読書メーター KADOKAWA Group

NHKスペシャル 戦争の真実シリーズ2 樺太地上戦 終戦後7日間の悲劇

感想・レビュー
18

データの取得中にエラーが発生しました
感想・レビューがありません
ちえ
新着
仕事で関わった方達の中に樺太から引き揚げてて来た人が何人もいた。子供時代の思い出を聞くこともあったが殆ど知らないと思い図書館から借りてきた。引き上げがあったことはもちろん分かっていたが、前書きで書いてあると同様、沖縄を「唯一の地上戦」と思っていた自分がいる。5000人とも6000人とも言われる人たちがたった7日間で犠牲になったこと、当時の軍部の考えが南も北も切り捨てるようなものだったこと。ソ連が北海道の北半分を領土にしようとしていたことなど本当に恐ろしい。戦争の意味を改めて教えられる。
キムチ

20年余り前、私も当時80歳代後半の痩せさらぼえた女性に問わず語りで聞いた記憶あります。彼女以上の暗い目をした方、会ったことがない。終戦となり死ぬ決意で北鮮からイムジン河(使ってはいけない地名ですが)を超えてきたと…

11/16 19:41
ちえ

キムチさん、ある日いきなりそれまでの全てが変わって生きる為に逃げてきた方たち。言葉に出せるそれ以上の以上の地獄を渡ってきたのですよね。語れる方々がどんどん減って、戦争の本質が分からなくなってきているのだと思わされます。

11/17 10:21
0255文字
のれん
新着
ネタバレ麻田雅文『日ソ戦争』を読むと、ますますこの樺太地上戦の臨場感が伝わる。住民たちは基本日ソ中立条約を鵜吞みにして戦争自体起こらないとすら思っていた、というのはまったく日本政府と同じで、上層部から国民まで共通見解だったというのは仕方ないとはいえ、やるせない。 なんで戦闘がおこるのか、本当に攻撃していいのか、いつまで自衛するのか、すべてが後付けで決められていく。国民としては楽観論を信じたいところだろうが、ソ連側は完全に領土奪取を目的にしていたということを考えると、(1/2)
のれん

初期の自衛命令を実行し続けたのは英断といえる。しかしその後、即時撤退までの時間稼ぎなど具体的指令を与えず、命令無視という体で責任を擦り付け政府は、ソ連の侵攻問題を有耶無耶にした。その結果は今も遺体回収もできず、被害の全容も計れないままソ連侵攻の歴史が風化していく現実だ。 日露関係は悪化の一途を辿るが、この歴史を保存していかなければならない。敵の攻撃への悲惨さだけでなく、なぜ攻撃してきたのか知れば、今すべき対処法も予測できる。畏れるのではなく、知っていかねば。戦争は敵も味方も人間なのだから。(2/2)

09/08 01:13
0255文字
惡い読書
新着
沖縄が唯一、国内で地上戦が行われたのではなく、8月15日に戦争が終わった訳でもないので、「終戦の日」に違和感がある。8月15日当日にも空中戦が行われていたし、17日にもそれはあった。そうして米軍にも日本軍にも死者が出た。映画『日本のいちばん長い日(旧作)』で田崎潤が熱演していた小園大佐とか。そして本書の樺太戦。学校ではまるで教えられなかったが、その後映画『氷雪の門』やノンフィクション(川嶋康男の諸作)で知った。「終戦の日」は本土ではそうだったのかも知れないが、旧満州ではそれどころではなく、樺太は戦争開始⇒
惡い読書

直後で死者およそ5000~6000人。これが、なぜ無視に近い形でそんなに知られていないのか。同じく映画『日本のいちばん長い日』で言及される「日本には数千万の予備兵力がある。これら一般人を動員して本土決戦に臨めば云々」という様な恐ろしい発言があるが、樺太戦がまさにその「人民を動員した本土決戦」が実際に行われた場だった。その武器は鋤、鎌、台所包丁、竹槍、自動車の部品。今から考えると、自分の命がどうなっても上部軍人が「降伏すべし」と発令してくれていたら、と思うことしきりだが、かれらの身体に浸透していたものは、

08/30 23:03
惡い読書

なんだったのだろう。どれくらい大きいものがその両肩にのしかかっていたのだろう。それが、わからない。どんどん上層に登っていっても結局、それが、誰が発していた言葉だったのか、それがわからない。そうしてかれらは大きなものと大きな状況を見ることによって、自分を当事者責任から遠ざける。一方、下の下の庶民は、赤子を突き落とす母親、自決する教師、青酸カリを飲んで集団自決するその電話、隣で倒れる同僚兵士、の記憶に苛まれる。保阪正康が述べているように、「いちばん責任を感じるのはいちばん下の人」という状況がいつまでも続く。

08/30 23:10
0255文字
mayhaha160
新着
忘れられていく戦争、と言うより知られざる戦争の記憶 NHKオンデマンドで映像版も見て、本書に登場するお年寄りの持って行き場のない怒りや悲しみや諦めがさらに伝わってきた。引き揚げ船に乗るために樺太を南下するたくさんの人々。これが8月だったのは本当によかった。冬場の酷寒の樺太だったら生き延びることは難しかったと思う。 余談ですが2019年ロシア映画に『クナシリ』というドキュメンタリーがある。ソ連軍は国後島にも上陸し占領した。国家という目に見えないものが始めた戦争の犠牲者は戦勝国にあってさえ自国民なのだと思う。
0255文字
keint
新着
NHKスペシャルの書籍化本。番組の方は未視聴であるが、文字でも樺太戦の証言が生々しく浮かび上がってきた。 遺骨回収運動をしていると紹介された全国樺太連盟は2021年に活動終了しており、現在の情勢からもロシアへの調査も難しくなるだろうと考えた。
0255文字
Aby
新着
NHKスペシャルの書籍化.◆日露戦争後の1905年ポーツマス条約で,樺太の南半分は日本の領土として確定した.よって,ここは日本の「本土」だ.軍部が力説した「本土決戦」が1945年6月に沖縄から始まり,8月22日に樺太で終わる.戦う武器も訓練もないまま(竹槍は数に入らん),一億玉砕.◆「日ソ中立条約」満了前の8月8日に宣戦布告しての侵攻.北海道の北半分の領有を目論んでいたが,当時の樺太の人は本気でソ連の侵攻はないと信じていたのか.
Aby

pp.53-54「自衛戦闘では,積極的作戦行動は取らない」「戦闘中」に敵に「占領」された地域では土地,財産は失われるが,「停戦後」に敵が「進駐」した地域では生命,財産が保障されるというのだ.つまり,なるべく北のエリアで停戦することによって,停戦ラインより南にある日本人の生命,財産は守ることができることになる.これでようやく戦闘を継続する目的を見出せたと考えた鈴木.

02/12 20:26
0255文字
ののまる
新着
戦争が終わったはずなのに、樺太(サハリン)では札幌第5方面司令官から、樺太へは自衛のための戦闘命令が出されていたため、8月24日の武装解除まで7日間、民間人を巻き込んだ戦闘が行われていた。沖縄だけが本土決戦ではなく、“本土”であった樺太でも本土決戦があったこと、5000人とも6000人とも言われる被害があったことを私たちは忘れ去っている。
0255文字
こま
新着
図書館本。樺太の地上戦についての知識はほとんどなかった。作者同様,旧北海道庁に行って,資料館でチラッと見たくらい。知ることができたのはよかった。
0255文字
Satsuki
新着
2017年のNスペの書籍化。真岡郵便局の集団自決以外はあまり知識がなかったので興味深く読んだ。ソ連軍が侵攻したのは8月9日。しかし南部では15日でも日常どおりだったのが不思議だ。その意図は、どこまで戦闘が続くのか、など五里霧中だった当時の軍や行政の視点を想像してみる。大本営は戦闘行為の即時停止を命じたが、札幌の第5方面軍は北海道占領を阻むため樺太死守を命じたという。その後の住民の逃避行や自決、動員された戦闘での悲劇は、沖縄や満州などとも共通する。そして22日に停戦。副題のとおりほんの1週間ほどの悲劇だ。
0255文字
1969has
新着
戦争って怖い。
0255文字
たくあの
新着
終戦を迎えても樺太では戦争は続いていた。歴史にifは不毛だが北海道がロシアの一部になっていた可能性や北方領土や樺太が日本の領土のままの可能性もあったことを思うと心苦しくなる。平和な世の中に過ごせることを感謝するのと同時に領土問題は毅然とした対応をしていかなければならないと感じた。
0255文字
くまたん
新着
ネタバレ樺太地上戦については、おぼろげながらには知っていたが今回この本を読んで内容がよくわかった。この地上戦が第二次大戦史でどいいう位置づけにあるかをもっと深く掘ってもよかったのではないか。なお、あとがきで、NHKの身内をほめたたえる文章は粋ではない。
0255文字
乱読家 護る会支持!
新着
本来なら、日ソ不可侵条約を一方的に破って樺太に侵攻し、多くの日本人を虐殺したソ連軍を非難すべきなのに、本書では、ソ連への評価をほとんどせず、「終戦を住民に知らせなかった日本軍が悪い」「自衛戦闘を行った日本軍が悪い」「本土決戦がしたかった日本軍の夢が樺太で実現」との文脈で語られる。 さすが左翼思想に毒されたNHK。「軍を持てば戦争になる、軍が無ければ戦争にならない」という、お花畑の憲法9条信仰から抜けられない。 「軍を持てば戦争になる、軍が無ければ戦争にならない」ことを実証できる歴史的事実は無い。
0255文字
depo
新着
樺太だけでなく、千島列島についても記述して欲しかった。
0255文字
grassbigsky
新着
樺太戦争のことはほとんど知らない。何と終戦の8月15日より後に戦闘が行われている。日本人はソ連が停戦条約を破って一方的に攻めてきたと思いがちだが、ソ連の参戦を日本軍首脳は数か月前に掴んでいた。しかしそれを現場には知らせずただ責任逃れのために戦争を続けさせた。最も犠牲になったのは民間人であったり最前線でソ連兵と向き合った人たち。保阪氏の「指導者には責任の意識がない、一番責任を感じているのは一番下の人」という言葉が重い。現代の日本で起こる様々な問題にもあてはまるのではないか。誰に戦争の責任があるのかと思う。
0255文字
まると
新着
北千島の占守島は、米軍に備えて配置されていた戦車隊が終戦直後に侵攻してきたソ連軍と激戦を繰り広げたことで知られている。一方の南樺太は軍隊が手薄で、ほぼ民間人だけで約40万人が平和に暮らしていた。降伏後に侵攻してきて、逃げ惑う民間人の列に戦闘機から機銃掃射を浴びせたソ連軍もひどいが、民間人に鎌やスコップ、包丁を持たせて勝ち目のない戦いを強いた日本の軍部もまたひどい。軍隊が先に逃げ、何の情報も持たない民間人が取り残される構図は満州と同じだ。樺太で起きた悲劇は、沖縄や満州と同様、もっと多くの人に知られるべきだ。
0255文字
kikizo
新着
ネタバレ終戦後も続いた「樺太地上戦」ソ連の横暴はこの頃もあったのか。兵隊の経験すらない一般住民が竹やりで機関銃に立ち向かう。ソ連兵も命令に従っているだけで、個人個人は悪くない。住民を置いて逃げる士官。玉音放送があったことを伝えない上官。すべてが狂気の世界か。死ななくてもいい人が5000~6000人も出た戦い。今はロシア領のため遺骨すら探しに行けない遺族の悲しみ。彼らの戦争は終わっていない。
0255文字
FFM
新着
北方領土で終戦後も戦闘が続き、多くの方々が犠牲になったことは知っていたが、樺太で悲惨な地上戦が行われていたことを改めて感じることができた。戦争は決してやってはいけないと思う。
0255文字
全18件中 1-18 件を表示
NHKスペシャル 戦争の真実シリーズ2 樺太地上戦 終戦後7日間の悲劇評価88感想・レビュー18