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異端の被爆者: 22度のがんを生き抜く男

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あなやまや
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2806冊目。ヒロシマの被爆者の伝記をNHKのプロデューサーか書いた本。とても重い。広島一中の一年生が爆心から876mで被爆した。奇跡的に18名が生き残ったが、10代から30代、40代、その後、次々と多重がんになり、なくなった。児玉は一生懸命働き、後年、染色体分析をして、百ヵ所も転座をした染色体の写真を得た。そして、被爆者の語りべとして、あの時のことを語った。中1の少年の記憶は壮絶である。先輩の生きる力にただ、敬意を表する。原子爆弾の威力は、まだ今も続く。
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どん
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旧制中学一年の時に学校で被爆した兒玉光雄さんのその後の壮絶な人生を著した本。 原爆投下は人類史上最大の犯罪だと思う。ただ、被爆者は自ら語られず、多くのものはその実態を知らない。 それだけに兒玉さんの存在、この本の持つ意味は大変重く大切にすべきものだ。兒玉さんの生きる姿勢、生きる力には敬意を表する。また著者の取材力や執念も素晴らしい。 本の中の写真にも登場する「ゆうかりの友」の原先輩の娘のみどりさんも広島一中の後輩で、同じ同窓会の者としても多くの人に読んでほしい。
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今庄和恵@マチカドホケン室/コネクトロン
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被爆者が長生きするということは、癌との戦いが続くということ。なんと酷なことか。22度のがんを生き抜く兒玉氏、ビジネスマンとしての描写が多いことが途中違和感だったけど、それは放射能の後遺症にさほど邪魔されずに思うように動けた時期があったということなのだな。時限爆弾がいつ作動するかわからない、という残酷さでもあるのだな。著者が自身の所属する組織との折り合いをつけつつ本作を完成されたこと、ジャーナリストとして素晴らしい姿勢と思いました。
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しびぞう
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泣いた。私は、自分の感情がどうにもならない時に泣く。嬉しすぎても泣く。でも今は、何の感情によって泣いているのかわからない。「はだしのゲン」が学校の図書館から追い出されても、この本があると思った。この本で語られている兒玉氏が原爆ドームの前でこちらを見つめる表紙を持つこの本を、手に取らずに通り過ぎる訳にはいかなかった。著者である横井氏の力量にも唸った。何かを伝えるためには余計なことを書かない、ということの大切さを思い知らされた。
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