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蝶を飼う男:シャルル・バルバラ幻想作品集

感想・レビュー
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桧山
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後半の話の方が面白いと思いつつ、全体的にちょっと相性が悪かったようで読みづらい。古めの文体は好みだった。私は登場人物の細かい動作まで書いてある方が好きなんだけれど、これは割りと大雑把。古い時代なので現代だと差別では?な部分もあり、当時はどんな受け止め方をしていたのか気になった。思ってたより読むの時間かかっちゃったので解説とかは読んでいない。蝶、気になった名前のを検索したらキレイで良かった。
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中海
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リズミカルであり、みずみずしい文体。。。とか思ってたら、バイオリニストのようで。二百年くらい前に精神科講義みたいのが流行っていて、受講してみたけども、いまいちで、文章を書くことをすすめられる。ってことで、支離滅裂な印象。本人だって治療の一貫としてウ●コのように排出したものを、まさか二百後に出版されるなんて、色々しんどい。この支離滅裂を幻想的と片付けていいものなのかよくわからん。でもこういう読む側に媚びてない読み物というのもなかなかいいんではないかな?
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イツキ
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表紙とタイトルがとにかく美しい。表題作の「蝶を飼う男」と「ロマンゾフ」がよかった。「聾者たち(後記)」はクスッとした。注釈と解説で結構なページ数があってびっくりした。
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土瀝青
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図書館で表紙が美しいので思わず手に取った一冊です。読み進めば進むほど、借りられてよかったと思いました。150年前も、今もあんまり人間の内側に隠れている陰鬱さというのはさほど変わりないのかなと思うところがあって、それは翻訳が現代に合うように調節したということなんでしょうか。 どうなんでしょう・・・・。翻訳者の解説を途中でちらと先に読んでしまい、そこからはそっちを早く読みたくなって急いで読んでしまった。
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吉野ヶ里
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幻想文学というジャンルがどういうものなのか、いまいち掴み切れない今日この頃。装丁の美しさのみで手に取った本です。シャルル・バルバラは19世紀半ばの作家で、ボードレールの友人とのこと。時代の忘却の中から訳者によって引っ張り出された作家のようです。「ウィティントン少佐」乱歩のパノラマ島みたいなお屋敷に住んでる発明家のお話。お屋敷の様子や機械人形で作られた家族の描写が好きでした。「ロマンゾフ」義賊的犯罪小説として普通に楽しんでしまった。贋札で社会を破壊するのって憧れるよね。
吉野ヶ里

「蝶を飼う男」表題作。世間に排斥されていると被害妄想を抱く発明の天才が蝶を育てている。数多の蝶のイメージと、救われない男の人生が絡まり、趣を醸し出す。好き。「聾者たち」アンジャッシュのコントみたい。少しむなしいが、コミカル。普通に笑う。でも、私たちの会話だってこんなもんだわよ。

07/28 20:56
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TOMO
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独り朗読会向き。 鬱々たる読書の悦び。
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ケロリーヌ@ベルばら同盟
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【第159回海外作品読書会】作者に関する知識は無いまま、美しい名前の響き、タイトル、装幀に魅かれて手にした本書。表題作を含む5篇の短編に、百頁近い註釈・解説が付される構成に、如何にこの日本に於いて知名度が低い作家の本を読ませるか、翻訳者、出版社の努力と戦略が窺える。19世紀半ば、パリの新聞紙上を中心に発表された作品群は、芸術的な修辞に彩られた非業の音楽家の生涯、奇想科学、犯罪心理、そして幕間狂言めいたユーモアを感じさせる物。当に暗黒に佇立するバベルの塔の小部屋に陳列するに相応しく、難解でありながら魅力的。
ちなぽむ and ぽむの助 @ 休止中

難解かぁ〜(  ・᷄꒳​・᷅ )このタイトルと装丁…心奪われますよね🥰いつか読みたいと思ってますが読む時は気合いを入れますねっ(。•̀㉨-)و ✧けろさんとの共読を目指して😘

06/29 22:09
ケロリーヌ@ベルばら同盟

ちなぽむ嬢〜🎶共読、楽しみにしています💕🐸❣️

06/29 22:45
4件のコメントを全て見る
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氷沼
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『ボードレールにエドガー・アラン・ポーと音楽の世界を教えた影の男』という、寡聞にして知らないフランスの作家による一冊。作風は、同郷のルヴェルに似た感じか。 19世紀SF譚「ウィティントン少佐」、ルヴェルっぽい「蝶を飼う男」が好みだった。 あと、国書刊行会らしく装丁がとても美しい。 電子書籍(出ているかしらないけど)では味わえぬ、手にした満足感がある。
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toridori
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良いです。モーリス・ルヴェル「夜鳥」を思い出しました。似てるようで違うタイプですが。表題作「蝶を飼う男」と最初の「ある名演奏家の生涯の素描」「ロマンゾフ」めっちゃ好き。「ウィティントン少佐」は当時のSF?屋敷の人々すべて自動人形にしてしまう、なんて発想、どう評価されてたんだろう。「聾者たち(後記)」は耳の遠い人々が互いにそうと知らず争って…という短編ですが、このオチは?「言葉なんかいらない、どうせ通じない」ってこと?すべての短編に、皮肉より悲しみが。攻撃性より内向性が。より強いことが愛くるしい。
toridori

とにかくカバーが美しい!!

03/08 17:20
toridori

アヴラム デイヴィッドスンの短編集「どんがらがん」にも似てるかなあ。

03/08 17:29
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warimachi
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「ウィティントン少佐」の先進性にはさすがに驚かされたが、全体的な作品のレベル自体は、この作品集を発掘した訳者の功績というものを抜きにして語るには少々厳しいと言わざるを得ないか。だって「ボードレールにエドガー・ポーと音楽の世界を教えた影の男」なんていうキラーフレーズがなければ正直読まないでしょ、これ。世間に認められなかった小説家の悲痛な(或はみみっちい)自己投影が過ぎて、読んでて辟易する場面が多かった。
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evifrei
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偏執狂的で天才的な奇人たちを主人公とする短編集。表題作の『蝶を飼う男』の、儚い命である昆虫や小さな生き物に静かな情熱を寄せる孤独な好事家像は、閉鎖的な雰囲気ながらも眩惑的な魅力を放つ。また、自働人形と自働機械に囲まれて生きる発明家を描く『ウィティントン少佐』はホフマン風の幻想文学作品だ。どの作品も良いが個人的には上で挙げた2作品が特に気に入った。『ボードレールにエドガー・アラン・ポーと音楽の世界を教えた影の男』という作者のキャッチに心惹かれて読んだが、想像以上に良い作家だった。解説も面白い。
evifrei

解説でユイスマンスの『さかしま』と、リラダンの『未來のイヴ』という骨のある2作品が言及されており、再読したくなった。それにしても『さかしま』の与えた他の作品への影響力は凄まじかったのだなぁと思い馳せながら、ある本が別の本に繋がっていくという読書の醍醐味に浸っている。良い読後感だ。

02/20 22:48
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グラコロ
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音楽・科学を学び愛したバルバラは、世に埋もれた天才ヴァイオリニスト、孤独な天才発明家、正体不明の天才贋札屋、蝶の天才生育家たちの物語を格調高い文章で紡ぐ。いずれの主人公も精神を病んでいる。しかも超精力的。バルバラ自身はボードレールの友人で、ホフマンとポーをつなぐ幻視のひとだった。
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ハルト
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ネタバレ読了:◎ 狂気と幻想のあわいをいく、まぶたをそっと蝶の羽でなでられたような、人生これ儚い夢のような作品集。音楽にとり憑かれた音楽家の人生を語り、発明品と自動人形に夢見心地に幻惑され、贋金作りに固執し、鮮やかな蝶を飼い育てる人の孤独と淋しさに触れ、それぞれの世界が触れあうことで生まれる喜劇に暗いおかしみを感じる。お気に入りは「ある名演奏家の生涯の素描」と「ウィティントン少佐」。
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ハルバル
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父の薫堂のもと音楽教育を受けボードレールとともにポーに傾倒し、孤独を好み最期は蔓延するコレラに絶望して自死した悲劇の作家の短篇集。芸術の狂気、自動人形、などテーマはロマン主義的な色彩が濃い。どの作品にも他人に理解されない情熱を傾け常軌を逸する紙一重を生きる人間たちが描かれる。言ってしまえば究極のオタクである。特に「ウィティントン少佐」は近代の応用科学を駆使した初期の自動人形テーマの空想科学小説としてとても楽しめた。広大な自宅に鉄道を設え、自動人形を妻子として扱う様はまさにオタクの理想像といえよう。
ハルバル

また後のリラダンの「未来のイヴ」に通じる女性蔑視的な視点もあり、ある種の男性にとって女性は魂のない器こそ好ましいということだろうか。自動人形テーマの作品は好きなのでほかにも色々読んでみたい。「聾者たち(後記)」は互いに理解しえない孤独と敵意が充満し、設定はコントだが読後感はなんとも暗い。

01/02 19:31
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belle
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シャルル・バルバラは19世紀のフランスの作家。弦楽器製造業の家に生まれ、まず音楽の道へと進む。自然科学の分野にも興味を持ったようだが、やがて文学の世界に身を投じボードレールらと交流があった。さて本作は蝶の標本箱のような表紙カバーが美しい。芸術の高みを目指す音楽家の狂気。すべてが機械仕掛けの広大な館。贋金作り。ガーゼの向こうで蝶を飼う男。誰もが巧みな技を持ちながら、世に認められることはない。孤独に沈む人々が主人公。彼らの生きる姿は痛切だ。作者の心のうちと重なるのだろうか。
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Susumu Kobayashi
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『赤い橋の殺人』で初めて紹介された作家の短篇集。原著には6編収録とのことだが、中篇「イルマ・ジルカン」を割愛しての紹介となった。どうせなら完全紹介してほしかった。「ある名演奏家の生涯の素描」はヴァイオリン職人の父親に厳しく育てられた主人公の生涯を描く。作中にパガニーニも登場。「ウィティントン少佐」は発明の天才を描いたSF。「ロマンゾフ」は謎の男ロマンゾフの正体を描いた犯罪小説風短篇。表題作は才能がありながら社会から阻害された男を描く。「聾者たち(後記)」は4人の聾者が互いに意思疎通できない滑稽な話。
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紺
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退廃的ではなく陰鬱な幻想。どこかに絶望とそれを遠巻きに眺める皮肉な笑みを感じる。表題作は美しい。ウィティントン少佐は、作品そのものの出来よりもこれがこの時代に書かれたのかという事実に驚く。
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藤月はな(灯れ松明の火)
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フランス版『罪と罰』な『赤い橋の殺人』の作者による人の狂気の間に横たわる閃光を突きつける様な短編集。特に「ある名演奏家の生涯の素描」は白眉としか言えない。絶え間ない努力によって超絶技巧を得るもパガニーニに比肩出来なかったヴァイオリニスト、フェレ。芸術と父の期待に全てを捧げた結果、身の丈に合わず、挫折し、ままならぬ人生を送った彼。しかし、パガニーニの天才性を真に理解した彼へ最後に訪れた恩寵はまさに人生に残された滋味だったのだろう。
藤月はな(灯れ松明の火)

「ロマンゾフ」は読後の印象の変わり方がミステリー的で面白い。一方、「聾者たち」は三貧者のエピソードを彷彿とさせながらもそのディスコミニケーションぶりは決して他人事でないのがミソ。これに笑うか、我が身を省みるか、ゾッとするか、他人事と見るか…、読んだあなた次第です。

12/12 23:10
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erierif
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『ある名演奏家の生涯の素描』才能と環境に恵まれ成功しつつももっと優れた歴史に名を残す者との挫折、生活、落ちぶれて貧しいなか残されたもの。芸術に身を捧げつつましく生き成功をつかみそこねた男の大切なもの。夢を追う男の話。作者の人生もあいまってなんとも切ない短篇。『ロマンゾフ』がとても面白かった。慈悲深い趣味のよい神秘的な紳士の話。
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dubonnet
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昆虫達の鳴き声がピショニエの嘆きに共鳴する。芸術家であるが故に世間と折り合いをつけて生きていく事ができない。美しい蝶の厭世観を漂わせ小さな部屋で箱庭療法のように人工楽園を小宇宙を作り出す。「さかしま」のデ・ザッサントのような放蕩さはないが三千匹の蝶と暮らす男の酔狂ぶりに誰にも理解されない彼の孤独を思った。「私」はまた訪れるだろうか?「火の神」の羽化に立ち入った育ての親としての義務を持って。非凡な才を持つ芸術家達の悲劇に極微量のユーモアと皮肉。1話目が好き。パガニーニの超絶技巧にひれ伏す彼もまた天才だった。
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Millet.K
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“適切な時期に生まれてくること”(ある名演奏家の生涯の素描 P42)ボオドレエルと交流がありポオに傾倒した作家の〈奇才集〉。クセジュ文庫なぞ愛毒していたクセに、いつもながら仏文学は移殖された皮膚に触れるようにもどかしい。座標軸のズレた疎外者の描かれ様には共感。蝶とくれば隠微で耽美な予想を覆しいっそ清々しい表題作。空想科学的「ウィティントン少佐」才能の使い途「ロマンゾフ」諧謔の極み「聾者たち(後記)」。芸術性の堕胎から一世一代名演奏まで笑うしかないほど痛々しい引用作が印象に残る。毒毒度:4 おあと6224冊
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チャンドラー
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ネタバレ以前読んだ哲学的な『赤い橋の殺人』とはまた趣が違う。本書はさらに芸術的、科学的と様々な要素がある。「聾者たち」滑稽さよりも憐みと哀しみの気持ちが強く溢れ出てくる。無駄な描写が少しも無いコントである。「ロマンゾフ」実際に起きた贋札づくりの事件がモデルだという。犯罪者とはいえ困窮者への施しを行うロマンゾフは魅力的に映った。表題作の幻想的な蝶たちの世界に生きる孤独な男は印象深く、語り手と同じく胸を締めつけられる思いだ。
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mii22.
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予備知識無しで表紙の美しさ、作者名(シャルル・バルバラ)の美しさ、タイトル(蝶を飼う男)に惹かれて読んでみた。何らかの天才的な素質を持ちながらも他人には理解されない奇人としての人生や数奇な運命に流されていく人生に孤独と哀切と愛しさを感じる五篇。特に「ある名演奏家の生涯の素描」で描かれる苦役と犠牲と束の間の栄光と献身と慈愛が良かった。そしてそれまでの四篇とは色合いの違った最後の短い一篇四人の耳の聞こえない人たちのやり取りをコント風に描いた「聾者たち」に人間の本質を見せられた。
mii22.

ウサコさん、読メでまだレビューがなくて内容どうかなと思ったんだけど、ツイッターで表紙を見かけた時からとにかく実物が見たくて、図書館で見つけたとき速攻カウンターへ持っていきましたー。おすすめかと言われると一度手にとって一篇でも読んでみて~と言いたい。綺麗な本だからね。日本の作家さんで言うとワタシの知ってる中では小川さん、多和田さん辺りの感じかなぁ(*^ω^)

10/14 20:00
mii22.

麻衣ちゃんには、表題作『蝶を飼う男』がおすすめかなぁ。頁数少ないからすぐ読めるよ。美しい蝶の呼び名がいっぱいで出てくるの。詩をたくさん読んでる麻衣ちゃんなら面白く読めるんじゃないかなぁ。確かに難しい部分もあるんだけど、私みたいに雰囲気で読んでしまっても面白かったから大丈夫。図書館で見かけたら手にとって読んでみてね(*^^*)

10/14 20:35
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