形式:文庫
出版社:岩波書店
形式:Kindle版
この本の大きな収穫は、表紙の「Ken Kaiko」というサイン。子どもの頃から周りの人が「かいこう けん」と呼んでいたのに、この歳になって読み始めたら「かいこう たけし」とフリガナがふってありかなり困惑しておりました。本名は「たけし」、ペンネームも「たけし」だけど、「けん」と自称することも多かったし、多くの人(少なくとも親とタモリ)は「かいこうけん」と呼んでいた、ということで。その方がリズミカルだし。
メモ:「酒精のキラキラ輝やく、うるんだ、明るい霧のなかで聞く言葉は、しばしばその場では閃光か啓示のように浸透もし、刺さりもするのに、ときには全心でふるえつつ聞き入ったりすることもあるのに、たった一夜明けただけで泡のように消えてしまう。ありがたくもあり、不気味でもある」(「掌のなかの海」525頁)
巻末にある大岡玲の解説が分かりやすい。読み終えて満足のため息が出る本だった。
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