形式:単行本
出版社:早川書房
形式:Kindle版
おじさんと美少年のペアの時点であざといですね。言葉は難しくても内容は非常にエンタメ寄りなので、漢字アレルギーとかではなければ案外読みやすいと思います。 私は好きですが、後半の展開はいわゆるサブカル系が苦手な人だとダメかも?
二次創作や魔法少女、戦隊モノといったサブカルをぶち込み、絶妙なユーモアで硬くなりすぎるないようにしている。同時に美縟の神話的世界に時折ネットワークやナノマシンのようなSF用語が混ざって異化効果をもたらし、星の真実を含めて王道なSFとしても異常に面白い。どれだけ言葉を尽くしても足りない。推敲に七年もかかっただけあるし、間違いなく日本SFの最高峰の一つだと思う。
シェリュバンがウーデルスを所有していたことがあるってどういう経緯?とか、「かがみのまじょ」ってつまり何?とか、パウル勝ち逃げすぎん?とか、結局終わってみれば本筋とは関係なかったけど気になりすぎる話題が多い……。まだ続き書けそうとは後書きにもあったけど、今はとりあえず<空の園丁>の完結に期待したい
「零號琴」「美褥」など、ネーミングセンスもさすが。
〈「あのねあのね、シェリュー。わたしはやっぱり『最終回』の先を歩いていきたい。『フリギア!』は狭い。假劇も狭い。いま鳴っている鐘の音楽が終わるとき、㤀籃も消えて、わたしはいなくなる。不可能だとわかっているけど、でもやっぱり、またあの銀河が見たいです」〉 (540)
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