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フランス人の性 なぜ「#MeToo」への反対が起きたのか (光文社新書)

感想・レビュー
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TM
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フランスの「性」に関する考え方の文化的背景を、歴史的な経緯を根拠として考察した上で、現代社会への疑問を投げかける本。個人的に、「性」というプライベートな部分に、国家に介入されたくない、という感覚は、とても重要な何かなのではないかと感じたし、性的同意を、事前に一義的に明確化できると思えない、という指摘も興味深かった。我々は法制度を構築することで、国家の保護を受けるという名目下で、何か重要な自由を放棄しているのではないだろうか。フランス人はもしかしたらそれに気づいていたのかもしれない。
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二瓶くん
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人生で一番大事なのは子供よりもカップルとの関係性。しかしずっと続くカップルなんて3割ほどで、平均13年ほどで別れて、長い人生の中でより良いパートナーを探そうと奔走する。日本人よりも隠し事をせず、したいことをしたい、嫌なことは嫌と言える、民族的な爽やかさを感じる一冊 男性が男性らしく、女性が女性らしくいるためにも性差は必要であり、男女平等は気味が悪いという主張は学生時代のバイトしてたバーのマスターのパートナーのセリフを思い出した。あと生殖のためじゃなくて、愛のための性交をしているな、というのが印象に残った。
二瓶くん

久々に本読んでて声出して笑いました。日本とフランスの性に関する比較文化の本。 騎士道恋愛やガラントリー、キリスト教、ペスト、色々が絡まってフランスは性におおらかな国になったことがわかりました。他の先進国と同じく少子化は進んでいますが、出生率が高い。 結婚とは無価値なもの。

02/04 11:07
0255文字
Yukiko
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読むのが難しい本ではないのに、時間が掛かった。現代フランス人の孤独に裏打ちされた自由で充実した性について、17-18世紀の歴史や哲学から説き起こして、古いところは専門家も多くいるだろうから書くのは大変だったろうと思う。 フランスではモラルによって自由な恋愛を批判することへの忌避がある。これにはキリスト教との熾烈な戦いの末に得た理性の勝利、という背景があるということか。
0255文字
乱読家 護る会支持!
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フランスでは、親子でも「性」の話題が開けっぴろげで、高齢者でもセックスレスなどあり得ず(セックスレスが離婚の理由になる)、結婚は「神の恵み」と考え、夫婦は一体であるのと信じ、不倫を「いけないこと」とモラルで断罪しない。 そして、出生率は2前後になっているという。 これを読むと、日本の出生率の低下は、表と裏の二重構造が問題なのではとも思えてくる。しかし、この空気やモラルが支配する日本社会では、子どもや他人が横にいても自由にセックスする国になるとも、不倫が許される国になるとも思えないですね。。。😅
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ねこ
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歴史・宗教・文化等からのフランス人の性の考察。日本人と比べ良い点も悪い点も。ロマンスを重視するあまりセクハラにもデートレイプにも意識が低く、結婚や嫡出子という家庭が重要視されなくなったせいでカップルはつねに緊張状態にあり、高齢者も性生活が活発。不倫にも寛容で離婚の慰謝料は微々たるもので、不倫夫に捨てられた経済力ない女性と子供は生活苦に陥ったとか。恋愛が弱肉強食というかサバイバルというか。それでも自由なフランスを羨むか日本人で良かったと安堵するか。私は後者。
0255文字
兎かもしれない
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ラファエル・リオジエ『男性性の探究』を読んで、フランスのフェミニズム運動は英米よりだいぶ遅れているのかな?と意外に思って借覧。著者は主にネットメディアに寄稿する在仏ライターで、本書は友人知人から聞いた話や統計データなどから一般人の実感を伝える内容。フランスでは12世紀に結婚が秘蹟として教会の制度に取り込まれて以降、婚外恋愛が反宗教的な自由の象徴として政治的意味合いを帯びるようになり、現代でも恋愛に口出しするようなジェンダー論を嫌うのだとか。恋愛することが自由であることの証という社会も生きづらそうで気の毒。
兎かもしれない

《本棚メモ》367.9(プラド,ナツキ)

06/05 11:44
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たろーたん
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覚書。不倫に寛容な国フランス。ミッテランとかオランド元大統領の不倫でも、そんなに気にしない。不倫の慰謝料が20万ぐらいでちょっと驚いた。長い歴史の上の自由の枠組みの中で、相手の同意があれば、不倫でもOKみたい。私たちを縛るのは宗教や道徳じゃなくて理性だから。 また性差をなくそうというよりも、性差はある、その上で考える、といった考え方の国みたい。ゆえに、過激な性教育はあっても(もちろん、これもエイズの影響からだけど)、ジェンダー論(男女の差をなくそう)はあまり流行ってないみたい。
0255文字
史
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基本西欧(フランス)の性、たまに日本との比較。類似しているとこ(だいたい男の部分)あるのがまた興味深いところである。しかし最後に書いてあるとおり、性別云々ではなくシステムを変化していって、そっから個人の意識にという形か理想ですね。
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パトラッシュ
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様々なフランス恋愛小説を読んできた身には、まるで別の国になってしまったような衝撃だった。人生を楽しむのを第一とするフランス人と、セックスレスになっても漫然と夫婦関係を続ける日本人は異星人ほど違う。どちらを選ぶかで好みがはっきり分かれそうだが、お気楽な独り者で女性との交際はたまにという当方はフランス流が合うかも(フランス語は話せないが)。ピューリタン的に厳しいアメリカ流は息が詰まりそうで、クリントンも泣くわけだ。なお122頁に「1964年、ケネディ政権下で公民権法が」とあるのは「ジョンソン政権」の誤りです。
0255文字
Akiro OUED
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フランス人の性に対して、聖母信仰に遡る視点が面白い。男と女は異なることを当然とするフランス人は、男女同権に力こぶを作るアメリカ人とは反りが合わない。男も女も同じならば、LGBTという言葉も不要だけどね。結婚制度がセックスを法で縛ることは、余計なお世話だ、とフランス人は考える。
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福
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面白かった! 私も#MeToo運動に「?」だったのと、最近のフェミニズム運動などの盛り上がりなどから読んでみようと思いました。 フランス人と結婚しフランスで子育てをして暮らしている著者だからこそ書けるものです。 当たり前ですが。国が違えばこんなにも文化や考え方や幸せの価値は違うのです。
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ゆうすけ
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当たり前すぎるかもしれないけど、欧米人といってもフランス人とアメリカ人って随分違う。フランスの、俺たちはアメリカとは違うんだぜというスタンスがなんかすごい。著者の考えに共感できないフェミニズム系の人も沢山いるだろうけど、それだけ社会は多様ということなのだろう。
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でかぱんちょ
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【図書館本】ここ数年の「#MeToo」ムーブメントに対してフランスで有名女優らが反対の声明を出したことが本書に興味を持ったきっかけでした。前半2章は自分が思っていた内容と違っていて「フランス版の川口マーン惠美みたいな本かな?」と思いましたが、後半は色々考えさせられる内容で興味深かったです。ただ混雑した電車の中では読むのに勇気がいりましたが(笑) 一概に「文化が違うから」の一言で済ませてしまうのはどうかな・・という印象でしたが、今回はこれ以上の個人的感想はここまでにしたいと思います。
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K K
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素晴らしかった。なぜ一部の方が低評価にしてるのかわからなかった。私はフランス人と同じゲルマンの血を半分引くし、本の内容はずっと感じていたから違和感がない。 唯一、不倫などは理解ができないが、男女、性に対する考え方には深く共鳴。日本、アメリカのヒステリックは頂けない。 小さい子に親とお風呂に入らせないのは面白い。ママとパパになっても男女であり続ける、レスが問題の我が国は学ぶべきでは? 昔はキリスト教の影響で非常に厳しかったのは興味深い。日本も昔は鷹揚であった。 騎士道についてももっと学びたい。
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taka
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男女平等より性差を大切にする背景、宗教と女性蔑視の歴史、フランスと日本におけるセックス事情の比較は面白かった。極論、性にまつわる事情なんて人それぞれだが、統計の比較でフランスと日本の結果がこうも違うのかと驚いた。日本の仮面夫婦はオトコやオンナを捨てても「義理」の関係維持ができるが、フランスではそれら捨てた瞬間に関係が破綻する。性に寛容でありつつも、当事者の夫婦はシビアな関係。性教育に関しては、根拠のない羞恥心は排除され、大人と同じ愛を学ぶ。出生率等、統計の結果のみ持ち出すのはNG。語るには文脈の共有が必要
ぴっかりーの

日本の保健体育という科目内容を見直すべき。小学生の理科のような授業を本格的に見直すときがきたのだ。

02/01 17:23
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DK
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フランスは性に寛容な国だと思っていましたが、それは昔はかなりの制限があった反動なのだということがわかりました。自由には責任が伴う。自由の国フランスらしい考え方だと思いました。
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Eiji
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日本とは全く違う、フランスの性に対する考え方。自分の価値観と異なるからと言って排斥するのではなく、なぜその相違が生まれるのかを考えるところから始まると思った。面白い。
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council
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渡仏した日本人から見たフランス人の恋愛&性愛感を歴史的経緯を踏まえながら解説していて、個人主義が成熟していて法律婚が個人のあり方を縛れていない事がセクシャルな関係性や不倫に鷹揚な文化の根底にあるようだ。ただどれだけ背景を解説されてもやはりフランス人の思考にはついて行けない。
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松本直哉
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教会による性の抑圧の一方で、騎士道恋愛やリベルタンなど、婚姻からの逸脱の長い歴史を持つフランスの、性への両義的な態度を分析しながらドヌーブの#metooへの反対の声明やミッテランの「それがどうした」を読み解く過程が面白かった。五月革命とエイズの流行が性の解放と性教育に与えた影響の大きさも。性に潔癖なピューリタンの建国した米国がmetooの発信地なのは偶然でなく、フランスでそれが必ずしも受け入れられなかったのもよくわかる。完全な同意さえあればいいのか、セックスはもっと複雑で謎に満ちているはずという著者に同感
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プル
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ネタバレ日本とフランス、どちらに歴史ある国で、性に関しては交錯するように真逆を行っているのだろうか。成熟した精神の元、どっちも在りだし、どっちでもないってことでもいいんじゃないかな。自分なりで。いずれにせよ、パートナーには理解してもらうことは大事だね。新しく知った事は「セクハラ」はアメリカ由来だったってこと。
サンダーバード@永遠の若者協会・怪鳥

源氏物語時代からそうだもんね。夜這いに浮気のオンパレード!あれが「名作」なわけだから笑)

10/12 22:05
プル

サンダーバードさん 夜這いもそうですが、お相手の対象がバラエティ過ぎる…。世界最古の長編小説。ファンタジーだからこそ、妄想を掻き立てられるから、流行ったのでしょうね。それが、開国で一変できる日本って…ある意味すごいですよね。

10/12 22:14
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松宇正一
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フランス人にとってのセックスは、結婚という法的制度に付随する「生殖を目的とした義務」ではなく、二人の個人の間での「愛情の誓い」の象徴。愛情表現としてのセックスやスキンシップ以外にカップルを規定するものがない。労働者の職場恋愛が法律で保障されているためなのか、職場でのセクハラがない(職場でのでのそれがセクハラにはならない)社会。女子会をする人がいない男女共存社会。ガラントリー(レディーファースト的な女性への礼儀や賛辞)を楽しむ国民性。などなど、フランス人が羨ましくなる内容。構成がイマイチで★★★つ。
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並林
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「#Me too」運動への反対という副題はなくても良い。本書では、フランス人の性教育、恋愛観を扱っている。知らなかったことがてんこ盛りなので読んでいて楽しい。たとえば、男性器のモデルに避妊具をつける授業があること、自分の裸体を見ることすら忌まわしいとされてきた時代があったことだ。実は、フランスはキリスト教の影響で性に厳格だった。しかし、キリスト教の絶対性が信じられなくなり、それ以前の体制に歯向かうように性に自由を!という、運動が起こった。ちなみに、日本人の恋愛観には性に厳格だった西欧の影響が入ってる。
並林

軽く読み直した。というのもミスター東大、慶応が相次いで性的犯罪を犯しているから。日本には「嫌よ嫌よも好きのうち」「据え膳食わぬは男の恥」など前時代的な言葉が残り、未だ効力を発揮している。女性の抵抗や拒否を曲解する馬鹿。ナルシスト的に「本当は俺としたいはずだ」とか、エロ漫画的に「身体は正直だ」とか呆れる。巷によくいるが、恋愛指南書を鵜呑みにして「3回目のデートだから。家に入れてくれたからOK」とか違うから。そもそも、ガバッと行くなよ段階踏んで石橋叩いていけよ。童貞かよ。

10/25 18:18
並林

恋愛工学や進化心理学を学んだ俺からすると意味不明

06/07 21:54
4件のコメントを全て見る
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leftMIRROR
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フランス人の性への考え方は日本人とはかなり違う、いくつになっても性を楽しむ等見習うべきところは見習ってみるのもいいと思う。#MeToo運動に対するフランス人女性の反応もアメリカ人や日本人と違い面白い。
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Iwata Kentaro
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いただいた本。これは大傑作。一気に読みました。フランス人と結婚した日本人がフランスはこうだああだ、と書くのはよく見るけど、実に客観的にフランスと諸外国、そして日本のそれをクリティークしている。キリスト教がいかに性教育にアンチか、それと米国英国界隈がいかにミソジニーとアンチミソジニーに満ちているかが分かる。かといって、フランスが最高、というわけでもない。ただ、日本は非常に良くない。あと学校の性教育は教師ではなく無関係な専門家がやるべし、には大賛成。要は僕らがやるべきなんですよ。
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totuboy
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先日フランスで、防犯カメラに映った男性の女性への暴力が問題となった。この本はなぜあんなことが起こってしまったのか、フランス人の性に対する考え方が歴史的な観点から説明されている。また、フランスでの性教育の実態についても説明がされていて、面白かった。本を読んでわかるのは、それぞれの国の文化によって性に対する見方も変わってくるということ。日本にも日本的な性の観点があったのだろうが、最近それが、マスコミや海外からのバッシングによって変わってきている気がする。日本独自の性の視点をもう一度見直してもよいのでは?
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ぽこ
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長らくフランスと縁のある環境にあったけれど、現地在住が短く彼の地の子育てと無縁のためビックリすること満載。戦後までは女性の地位の低さは日本と変わらず、それが今のように劇的に変化しているのはやはり物言う国民だからだろう。自ら民主主義を掴み取った国は違う。Me Tooはそれでいいのだけれど性差を意識するあまりギスギスしてるアメリカや北欧の事例と比べるとセクハラに対する考え方がなぜフランスはゆるいのか、とてもよく理解できる。このゆるさがいいような、犯罪的セクハラ放任、夫の不貞による離婚での慰謝料の低さなど(続
ぽこ

長短あわせ持つのはどこも同じ。ただやっぱり日本で女性でいることのデメリットの多さと比べちゃうのでね・・・。パリの空港着いた途端に解放感もつ私には色々うらやましい。でも現在のフランスの性教育を子育てしながら実践していくのは日本人にはかなり大変。あまりにざっくばらんで唖然とする話も。男の子のいる家庭で避妊具を親が買っておいてそこから息子たちが勝手に持って出かけていくって、ちょっと・・・。エイズが流行した時たくさん犠牲者が出たため、その辺の意識はものすごく強い。別に悪いことでもないのに教育しないのも問題だけど

08/28 17:45
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ルルイエ
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おしゃれで素敵なフランス…というのは表面だけのこと。騎士道恋愛にビックリ。ミッテランの不倫も、マクロンの略奪婚も、言うほど問題視されないのも納得…?
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2q0CiFfYm5E8hlk
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価値観は本当に多様なんだなとカルチャーショックを受けた。 2~8歳からの性教育、愛情・セックス重視のパートナー選び、生涯恋愛・生涯セックス、ベストパートナーに会えるまで幾人との離別を厭わないカップル達、不倫でも社内恋愛でも人の色恋に決して口出ししない常識や法律、女性への性的誉め言葉がセクハラにならないこと。 エロスからくる心の喜びや余裕を大切にし、その過失を許す文化なんだなと羨ましくなった。反面、童貞を拗らせ異性へのコンプレックスが激しい自分を惨めに思った。性の過度な規制や批判は息苦しくて野暮で歪だ。
2q0CiFfYm5E8hlk

価値観は凝り固まるといけないから、日本やアメリカはフランスのこれらの価値観はそれなりに見習うべきだと思う。制度的にも早期の専門的性教育くらいはやってもいいと思う。人を愛することについても、エロスをどう楽しむべきかについてもよく考えるべき。それらは人生で本当に大切なことの一つだと思うから。

10/17 09:31
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cicci
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フランスでは事実婚、再婚などカップルのかたちが多様化しているからこそ、カップルであることの意味を考える。男女平等、女性の権利の主張が強い今だからこそ、立ち止まってもっと柔軟に性について考えるのは、これからの幸福を考えたとき、プラスになると思う。 「人の心は移ろうもの」という考え方は、自然なことだし忘れないでいたいなと思う。
0255文字
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