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言語学講義 (ちくま新書)

感想・レビュー
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愛楊
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2019年。意外と新しかった。統語論と語用論が専門らしく、内容も語用論が多いような気がする。とはいえ、一般向けの新書で扱うのは語用論が中心になることは素直に頷けることではあるが。ソシュール再考の節で、言語の線条性に触れていたのは良かった。Transformerにおける記号表示/内容とは何かという疑問に繋がった。人工知能の節は、一般の言語学者の回答という感じで、未だに情動や世界知識がという話をしている。5年前の本だから仕様がないような気もするが、このことは言語学が象牙の塔であることにも由来している気がする。
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レイコー
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屈折語、膠着語、孤立語、抱合語
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nobidora
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良書。言語学既修者向け、入門書を数冊漁って専門書に進むつなぎとして、あるいは2019年の現代言語学にブラッシュアップするのに好適。基礎知識があればなるほどなるほどと頷けるトピックを過不足なく盛り込んでおり、それでいて消化不良の感もない。ソシュールの亡霊には草。確かに言語学概論で出てきたっきり、ろくに講義で出てきたことなかったな。アーリア人とかいう不幸な概念。本書で指摘されている通り、私も記述的(not規範的)な言語学のトレーニングを受けているので、どうも「美しい日本語」的な論には抵抗があるのだ
nobidora

博士後期の道に進まなかったのは、修論の時点で人生を賭けるまでの情熱を言語学にもはやもっていないことに気づいてしまったのもあるけど、本書でも挙げられているような、ある種の「言語学的センス」が自分より優れていた同期の存在もあった。非文の判定はもちろん、「じゃあこの例は?」「○○は許容度高いけど、△△は微妙。具体的には~」みたいな例がスラスラ出てくるのを見ると、こいつらと同じ土俵で定員1しかないアカポス取りに行けるのか?無理じゃね?って感じですね

06/21 16:00
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よしおか のぼる
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ネタバレよくもまあ、こんなに幅広い内容をこれだけコンパクトに入れたものだ。手品みたい。
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amanon
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タイトルにあるような講義録という体裁はとっていないが、現代言語学のざっくりとした見取り図と言っていいかもしれない。著者自身、後書きで述べているように、言語学と一口に言ってもあまりに多岐に渡っており、言語学者同士でも話が通じないことがある程とのこと。そう考えると、ここまでコンパクトに現代言語学のあらましをわかりやすくまとめたというのは、ある意味驚異かもしれない。個人的にとりわけ驚かされたのは、現代ヘブライ語構築の過程。一旦失われた言語をほぼ一から形作って現代人の使用に耐えるものにしたというのは殆ど驚異。
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Mentyu
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ざっくり言語学を把握できる。専門分化と細分化が進んでるんだなぁという印象。もっとも、著者というフィルターを通しての解説であることは割り引いて読むべきかもしれない。ソシュールについては外野が騒いでるだけで、今の言語学プロパーではそこまででもないらしい。
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ミミミ
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読みやすいし面白かった
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またの名
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「私の娘は男のコです」という文章も孫の話とか男の娘とか文脈次第で成立する、実際の会話。本書が強調するのは、一般人が求めるよりも遥かに真逆を行って言葉の正誤を規範的に判断しない、言語学者の記述的な態度。目標言語の完璧習得に対しそこまで達してない状態を中間言語とすれば、誰もが一種の中間言語を使ってると見ることもできると大きなスケールを語る。チョムスキー生成文法でもなければソシュール記号学でもない、語用論系の言語学。「辞書の中には権威あるものもあるが、ありていに言えば、個々の出版社の商品」との話になんか笑った。
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az
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いわゆる自然言語処理とかがブイブイ言い出す前の古典的な言語学の様々な分野やその歴史、問題点などを教えてくれる。内容的には体系立てているとは言い難いが、その分身近な題材をわかりやすく説明してくれているように思った。各所に「確かになるほど」が散りばめられており、思わぬ収穫であった。自分の専門とは異なるが、手元においても良いと思うぐらい。いいゾ~これ。
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chang-3
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言語学の総合カタログ的な本。日本における言語政策、AIの弱点たる世界知識、記述と規範の区別(非文と違和感のある文の相違、言語知識のマウンティング、「正しい日本語」)などの指摘は、言語学の枠組みを超えて考えさせられる。アーリア括りの変遷、ソシュール著作の実像なども興味深い。
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U
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再読。言語学の全体感を掴むのにちょうどいい。生成文法にはやや距離をおいてる感じ。
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ひで
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ネタバレ授業の教科書に指定されたので読んでみた。言語学は今まで触れたことのない未知の分野だったが、前半の日本語の変化などの話は面白かった。しかし、後半に行くにつれて専門用語が増え、中々読むのに骨が折れた。
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JS
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作者の文章が上手いのかスラスラ読めたが中身が難しくてほとんど頭に残っていない。面白いのはちょこちょこ出てくる言葉とか文法の事例かな。
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TS
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変な言い方だが、感動的な内容であった。目次をざっと見ると、言語学の概要を具体例も交えながら解説してくれているのだろうと想像できるが、その構成は、単なる解説と具体例を並べたものにあらず、非常に見事。まさか、ヒトラーが「アーリア人」優生思想に心酔したことに言語学はどのように貢献したかについて、こんなに詳しく説明されているとは思わなかったし、それを興味深く読みながら、比較言語学の大まかな歴史を眺めることもできて、筆者の妙技にうなること必至。校正のミスと思えるところが少なくとも2箇所はあったが、些事に過ぎない。
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モコトン
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言語学界隈の諸概念の解説書ではなく、〇〇言語学といった形に細分化した各領域の成り立ちや互いの相違点を整理したもの。学問の細分化は自然科学も同様で、内容が煮詰まるほど、各領域間の交流は難しい。「おわりに」に引用された「狭い専門領域に閉じこもらないように」という言葉に尽きる。
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ユチコ
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けっこう幅広い内容の、入り口を紹介してくれてるなという印象の内容でした。言語学、面白そうと思いつつ専門的にはなにも知らないのに等しい自分なので、なにかそういうのに出逢うとすぐソシュールやな、とかチョムスキーやん、とか言いがちで、そこに警鐘?をきちんと鳴らしてくださってるのでちょっと(だいぶ)恥じ入ったです……やっぱり言語の専門家の人は言語に真摯で、刻々変わりゆく日本語にも寛容なのだなと思ったりもしました
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こたろう
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言語学講義というタイトルだが、従来の語用論、統語論という話ではなく、身近な「ことば」の不思議や由来などについて様々な話題に触れている本。流行り言葉や、危機言語、言語学者の置かれている状況の変化、将来日本語が絶滅する可能性?など、本書を読みすすめるのに必要な前提知識はないので、誰でも読める内容。
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shouyi.
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言語学をあくまで現代の視点を見失うことなく、その起源から多角的に語った本。こうした本はどうしてもつまらなくなりがちだが、現代の言葉のありようを問題としているので興味深く読めた。
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gtndntnd
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ネタバレ言語学を知らない者にも比較的とっつきやすい話題から説明してくれているが、言語学について多少の知識がないと理解が難しい部分もあった。 機械翻訳の「システムがうまく機能するように人間の側がシステム寄りの言語使用を行う」という「状況が長く続けば、おそらく英語は変質していくだろう」という点、言語学研究者より一般人の方が「正しい日本語」を追求する傾向があるという点に興味を持った。
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南北
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言語学の新しい知見について横断的に書かれた「概論」です。複雑系言語学や言語死などが取り上げられています。今後は細分化した学問分野を再編成すべきだと指摘しています。ただし入門書ではないので、従来の言語学についての知識をある程度持っている人でないと難しく感じるのではないかと思います。
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Teo
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非常に面白く読後の充実感があった。多分私が読者層としてこの本にマッチしたからだろう。先ず言語学の一定程度の知識が無いまま入門書とし読もうとすると相当ハードルが高い。或る程度の言語学に関する知識を持っていて現状の言語学の概論として読める。私はそもそもが理学部の出身だから言語学は専門外だが大学時代(半世紀近く前)に従姉(英文学部)の本棚に変形文法の本があってパラパラ眺めて衝撃を受けて爾来分野外の人間が馴染める程度の言語学の本を読んだ。その時点で知識が止まっているので現在の言語学の概論を読めるのは大変ありがたい
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armerhund
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現代言語学をめぐるいくつかの議論を扱った新書。西洋における言語学の発展の歴史や現代言語学の根底となるものの考え方に興味があった者にとっては、そうした関心にも答えてくれる良書だった。専門分化が進んだ言語学の再体系化を志向する著者の立場は、本書で扱われる主題の多様さに表れている。主題の多彩さは若干の取り止めなさにつながっているようにも思うが、過去の考え方を単純に乗り越えられたものとしていない点は、著者の優れた歴史感覚を示しているように思う。
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きおくあたま
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「言語学」という言葉の印象から超文系的なイメージを持っていたが、自然科学的な側面もあるということを理解した。専門化・細分化が進んでいるらしく、著者はそろそろこの学問領域の再構成を考える時期ではないかとの問題意識を持ちながらも、言語学の現状や課題などをわかりやすく論じており、全くの専門外であったが好感が持てた一冊だった。
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Gamemaker_K
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言語学の現在地がざっくりわかる一冊。複雑系言語学って絶対面白いだろ。生まれ変わったら、それを専攻しよう。なんか人間以外のものに生まれ変わりそうだけど。…学生の頃は言語習得に興味があったんだけど、もう少しきちんと修めとくべきだった、とこの手の本を読むたびに後悔する。
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kou
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twitter等でもよく話題に昇る正しい日本語について、語学者がその裁定になぜ慎重になるのか、その理由や複数の方言が混じり合った団地におこる言語の標準化など、本書を読んで言語学についてより深く知りたいと思うきっかけとなった。
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mine
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言語学に関するトピックを広く取り扱う、読み物的なものとしての姿勢が一貫していて、楽しかった。書いてあることのレベルは高めなので言語学を初めて学びたい人への教科書には不向きかも。
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miharasi_mamiya
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言語学の堅苦しい講義という感じではなく、言語学にまつわる考え方などを知識のない人にも分かりやすく解説してくれている。消えていく可能性のある言語のことなど関心を持った。
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takoroy
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全体像がとらえにくい言語学を、ゆるく横断しながら講義形式で学べる本。言語学の歴史と現在を平易な語り口で学べる。 言語というのは人間社会のあまりにも基礎的な部分にあるものなので、脳科学とも関係しているし、発達や教育にも関係するし、社会や歴史、国家や共同体との関係しているし、人間とは何かという哲学的な議論の中心に置かれたりもする。その多様な観点を眺めることができて面白かった。あと、日本の公用語が法的に定められていないという事実には驚いた。
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すずき
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言語学研究を取り巻く現状を外的言語学を中心に総論的に列挙しているので、統語論とか形態論とか専門領域が深められているわけではない。信頼できる語り口の著者。院生生活がほとんど予備校講師生活(残った時間で研究)に終始したのを回顧する下りが物悲しい
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Masato Hayakawa
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歴史と英語を絡めた文脈のとこが特に面白く感じた。それにしてもこうしてみると、日本語マジ難し過ぎる、、
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さとうしん
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言語学の講義というよりも、言語学にまつわるエッセー集という趣き。第3章の印欧語族というくくりが設定された経緯など、近代言語学の成立史が最も参考になった。本書で繰り返し言及される言語学研究者の記述的態度と規範的態度の問題は、先日読んだ『社会学史』で触れられている社会学者は「天使としての立場」に満足できるかという問題とも通じ、人文社会学系のすべての分野で問題になることではないかと思う。
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坂津
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「印欧語族」成立の契機となった比較言語学から、地域や階層による言葉の使われ方の差異を調査する社会言語学、近年勃興した複雑系言語学など、言語学の多種多様な分野について幅広く紹介する本。一つ一つのトピックは初学者でも理解しやすいように構成されているが、その分掘り下げが浅く扱われる分野もあり雑多という印象は拭えない。言語学の概要を把握し、その中から気になる分野を掘り下げるきっかけを本書は提供している。ピジンからクレオールが成立する過程や「アーリア人」という用語の使われ方の変遷のトピックは特に興味深かった。
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佐島楓
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学校でさらっと勉強し、忘れかけた知識を補強するために手に取った。面白いトピックが多く、専攻したい学生は読んでみると参考になると思う。日本語も超長期的に見ると消滅の可能性があるということに戦慄した。
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