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完全版 宗教なき時代を生きるために―オウム事件と「生きる意味」

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asuka
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★★★★★「敵は自分の外部にあるのではない。敵はほかならぬ自分の内部に巣喰っているのである。生命を問いなおすとは、そういう生を生きている自分自身の姿を問いなおすことなのだ。調和と共生を求めようとしながらも、いちばん身近な人間たちに暴力をふるい、彼らと向かい合おうとせず、彼らを生きにくくしている、この私という存在そのものを、問いなおすべきだったのだ。閉じた蜜の世界から、こんな当たり前のことを発見できるようになるまで、いったい、どのくらい時間がかかったことだろう。」(136p)
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Jackie
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著者の真摯すぎる考え方や自分に厳しすぎる部分が読んでいて苦しくなるような部分も多かった。尾崎豊の章はヒット曲くらいしか知らない私からしたら少し斟酌し過ぎというか神格化しすぎというような気がしないでもないですが、本当に生き方とかに共鳴していたコアなファンにとってはそうだったのかも知れないですね。あえて本質的な部分を追求しすぎず、身の回りの信頼できる人たちを少しずつ頼りながら色んなことに折り合いをつけて生きていくくらいじゃないとこの世の中持たないんじゃないだろうか。私は折り合いつけすぎるところが課題ですが。
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黒髪
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科学と宗教以外の第三の道があるべきだという内容。当事者的な語りのエッセイは面白い。子供に暴力的になってから自身をメタ的に見れるようになったとか、環境問題シンポジウムの登壇者がポイ捨てしててショックだったとかは、なんというか一本調子な純粋さを感じる。団体に属していた時に気功で納得しすぎていた話や、フェミニズム実践の語りなど。
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kanaoka 57
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1980年代後半から90年代前半の時代を背景にして書かれた作品。オウム真理教と尾崎豊に共通点を見出す視点はとても面白かった。私も神秘体験やカルトに魅かれた者の1人として、著者の主張するところには、かなり共感できるが、当時から随分と時が経過し、現代を生きる我々にとっては、本書の論点は、今となっては緊迫感を持たない、当時の時代を感じさせる内容になっていることに、少し感傷的になってしまいました。
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S
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筆者も言ってる通り、オウムの件を傍観者の座を降りて掘り下げる本はあまりないので面白かった。私も宗教に生きる意味とか支えを見出そうとしたことがあるから他人事と思えなかった。
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ららら
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バブル期の若者の衝動をオウム事件と尾崎豊から読み解く。 尾崎豊は丸くなってはいけなかった。ロックンローラーが27歳くらいで死んじゃうっていうのは、ここでいう聴衆の苦悩を一手に引き受けることで、自身が幸せになることを諦めるからなのかな。
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いまたつ
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鬼気迫るような切迫感があり、傍観者では居られなくなる感覚が湧いてくる。面白かった。
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大熊真春(OKUMA Masaharu)
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オウムを知った自分はどう生きるの。という、自分の心を書いた本、かな。「違う」と拒絶感を持ってしまう部分もあるし、尾崎豊の分析なんかには決めつけが強すぎる感じもするがそうしないと書けない。みんなが避けている話が書いてある。
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Hiroki  Nishizumi
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とても参考になった。著者の体験としての悟りへのあこがれ、力への欲望といった隠れたマウントは自分自身も身にしみて分かる。そして求めるべきは、煩悩の哲学との提言も納得する。一読では汲みとれきれていないところも時間をかけて吸い上げたい。
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好奇心の横断歩道を渡る!
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多くの認知心理学系の本と異なり、一人称視点で多くが語られる。だからこそ気付くことがたくさんある。「頭のおかしい人たちが集まってカルトを作った」というストーリーはわかりやすくて魅力的だから、マスメディアや自称知識人はこぞってそういう神話を創るけど、現実はそうじゃない。この本を読めばよく分かる。マインドコントロール関係の知識がある程度あった方が納得しやすい話かな。ツッコミどころは多々あるけれど、似たような内容の本には滅多にお目にかかれないし、貴重な証言や深い洞察がみられるので、面白いと思う。読む人を選ぶ本
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peace  land
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教会の図書館から借りてきました。オウム事件は1980年代から90年代にかけて起きた事件で、平成の最後の年に死刑が執行された。なぜオウムへ若者が引かれていったのか、作者の心理を解きながら書かれている。生きる意味を他者に求めようとする心理、その意味で尾崎豊の死も共通したものがあるという。その上尾崎豊は聞く人の悲しみを自分で引き受けてしまった。まるでキリストが人間の罪を背負ったように。難しい内容なのに文章はわかりやすく、思わぬ展開へ導かれ引き込まれるように読んでしまった。
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