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影 北原白秋・澁澤龍彦ほか (文豪ノ怪談ジュニア・セレクション 第二期)

感想・レビュー
32

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ワタナベ読書愛
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2018年刊行。主に昭和時代に活躍した作家の短編怪談12話を収録。現代の子どもたちにわかりやすいように、大量の注釈がついている。難しい言葉、現在では使われない言葉、当時の時代背景、作品や作者のプライベート情報などまで網羅。大人が読むのにもありがたい配慮。とはいえ、なかなか状況が頭に思い描けない箇所もあり。読み切ると根性がついて、ちょっと頭が良くなった気がした。時代劇や、ドラマを見るようにこういう話を脳内再生できると楽しい。じっとりねばっこい、人の情念の恐ろしさを感じさせる話が多かった。一番怖いのは人間。
0255文字
アノニマス
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非常に文章が読みやすいと噂の澁澤龍彦が気になり最近出版されたものなら取っつきやすい気がしたので。梶井基次郎や北原白秋って怪談も書いていたんですね。ドッペルゲンガーを見たら死んでしまうという説の元ネタってやはり「影の病」なのだろうか。見てしまったならもう1人の自分を殺してしまえば大丈夫なのかも。注釈が言葉の意味だけではなく見落としがちな視点も説明してくれていてありがたい。
0255文字
hiro6636
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梶井基次郎「Kの昇天」、岡本綺堂「影を踏まれた女」、北原白秋「影」が面白かった。
0255文字
Tomoko.H
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影は誰もにあるものだから、それがない不思議。それと自分自身の影や姿を見たり踏まれたりした挙句の災難。このテーマには不吉の予知を感じさせるものが多い。夢の巻でも自分と対峙したり、自分の死んだのを見たりしていた。洋の東西を問わずそういう現象に言及する話が多くあるのは、本当にそういうこともあるのかもなあと思ったり。『お守り』これは異色。何とも言えず不気味な世界。藤子不二雄のSFで、超平均ど真ん中家庭を観察する話があるけどそれを思い出した。自分とは、特別とは…。『影Ein Marchen』とんだ犯罪小説。
Tomoko.H

影をモチーフに書いた小説家と夭折が多いということの奇妙な符号。編者は文スト好きなの…注釈にもしばしば。

09/22 14:45
0255文字
玄趣亭
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影について語ること。それは影を生み出した光についても語ること。部屋の明かり、蝋燭の揺らめき、街灯、イルミネーション、月の光。影は光によって印象を変え、そして影を見る者は己が心を投影する。それは肉体から離れた自分の魂、それは最も身近な他者、自己の分身(ドッペルゲンガー)、あるいは狂気、そして死……。近代になり闇を払拭しつつある文明の明るさの中で、エアポケットに落ちたように影に囚われた文豪達が生み出す話たち。懐かしい、恐ろしい、忌まわしい、けれど魅入られてしまう……「影」の話。
玄趣亭

「影をじーっと視凝めておると、そのなかにだんだん生物の相があらわれて来る。外でもない自分自身の姿なのだが。それは電燈の光線のようなものでは駄目だ。月の光が一番いい」(梶井基次郎『Kの昇天』)。「でも、自分の影を踏まれると、悪いことがある……。寿命が縮まると……」(岡本綺堂『影を踏まれた女』)。「あの人、どう思いますか。影が無いようですね」(中略)「こりゃあ矢っ張り光の魔術だろう」(北原白秋『影』)。「ざまあみろ。きみはきみ自身の影と一緒になればいいのさ」(澁澤龍彦『鏡と影について』)

03/06 18:03
玄趣亭

再読。影の話を集めた本というと、闇と結びつきやすいせいか、由緒正しい怪談話が揃っている感じ。その中で山川方夫『お守り』は戦後の団地ブームの居住者たちのことを、同じ環境、同じライフスタイルをおくることで、他人も自分の「分身」のように思えてしまうというモダンな趣向で感じ入った。

03/06 18:04
0255文字
棕櫚木庵
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ここで紹介していただいた本.版元が汐文社というのがちょっと意外で借りてみた.「ジュニア」と銘打つだけあって,総ルビで詳しい注釈付き.「溺死」にまで「水におぼれ死ぬこと」なんて注が付いている.そのため,見開き左頁全体が注に費やされるのはしょっちゅう,右ページまで注が浸食することさえある始末.月夜に憑かれることへの注で,狼男とセイラームーンが並んで登場している(p.17)のには笑った.その一方で,“おい,この一文の意味,「ジュニア」に分かるのかい”って感じの作品もあったけど,→
棕櫚木庵

→「下は小学校高学年から上は大学生 --- おもに十代の読者の皆さんに向けて」(p.270)ならあり,か(^o^).初めて読む短篇も多かったけど,その中で,城昌幸「影の道」が何か記憶を突かれる感じで気になる.不気味でありながらも,なんだか郷愁を誘われるのはそのせい? 城昌幸は印象的な短編をいくつか読んだことがあるが,これも読んでいたのだろうか.

10/31 20:05
0255文字
mii22.
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ジュニア向けの文豪怪談アンソロジー5冊目。「影」がテーマ。ジュニア向けだがすべて原文を使用、分かりやすく総ルビ詳細な注釈がつけられている編集のセンスのよさが光るシリーズ。影というものは文豪にとってこの上もなく興味をそそられるテーマらしい。影は明かりがなければ姿を現すことのない存在だけど光など全く届かぬ暗闇で不気味に蠢くイメージがある。こういった影にまつわる怪談は読んでいると自分の存在が知らず知らずのうちに心身共に影に乗っ取られてしまうのではないかと思わずにいられない、そんな怖さを感じる。
natsuko

miiさん、こんばんは。ご無沙汰しています(^^)このアンソロジー、私も大好きです♪実は今、併読で「恋」を読んでいます。この影も本当に優れた選書で一気に読んでしまいますよね。乗っ取られてしまう感覚、よくわかります。

09/01 21:33
mii22.

なつこさん、こんばんは。お久しぶりです。なつこさんもこのシリーズのファンでしたよね(*^^*)私も次は『恋』を読もうと思ってました♡『影』はかなり好みの作品多かったです~。あと3冊コンプリートしたいです。

09/01 22:13
0255文字
モモ
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梶井基次郎『Kの昇天』溺死したKは異界に行ったのか。岡本綺堂『影を踏まれた女』影を踏まれてから、気に病むことが多くなった女の顛末。山川方夫『お守り』夢だった団地で暮らせることになったが、自分とそっくりな人が、自分の家に入っていって…。渡辺温『影』だましだまされ…。城昌幸『影の道』隣家が近い場所に住み、子どもだった自分が出会った隣の隣の家の女性。何度も巡り会う。影の話だが、最後の東雅夫さんの解説が怖い。影や分身を描いた作家、梶井基次郎、山川方夫、渡辺温、芥川龍之介が若くして夭折している事に複雑な思いがする。
0255文字
ちえ
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最近は車ばかり乗って月夜を歩くことがない…。影…自分の分身、自分を乗っ取るもの。梶井基次郎『Kの昇天』岡本綺堂『影を踏まれた女』が既読、柳田國男『影』あぁ好き。北原白秋『影』白秋の小説は初めて読むか。渡辺温『影 Ein Mārchen』「ドリアングレイの肖像」を思い出す。城昌幸『影の路』最後の一文、怖い。澁澤龍彦『鏡と影について』が面白い。井戸に今もいるのか…。只野真葛『影の病』どこかで同じような話を読んだ気がする。他、水野葉舟『跫音』、泉鏡花『星あかり』、山川方夫『お守り』、稲垣足穂『お化けに近づく人』
0255文字
蒼
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シリーズ6/8。影はどこか死と結びついていてこの中の作品でも多くに死が登場。解説を読んで実際に夭折した作家が多いことに驚いてしまった。ドッペルゲンガー的な影は青春と結びつくのは面白い(水野葉舟『跫音』泉鏡花『星あかり』)。梶井基次郎『Kの昇天』はじっくり再読したい。柳田國男『影』はとてもロマンチックで美しい作品。山川方夫『お守り』と渡辺温『影・・。』はミステリーとかショートショートのような面白さ、澁澤龍彦『鏡と影について』は面白いけれど、古い自我と絶縁するために殺すのは違う気がする。絶縁はできないよねぇ。
蒼

珍しく女性作家がとりあげられていてよかった。江戸時代の作家。只野真葛『影の病』

05/25 21:12
0255文字
wankiti5
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渡辺温の影が印象的。澁澤龍彦の文章がとても読みやすかったけど、井戸に沈めるのはちょっとぉ!!となった。
0255文字
凛風(積ん読消化中)
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『文豪ノ怪談』も第二シリーズに突入です。今回は『影』。主に2種類で、光源の反対側に出る影と、ドッペルゲンガーや鏡の中の自分、というような影。梶井基次郎の『Kの昇天』は美しい情景が見えて来る。柳田國男の『影』も美しい。どちらも月影なのだが、都会に暮らしていると、月影は想像の中にしかない。光源が多すぎて、散漫な影しか出ないのだ。闇夜に月明かりだけがあって、自分の影が一つだけ出ている。そんな状況を経験した記憶もない。思えば、影のない時代だ。どれも、とてもきれいな作品なのに、私には、この本の挿絵が最も怖かった。
0255文字
まさ
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影ってそうなのだ。自分なのに異なる者でもある。幻想譚を好む自分にピッタリの1冊でした。作者それぞれの描く影。忌避される部分から見えてくる本質に唸ってしまう。収録のいずれも素敵な中で、柳田國男、水野葉舟、泉鏡花の作品に惹かれた。解説を読むと影響を与え合った間柄だそう。なるほど。
0255文字
natsuko
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十代の読者を対象に、怖い話や不思議な話を通して日本文学に親しんでもらおうと編纂された素晴らしいシリーズ、全8冊。今号の〈影〉は11作品+原文チャレンジの計12作品。影とはなんとこの企画に相応しいモチーフだろう。珠玉の逸品ばかりで面白すぎて時間を忘れ一息に読み終えてしまった。影というその薄暗さ、足元に繋がれた自分の分身のような存在が急に気味悪く思えてくるような錯覚、いつかすり替わろうと狙われているような恐怖。誰でも一度は気配に怯えてそこに佇む影を見つめたことがあるような。あって恐ろし、無くて恐ろし12の影。
natsuko

ことりちゃん、本当に錚々たる読書家のみなさんがこぞってハマってらっしゃる♡そう、玄趣亭さんが書いてくださっているけど、第一期が5冊、第二期が3冊の計8冊だよ。夢、獣、死などテーマに沿って優れた短編が収められてるの。近代文学や幻想小説が好きなみなさんはきっと大好き!ことりちゃんもぜひぜひ(*´∀`)♪

09/14 22:00
natsuko

玄趣亭さん、ありがとうございます😊皆川さんの『彗星図書館』でしたっけ?こうなればそちらも読まねばですね!館長の導きに引き込まれそうですね(๑˃̵ᴗ˂̵)

09/14 22:02
15件のコメントを全て見る
0255文字
Hiroh
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ネタバレ影は、自分の足元に落ちる影だったり、ドッペルゲンガーだったり、得体のしれないものだったりする。柳田国男の大層ロマンチックな「影」が良かった。山川方夫の「お守り」は、団地というものに対する違和感が現れている。渡辺温の「影」は、人の恐ろしさ。北原白秋の「影」の不条理。只野真葛の「影の病」は簡潔なドッペルゲンガーもの、これが江戸期の女性によって書かれたものとは!作者に若死にが多いのもなんとも言えない。
0255文字
崎
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これ、「ちょっと文豪の作品読んでみたいな」という私みたいな人にオススメシリーズ!ただし全部仄暗いし怖い。耽美的用語はごまかしつつの用語詳細解説に加えて著者紹介もちゃんと載ってるのでありがたい。影の路、お守り、影あたりが好き。怖いけど。
0255文字
マツユキ
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梶井基次郎『Kの昇天―或いはKの溺死』、岡本綺堂『影を踏まれた女』、柳田國男『影』、水野葉舟『跫音』、泉鏡花『星あかり』、北原白秋『影』、山川方夫『お守り』、渡辺温『影 Ein Marchen』、稲垣足穂『お化けに近づく人』、城昌幸『影の路』、澁澤龍彦『鏡と影について』、只野真葛『影の病』の十二編収録。改めて、贅沢なシリーズですね。テーマは影。結びつけて考えた事がなかったけど、ドッペルゲンガーか。出会ってはいけない…。不吉、くらくら、どきどき、好きです。引用されたハイネとラフォルグの詩も読みたい。
0255文字
Mayorunrun
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澁澤龍彦は名前だけ知っていて初めて読んだけど、面白いな~。古典を題材にうまく構成して、文体も美しい。耽美まではいかないけど明確な作者の美意識が感じられるし、読みやすい。 他のにも挑戦したい。
0255文字
逢日
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大好きなシリーズの新作。怖さ増し増し。もうね、表紙が怖いんだよ。
0255文字
チタカアオイ
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【図書館】
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くろばーちゃん
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ネタバレ今回も註釈、解説が素晴らしかった。影や分身という文学的モチーフには、なぜか夭逝のイメージが…。と解説にあるように、夭逝ゆえにか名前も知らなかった作家の作品もあり、気になる作家が更に増えた。とくに、渡辺温、城昌幸山川方夫の作品は好みで、他の作品も読みたくなった。澁澤の「鏡と影について」も面白く、真葛の「影の病」はとても短いのに面白かった。海百合さんの現代語訳による短編集が積んであるので早速読みたい。
0255文字
私的読書メモ3328
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テーマアンソロジーシリーズ。本書は「影」。作品の選びはよく、注釈も興味深く、面白いです。ただし、いくらなんでも注釈のつけ方が煩すぎて、収録された作品自体を楽しむには不向きです。打ちまくられた「*」が気になって集中できませんでした。また、いくらジュニア対象とはいえ不要ではないかという親切すぎる注もあり、紙面構成と合わせて、工夫の余地があったように思います。
0255文字
モリヤマ リン
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佐賀市立図書館で借りて読了。この本を読まなかったら、知らないままだったろうなと思う作品ばかり。子供の頃に団地に住んでいたためか、山川方夫の「お守り」は情景が目に浮かぶようだった。
0255文字
tomi
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東雅夫編集のシリーズ第二期の第一弾は「影」がテーマ。死や狂気の影が色濃い幻想文学の秀作が並び、柳田國男の散文詩や北原白秋の小説なども収録。若くして事故死した山川方夫と渡辺温の作品を並べたのは恐らく意識的だろうが、影が死を引き寄せるような不吉な印象を増幅する。
tomi

収録作は「Kの昇天」梶井基次郎、「影を踏まれた女」岡本綺堂、「影」柳田國男、「跫音」水野葉舟、「星あかり」泉鏡花、「影」北原白秋、「お守り」山川方夫、「影」渡辺温、「お化けに近づく人」稲垣足穂、「影の路」城昌幸、「鏡と影について」澁澤龍彦、「影の病」只野真葛。

11/28 18:50
0255文字
くさてる
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ジュニア・セレクションと銘打ってはいるものの、個人的には。正直言ってこどもにはちとハードルが高いのではと思う難解さが目立つアンソロジーでした。名作ぞろいなのは分かるけれど……。そのなかでも。既読ではありますが梶井基次郎「Kの昇天」山川方夫「お守り」の二編は良かった。
0255文字
月と星
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★★★文豪が好んだ影というテーマ,ナイス選択。ジュニア用?の註釈も適切だし,絵も雰囲気に合っている。「お守り」が現代的で読みやすかった。
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メイロング
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目次だけでうれしくなってくるメンバー。読み進めると戦前戦後の幻想文学史を追っていける仕様もうなる。ネットのリクエストでテーマ決めて話を編むなんて三題噺のよう。その腕前が試されるのが東雅夫さん。こんなプロレスのポスターがあったら、這ってでもいきたい。北原白秋は稲川淳二の語りっぽい。山方方夫はSF短編のにおい。城昌幸はもっと読んでみたい。澁澤龍彦は無記名でもきっとわかる雰囲気。只野真葛はよくあるテーマなのにビビっとくるこわさで古くささを感じないなあ。
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玄趣亭
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東雅夫編集。「影」テーマのアンソロジー。関連するキーワードとしては分身、鏡像、月光など。梶井基次郎『Kの昇天』から始まり、岡本綺堂、柳田國男、鏡花、白秋、足穂、澁澤龍彦まで多岐にわたるセレクトだが、影というテーマがそう感じさせるのか、どこか共通した雰囲気が漂う。山川方夫、渡辺温など早世した作家の作品は、「影=分身」が死を呼び寄せるものだと改めて思わせ、作者の現実もまじえて怪談っぽい。ジュニア版ということで目に触れにくそうな本だが、そのために読まれなかったら勿体ない。幻想小説好きには大推薦の書です。
玄趣亭

総ルビ、挿画、詳註付き。特に詳註は煩わしいほどの細やかさで、語句の解釈だけでなく、関連作品の引用・解釈にまで及ぶ。例えば、いくつかの作品に通底するシャミッソー『影を失った男』のイメージや、柳田國男、水野葉舟、泉鏡花等の「おばけずき」作家の関係性などを教えてくれる。本文を読むのに邪魔と思われる方もいるだろうけど、私は大好き。美味しく楽しんで読みました。

09/23 12:13
玄趣亭

渋谷の丸善・ジュンク堂書店新刊コーナーで発見。『文豪ノ怪談ジュニア・セレクション』シリーズは、既に第1期5冊(タイトルは夢、獣、恋、呪、霊)刊行されており、今回の『影』は第2期(3冊刊行予定)。こんな叢書が出ていたなんて知らなかった。追いかけてみたい。

09/23 12:14
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さくは
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10代向けの文豪怪談アンソロジー。シリーズ第2期の1冊目。「Kの昇天」梶井基次郎、「星あかり」泉鏡花、「影」北原白秋、「お化けに近づく人」稲垣足穂、「鏡と影について」澁澤龍彦など。影やドッペルゲンガーが登場する。
0255文字
belle
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図書館の児童書新刊棚より。怪談ものなのでやや躊躇したが、文豪&東雅夫選の二点がポイントで借りてみた。テーマは『影』。月を見あげれば?影を踏まれたら?背後からは?そっと覗いた部屋には?光と影。分身。恐々しながら作家の筆の確かさに先を急いでページをめくる。今月の満月を待ちながら、浪漫の波が寄せる「Kの昇天」をもう一度読んでみよう。
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nightowl
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浜辺の青年…ハイネの詩…シューベルト…とこんなに乙女チックな要素があったのかと驚いた「Kの昇天」、不安感のピークで思わぬ所から足をすくわれる怖さ「影を踏まれた女」、西鎌倉の深夜散歩「星あかり」、団地には画一性の恐怖がある「お守り」(収録作内ベスト)、久世光彦風虚実入り混じりな作品「お化けに近づく人」、過去の自分を省みる「鏡と影について」などが気に入り。ドッペルゲンガーもの好きにお薦め。ここに特別例外としてドラえもんの「かげがり」を入れたい。
0255文字
わんだら
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第二期 の一冊目。「厠」「死」と併せ3巻となるようだ。第一期5巻もそうであるが、丁寧な註を読むのが楽しい。註は単なる語句解説ではなく、ゆえに、知っているはずの話であっても、そうだったのか、という改めての発見も多い。十代の読者向けということであるが、うらやましいことである。うらやましがっていても仕方ないので、大人だが楽しむことにしている。
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影 北原白秋・澁澤龍彦ほか (文豪ノ怪談ジュニア・セレクション 第二期)評価94感想・レビュー32