの作品として「妹さえいればいい。」がありますが雰囲気は全然違いますね。どちらも大好きな作品という事を断ったうえで比較すると、本作は抽象的な言い方になりますが「血が通っていて温かい」「エッジが丸くて柔らかい」という印象。理屈ではなく心象描写を中心に心に直接訴えかけてくるような描写で、シニカルなところが少ないからなのかもしれません。京香おばさんと囲む夕食の場面、繰り返しになりますが恋心をインクにして小説をしたためているような描写、そして告白に至る場面は本当に美しかったです。絵も素敵でした。
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