形式:文庫
出版社:講談社
形式:Kindle版
【実写映画化決定!】あなたのせいで、もう書けない。親友から小説の価値を否定されてしまった成瀬。書店を経営する両親や、学校の友人とも衝突を繰り返す彼女は、物語が人の心を動かすのは錯覚だと思い知る。一方、続刊の意義を問う小余綾とすれ違う一也は、ある選択を迫られていた。小説はどうして、なんのために紡がれるのだろう。私たちはなぜ物語を求めるのか。あなたがいるから生まれた物語。
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城塚翡翠シリーズから入ったので物語の構成や叙述トリックが抜群に上手い作家さんと思っていたが、本作はまた違う点が見えていてら感情を爆発させるような物語が本当に素晴らしい。若者向けで少しクサイという意見もあるだろうけれどクサくない青春小説なんてそれはそれで物足りないでしょう。またこのジャンルの物語を描いて欲しいなぁ。
→が導き出す答えはひたすら素朴で、それがまた良い。何かと気の滅入る事が多い小説を取り巻くあれこれも、案外そう悲観する物ではないのかも知れないと最後には少しだけ前向きになれる一作だった。等身大の悩みに圧し潰されて失敗し、狡い自分、愚かな自分、嫌な自分と直面しながら、少しずつ他者を知り成長していく相沢作品の筆運びは、やはり純粋に好み。
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