形式:単行本
出版社:講談社
形式:Kindle版
2025/17/17/図11
ネタバレ注意。この作者は文字書きの基礎技能としては間違いなく超一流なのだが、題材に対してこだわりがありすぎて、天才ではなく鬼才(正直、一般うけは難しい)という損をしているタイプ。もうすこし一般的な視点や感情に準じることができれば、自然と天才の座に収まるほどなのに。そのこだわりは、・不自然なほど、大抵の家からえげつない毒母親が出てきて物語をかき乱す(アーヤ家、上杉家、大椿家、若干小塚家) ・夫婦が別の異性を愛しており、そちらが真実の愛という論調(上杉祖父、若干山沖) ・少年たちがガチ恋するのが
かなり年上(絵羽34歳、志穂子44歳) ・上杉は悶々と生きてるだけでで全女を虜にする(絵羽、多鶴、アーヤ、一応桜子) ・少年たちの家庭が皆資産家レベルで、葛藤や捜査に「金持ちならでは」が混ざるが、作者に自覚が無さそう ・開成の生徒だからでは説明がつかないヨーロッパ偏重の知識や展開が毎度登場する など。単純に、上杉のキャラ造型が特殊すぎて、視点を代行するタイプの主人公として好きになれないというのが大きいと思うが。それらが押さえられていたKZD『青い真珠は知っている』KZU『数学者の夏』は良かった。
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2025/17/17/図11