(→)一方で「手に負えない問題」が問題全体の中でいかに多くを占めるかなどのことも徐々に明らかになりつつある。つまりアルゴリズムの限界も同時に見えてきているわけだが、現実、今を生きる人間にとってアルゴリズムの中で生きていることは実感として(避けがたく)あるのではないだろうか。この本では様々な問題解決のアルゴリズムを紹介しつつ、最終的に(ものすごく乱暴にまとめると)悪い計算結果しか出ないのなら、計算ルールを変えよう、と呼びかける。
(→)皆が少しづつ競争でズルすることで共有の資源を破壊してしまうなら、嘘つきが得をするゲームではなく、正直者が得をするルールのゲームに変えようということだ。まあ間に合えばいいんだけど。ものすごく冷静に考えると新しいことは何も言っていないかもしれない。ただ、そこにはコンピュータ環境を稼働させ続けてきた程度には確かな技術的裏付けと、少しの新しい言葉がある。「37%ルール」とか。ボキャブラリーが増えるのは、何か必要なことを語ることについてだけでも、良いことじゃないだろうか。
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