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育ちゆく子に贈る詩(うた)―シュタイナー教育実践ノート

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シルク
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ネタバレあと少しで高校卒業、社会人となる教え子がいる。仮にSさんとしよう。彼女は非常に聡明な子だったと思う。初めて会ったのは、彼女が中3の6月。その時Sさんは「自分の名前を書けない」「だけど高校進学を本人が望んでいる」というので、わたくしが所属している、学習障害専門の指導機関にやってきた。そこにやってくる子達というのは大概は、「お家の人に連れられてイヤイヤ、恐る恐る」という感じでやってくる。が、Sさんは違った。その時までは勉強一切を嫌がり、お家でも「勉強させようとするなら、切腹してやる!」という決め台詞(?)を→
シルク

出来るんやったら、もっと、もっと早くにやる気を出して欲しかった。もっと早くに「勉強するよ」って言い出して、もっと早くに「勉強するから、Sにも分かるように教えてくれる塾とか、プリーズ」って言い出してくれてたら、もっといい高校だって狙えただろうに。もっと早くやる気になってくれてたら。...「昔読んだ童話の中に、金の卵を産む、ありがたい鶏の話があった。その鶏は、毎日一個ずつ金の卵を産み落とす。幸運にもこの鶏を手に入れた貧しい夫婦は、最初のうちこそ喜んでいたが、だんだん欲の皮が突っ張ってきて、一日に一個では物足り

02/14 15:58
シルク

なくなった。鶏の腹を割けば、一度に大量の金の卵が得られるはずと、包丁で切り裂いてみると、そこには何もなく、鶏は死んでしまった。/美しい花を早く見たいからといって、固い蕾の皮をむしって、中味を取り出そうとはしない。種子を砕いて中に花を見出せるとは、まともな人なら思わない。(中略)それなのに親も教師も、いざ子どもに向かいあうと、右の欲張り夫婦同然になって、鶏の腹を割き、蕾の皮を剥くような仕打ちをしてしまいがちになる。大人にできることは、子どもの環境を整えた上で待つことだ。」(p.137)こういうこっちゃよね。

02/14 16:03
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