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岸辺のアルバム (P+D BOOKS)

感想・レビュー
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起死回生の一冊を求めて
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ネタバレ文体はさっと読める。けれどもけっこう深いことが書かれている。徐々に崩壊していく田島家。最後には家まで流されてしまうのは強引だけど強引さを感じさせないのはさすが。幻想要素がない小説で、久しぶりにおもしろいと思った。
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uminoko
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昭和52年に放送された連続テレビドラマの原作。その時代ならではの内容でありながら、家族の有り様は今とさほど変わらないのでは。内容盛りだくさんで面白かったです。
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クズンヌ
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かつて一戸建てを探していた頃、妻が「川の近くはダメ」と真っ先に条件を出していたのを思い出した。考えてみると私も妻も「岸辺のアルバム」世代。ドラマで使われた実写、濁流に家が丸呑みされていく衝撃が記憶の隅にあったのだろう。仕事で家庭を顧みない男が直面する家族の危機。男がこだわったものは器としてのマイホームと笑顔溢れるアルバム。一戸建ては決して家族のメタファーとはいえない。自然災害がもたらした恩恵は男の気づきと家族の再生だった。しかし東日本大震災を経験したわれわれはまた一つ当時とは違った価値観を身につけたと思う
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けえこ
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再読本。 元は1977年、40年以上前の作品。新装版は読みやすかったです。 進学をやめて高卒で働く道を選択した繁、配偶者として教職につく堀を選んだ律子、取り繕い上手な妻則子、会社人間の夫謙作、多摩川沿いの古い住宅地にはまだそんな人たちが住んでいそうです。
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今庄和恵@マチカドホケン室/コネクトロン
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絶版本の復刻というP+D BOOKSシリーズ、こういう企画はありがたい。どんな名著でも絶版の憂き目から逃れられないのだなあ。原作にはドラマにも漫画にもなかったエピソードがいっぱい。元は新聞連載だけど、ドラマ化前提だったんじゃないの?という視覚的な細かい描写。則子の気持ち悪さは八千草薫じゃないとできなかったですね。マイホーム幻想を打ち砕くようで実は強化しているという恐ろしい物語。
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nmura
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これは脚本ではなく小説。本書は、それまでのホームドラマの典型=「幸せな家庭」という図式の嘘と欺瞞を描く。これが作者がもっとも書きたかったことだろう。そして最後に、すべてを失ったかのように見える一家(特に謙作)が家族の結びつきをもう一度取り戻そうとするところで終わる。評価A
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マニアの受難
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多摩川水害訴訟のことを行政法で学んで以来、気になっていた。ドラマのほうがあまりにも有名だけど、原作から先に読んでみた。家族それぞれが誰にも言えない問題や思いを抱えながら、家庭内では何事もなかったかのような風景がある。その歪みがついに爆発し、水害で家を流されるが、かえってそのことが家族の意味を再認識させる結果となるのはなんとも皮肉である。いま普通にドラマ放映したらそこそこ視聴率取れそうな気が。竹脇無我さんがマジでイケメン。
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あやこん
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ドラマがあまりに有名で、私も見たという記憶はあるのですけど、さすがに子供の頃であり、詳細は覚えていません。台風で多摩川が決壊し、家が流された映像はよく覚えていますが、そこからこういう小説にする発想が、すごいですね。 76-77年に新聞連載だったそうですが、素材に古い物はあっても、あまり古臭く感じなかったです。まあ、父親はまさしくあの頃の昭和の父親であり、それはしょうがないと思います。
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09z1!
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 ー空也上人がいたーは小説としては気に入っていたし、最近のエッセイを読むとインテリジェンスの深さを感じました。本作ー岸辺のアルバムーはあまりにドラマが有名ですが、原作が新聞連載の小説だったとは全く知りませんでした。世代間の対立、親子の価値観や生き方のちがい、家族の歪みや失望など繰り返し展開されるテーマです。放任過ぎても、構いすぎても良くない親の子供に対する接し方は、時は変われど連綿と続く問題で、私自身も迷いながら、生きています。若干古臭い描写もありますが、70年代にしては尖がった作品ではないでしょうか。
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shun( 早瀬俊)
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 男が一生かけて築きあげたものの象徴が長期ローン返済という犠牲のもとに買った家というのは、一昔前にはよくある考えだった。家を守るために家族は仮面を被ってかろうじて平凡な幸福を得た庶民であると自他ともに確認し合うのだ。不倫ごときで大騒ぎして家を失う位なら、観て見ぬふりをして生きて行くのがよい。家族のために家があるのか、家のために家族が存在するのかという価値の逆転に気づこうともせずに生きていた時、突然の災害で大切だと思った家を失い、初めて、そんなものを守るより大切なことがあったと気づくということだろう。
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でろり~ん
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そっか原作があったのかというのがきっかけになった一冊。単行本として発表されてすぐテレビが始まっているようですね。放送は見ていないのに内容は知っているという、現代にありがちな作品。やっぱりちゃんと見ないと、読まないとダメよね。グロテスクとさえ言えるようなパワーがありました。一人だけあだ名で呼ばれる哀愁、ビリケンさん。複数登場するトリックスター。ドラマ黄金期。バカにならなければ燥げなかったバブル。ホームドラマにセックスを持ち込んだのは誰が最初なんでしょうかね。この時期の向田ドラマに阿修羅のごとくがありました。
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このは
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★★★★☆
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