読書メーター KADOKAWA Group

幕末維新変革史(上) (岩波現代文庫)

感想・レビュー
5

データの取得中にエラーが発生しました
感想・レビューがありません
ゲオルギオ・ハーン
新着
本格的に世界展開を始めた欧米諸国の動向も視野に入れ、国内の思想、主な政治勢力の動きも章に分けて説明したとても視野の広い一冊。これまで幕末の説明となると一会桑、薩長を中心にし過ぎて前後関係や朝廷と幕府の関係がどうしてそんなに拗れたのかよく分からなかったので本書の書き方はとてもありがたかった。欧米諸国の東アジア展開に従来の幕府―朝廷の体制ではうまく対応できずギャップが生じていく過程は読んでいるだけでも変革の必然性を感じとることが出来て興味深かったです。下巻の分析と考察も楽しみです。
0255文字
skunk_c
新着
上巻は慶応の条約勅許まで。幕府・雄藩はもちろん、諸外国、浪士、各地の知識人の動向と思考を、丹念に史料(英語史料あり)を挙げながら、この複雑怪奇とも言うべき時代について詳述した労作。各所で腑に落ちる記載があり、今までの疑問が相当払われた。平田国学や吉田松陰の思想も素直に評価されており、最初は疑問にも思ったのだが、その狙いは「同時代に視点を定め、その時代の空気をつかむ」という手法と理解すると納得がいく。慶喜の手腕、西郷の柔軟性などの評価、さらに節目ごとにその転換点の歴史的意義を評価するなど丁寧な記述が嬉しい。
0255文字
無識者
新着
おそらく講座派の影響受けた学者の本。講座派と言われるとイデオロギーチックに捉えられがちだが逆である。むしろイデオロギーというものは後付として捉えて当時日本の置かれている状況、国内の力関係を分析がメインである。上巻は薩長同盟の前段階まで。それまで朝敵である薩摩・長州がどのようにして中心になっていくのか下巻が楽しみである。
0255文字
AKa
新着
幕府における儒学の地位についての記述を見ると、近年の思想史は参照されてないのかな、と思ったり。最近の諸学説には批判的な方ですし……。
0255文字
全5件中 1-5 件を表示

この本を登録した読書家

幕末維新変革史(上) (岩波現代文庫)評価67感想・レビュー5