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MUNEKAZ
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西欧の事例を中心に、各国の軍事戦略の形成過程を紹介した論集。資源、外交、軍事力といった外形的なもの以外にも国民の気質や歴史的に育まれた概念、何より前近代では国王の意志が戦略の形成に作用される。ということで古代ギリシャの昔から、周到に用意された大戦略なんて夢のまた夢で、実際は様々な要因に左右された即興的な戦略が、国家の興亡を左右してきたんだよというところか。WWⅠ以前のドイツ帝国、とりわけ参謀本部の不見識ぶりをこき下ろした章が印象に残る。またイタリア王国の軍事戦略なんかも、あまり類書がないので興味深かった。
0255文字
しゃけ
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それぞれの時代、国に於ける国内外の戦略について知っていった。地理的条件や国民性、持っている資源等を総合的に加味したうえで、今だけではなく数年後を見据えて方針を立てるということの難しさを本著の上巻を読みながら感じた。各章で挙げられた国についての外的な条件についてもう少し仔細に述べてくれれば、国が立てた戦略についての理解が深まるのではないかと読みながらに感じた。
0255文字
masabi
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【概要】各国が戦略にどう向き合ったのか、戦略の形成過程を論ずる。上巻。【感想】ペロポネソス戦争に始まり、第一次世界大戦のドイツ、イタリアまでの意思決定を追う。国家の興亡を決める戦争においても軍部と政治の不一致、軍内部でも陸海の対立など多くの障害が一貫した戦略の形成を妨げる。大英帝国と帝政ドイツは戦略があった印象を抱いていたが、その実大戦略というよりは即興的な部分が多く占めることに驚いた。戦略形成が一人の天才から集団による検討に移行していく。
0255文字
roughfractus02
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諸々の限界によって規定される戦略に定義はない。内政外交、財政、組織、人間自体の能力、技術等の限界を制御する支配者の優劣が戦略を戦争に変える意思決定を生む点を本書は豊富な歴史事例で示す(凶暴な祭りから勢力温存戦略に転換したローマとポエニ戦争/最新技術や長期的視野を軽視したプロイセン)。戦略の限界を露呈する戦争という段階では、刻々と変わるこれら限界を見極め、問題解決を図ることが国家の存亡を握る。上巻はペロポネソス戦争から第一次大戦でのイギリス、ドイツ、イタリアまでの陸地をベースとした人間中心の戦略を収録する。
0255文字
Hide
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戦略が、地理、歴史、文化、経済、政治組織に影響を受けながら形成されるという視点で、各時代と地域の戦略形成について考察した論文集。古代から20世紀まで扱う。
0255文字
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戦略の形成 上 (ちくま学芸文庫)評価67感想・レビュー5