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ウェストファリア体制 天才グロティウスに学ぶ「人殺し」と平和の法 (PHP新書)

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Coders
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ドイツ語読みの「ヴェストファーレン」のほうが好き。 結局、30年戦争のような史上最大の宗教戦争のような大惨事がないと新しい秩序は作れないのだろう。
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in medio tutissimus ibis.
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何という世の中だ! 自力救済できない半文明国が主権国家を名乗るからだ! 野蛮人どもに主権を認めるなっ!(海原雄山ボイス)。実際、宗教やナショナリズムといった狂気を持ち込まない合理性に則った戦争による戦災の撲滅というのは非常に美しい理想ではある。でもそれは、戦争や外交を完全情報ゲームにするという不可能事が前提だ、とリアリズムの立場から申し上げなければいけない。あと、日本の話題が出てくるたびに[要出典]ってつけたくなるの勘弁してくれ。しかし文句は無限に言えるが、ここまでの極論は逆に他山の石としては有用で刺激的
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m
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ウェストファリア体制とは、知ってるつもりで全然知らないわぁと思って読んでみた。分かりやすいと思ったし、面白いところもあったし、新たな発見もあった。けれど、そこまで言わなくてもって思うところや、独善的すぎじゃないかと思うところも多くて。勿論、本は中立的に書けと言うつもりはないし、この味付も有りだと思う。私の口には合わないだけで。
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まひはる
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いまこそ人類は17世紀の思想に立ち返れ!日本人を取り巻く「野蛮な東アジア」のなかで戦争と平和の均衡をどう保ち、生き延びるか。教皇、皇帝、国王、貴族という一握りの特権階級が支配者だった頃のヨーロッパ。人々は「人殺し」に明け暮れていた。彼らの日常は「戦争」とは異なる、単なる殺し合い。平和は束の間の安らぎにすぎなかった。血に飢えたライオンよりも野蛮な世界である。この「国」という概念すらない16世紀に生まれながら、「戦争にも掟(ルール)がある」という英知を著す信じ難い学者がいた。その名もフーゴー・グロティウス。
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デル
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わいの世界史勉強のスタートはここから始まった
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うえ
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グロティウスの生涯を辿りつつ、『戦争と平和の法』成立時代の背景を追っている。7世紀以降のフランク王国辺りから神判すなわち決闘裁判が行われていた。決闘勝者が正しいとされ、代闘士やプロの決闘士まで存在した。この神判の考え方は14世紀以後、十字軍の連敗、オスマンへの全敗などにより疑問にもたれていく。グロティウスは、異教徒のような野蛮人との訣別を説く。歴史上における殺しあいでのタブーを、自然法則を発見するかの如く探していく(自然法)。そしてウエストファリア「条約」ではなく「体制」での慣習について確認していく。
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タイガ
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noteに感想を記載しましたので、よろしけれどうぞ。 人類は本当に進んでいる?―「ウェストファリア体制」倉山満(著) https://note.com/gentle_deer406/n/n934952a3bb7d
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行商人
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人間の攻撃・差別的本能と戦争の悲惨さは、歴史的事実で否定できない。その被害軽減のために、戦争をルール化するという考え方をグロティウスという偉人と共に紹介した点で、意義がある。ただ書きぶりは過激。欧米諸国を野蛮と断じ、非欧米国家である日本を国際法実現の真の立役者として礼賛しつつも、生真面目で馬鹿正直な性質と、それが仇となって敗戦に至ったことを非難する。結局は「なめんなよ!」ということか。著者の心情とプライドの高さは理解できなくもない。それらが、数多くの断定・挑発・攻撃的表現に現れている気がする。
行商人

自己メモ。平時と戦時。国際法と戦時国際法。「復仇」という法理について。民法と刑法(違法と犯罪)の区別。戦争と紛争・事変・内乱。宣戦布告(の廃止)。

10/26 08:58
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TSUTIYA
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キリスト教とそれに関連する宗教戦争、グロティウスとその著作である『戦争と平和の法』から主権国家併存の体制=ウェストファリア体制と国際法の成り立ちを解説してる本。やや分かりにくいところもあるが、我々の時代の当たり前が夥しい犠牲とその教訓によって成り立っている。そしてその道のりも決して平坦では無かった事も事実である。
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ハル
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ウェストファリア体制により、人殺しが一般的であった欧州に独立した国と国との「戦争」の概念が持ち込まれ、ルールが確立した、という話である。説明はわかりやすく、ざっくりと新たな視点を提供する意味では面白かった。一方、説明はかなり独善的であり(上から目線もある)、全部信じてよいのかについては自信が持てない。
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Masashi Miyatake
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国際法に関する根元的な理解が得られた。場合によっては守らなくてもいいのか。そういう前提で他国に接するべきだと。
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肉尊
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ネタバレ人間が生きているかぎり、殺しあいはなくならない。しかし、その悲惨さを少しは軽減できる(p290)と考えたグロティウス。宗教戦争の根底には、自らの信仰と違う者は人間ではないのであり、浄化の炎で浄めなければならないという徹底した不寛容さ。中立=両者の敵となることという西洋の常識をもとに国際法を押しつけていった帝国主義時代。日本が条約改正を通じ文明国の仲間入りすることで、西洋公法は国際法となったと説く。西洋近現代史の総復習にもピッタリな一冊です。
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あみ
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近世から近代までのヨーロッパの歴史に疎かったので勉強になりました。宗教をのりこえて主権国家並立がウエストファリア体制で、それを生み出したのがグロティウスなのですね。著者の言う通り、真の天才でしょう。
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鮭
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戦争というものの考え方を一変させてくれる一冊。平和ボケした我が国では信じられないかもしれないが、戦争というのはある意味ルールを設けた合理的な問題解決手段の一つとして考えられた時期があった。ルール無用の中世の数多の人殺しと近世の宗教的殺戮を経験した(あえて戦争という語は用いない)欧州だから考え出された法だろうなと納得。
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真作
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中世ヨーロッパの宗教戦争の時代にウェストファリア体制が終止符を打つが、それも時代とともに変容していく過程が描かれる。国家間の紛争解決手段としてルールに則った「戦争」が過去のものとの認識が、自分には目からウロコだった。なお「国際法」が戦争の悲惨さを減じた側面はあるにせよ、当時の権力者たちに都合のよいルールでなければ広まらなかったと思う。新興の大国が既存ルールの改変を試みるのもまた世の常なのかも。
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LAVdaisuke
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ウェストファリアの相対化が進んだ昨今においては時代遅れ感が否めない本であるが、一部には有用な指摘も混ざっている。ウェストファリア体制における重要な国際関係論的意義としての勢力均衡の外交について検討がなされていない部分はやはり欠点として大きい。 初学者がこれを読む場合は一層慎重かつ批判的に読む必要がある。
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エラリー
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宣戦布告が廃止になったとは知らなかった。それにより戦争が決闘ではなく単なる殺し合いに変わってしまったという理屈も理解できた。
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ゆうや
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グロティウスの言う「戦争」とは、人殺しの悲惨さを軽減させることを目的としている。戦争は多くの人にとって負のイメージがとても強いが、実際ウェストファリア体制における戦争は、数ある人殺しの中でもまだ全然マシだと言うことが出来る。大日本帝国は現在ある国際法を国際法たらしめたことから、彼らが世界にもたらした影響の大きさを知ることもできた。この本に書かれている内容は今まで聞いてこなかったことも含まれていたので、全て鵜呑みにせず、他の関連本も探って理解を深めていきたい。
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HISASHI NAKADANI
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深刻なキリスト教の宗派間対立によって「敵は皆殺し」がデフォルトだったヨーロッパに「戦争にも一定のルールがありますよ」という概念を齎したウェストファリア体制についての一冊。この体制によって「戦争の権利」を国家が独占し、かつ戦争が「外交の一手段」として位置付けられ、その後の世界史の流れにも大きな影響を与えたことがよく分かりました。文章の表現が噛み砕かれ過ぎてて逆に軽薄な印象を与えるかもしれませんが、それ故に現代の国際法を考えるきっかけになるとも思うので、ぜひ色んな人に読んでほしいですね。
HISASHI NAKADANI

ウィルソン大統領を戦時国際法を崩壊させた戦犯とする作者の見解は取り敢えず話半分程度で。ただ、アメリカの野蛮さや図々しさが第一次大戦以降の国際情勢を混迷させていることは無視できない事実だと思います。

07/18 22:32
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Yoshika Komatsu
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■「ウェストファリア体制」の中核の三要素 ① 心の中では何を考えてもよい ② 人を殺してはならない ③ お互いの存在を認めあおう ■昨今、“進歩的”文化人らが主導して「ヘイトスピーチ法」やら、自粛警察やら、恣意的なネット言論規制やら、ウェストファリア体制以前の野蛮な中世社会に“退化”させている。
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大臣ぐサン
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ウェストファリア条約にて国際法が誕生し、その国際秩序が第二次大戦で崩壊したというのは興味深いが…。この本を貸してくれた友人とは多少距離を取ろう。
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うもたろう
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電子版にて
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Teo
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ウェストファリア条約後の世界(西欧)の国際関係について、ウェストファリア条約締結前にグロティウスが書いた「戦争と平和の法」が果たした役割とその制度について。割り切った記述で、そう言う点からはわかりやすさがあるが、その割り切り方が偏っているので読む人間にはこれ以外の知識も必要。特に近代以降の話になるとそれはどうなのよと言う記述が多くなる。そう言う主張もあるかもしれないが、自分はこう考えると言う物が必要となる。と言うか、近代以前で読み終えてもいいんじゃないか。
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SAKU
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ネタバレ 国際法の原点であるウエストファリア体制を構築したグロティウスと、ウエストファリア体制の意義、現状を教えてくれる1冊。グロティウスは、悲惨な戦争を止めさせたいと思いつつも無くなることはないという現実の元、戦闘員、非戦闘員の区別や宣戦布告に始まり、平和条約により終わるプロセス、拷問の禁止など、殺し合いに一定のルールを設けた。それにより、今まで相手を皆殺しにし、滅びるまで終わらなかった戦争が、国同士の決闘として、始めと終わりが明確になり、必要以上の悲惨さはなくなった。戦争がなくなった今、悲惨さは増している。
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phmchb
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( ..)φメモメモ『グロティウス』柳原正治、清水書院(2014)(p36)/『図説魔女狩り』黒川正剛、河出書房新社(2011)(p43)/『グロチュースとその時代』松隈清、九州大学出版会(1985)(p51)/『キリスト教の歴史』(講談社学術文庫)小田垣雅也(1995)(p72)/『戦うハプスブルク家』(講談社学術文庫)菊池良生(1995)(p91)//・・・
phmchb

(続き)『スウェーデン女王クリスチナ』(中公文庫)下村寅太郎/『北欧悲史』武田龍夫、明石書店(2006)/『物語スウェーデン史』武田龍夫、新評論(2003)/『デカルト、コルネーユ、スウェーデン女王クリスティナ』朝倉剛・羽賀賢二(訳)、工作舎(2000)(p109)//『ドイツ三十年戦争』C.ヴェロニカ・ウェッジウッド、刀水書房(2003)(p119)/『決闘裁判』(講談社現代新書)山内進(2000)(p143)/『グローチウス 戦争と平和の法』一又正雄(訳)//酒井書店(1972)(p145)/・・・

04/07 16:42
phmchb

(続き)『ウッドロー・ウィルソン:心理学的研究』S.フロイト・W.C.ブリット(著)・岸田秀(訳)、紀伊國屋書店(1969)(p222)/『ルーデンドルフ 総力戦』エーリヒ・ルーデンドルフ(著)・伊藤智央(訳・解説)、原書房(2015)(p242)

04/07 16:44
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ashimotake
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日本史受験だったので、ヨーロッパの宗教戦争について詳しく知らなかったので大変勉強になったのと同時に、現在の国際法と国際社会が如何に大航海時代以降に形作られたのかが良く理解出来た。
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sayan
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もともと主権国家の役割云々の系譜をたどってみたいと思い、ウェストファリア体制前後にあてをつけ、ちょうど販売された本著を手に取った。本書は著者が再定義・解釈する「ウェストファリア体制」だと個人的に感想を持つ。ある種の思想性の偏りをスパイスに、扇動性が強い独特の表現は、講演会語録を読んでいるようだ。読み進めるに至り、著者の独善性が鼻につき、読み疲れる。好き嫌いが分かれ本書は読者を選ぶと思う。本書の内容評価はできない。そういうわけで解釈本ではなく本家の「戦争と平和の法(グロティウス)」に挑戦してみたいと思った。
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出世八五郎
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1648年ウェストファリア体制始まる。それまでの欧州キリスト教は無目的に人を殺し合っていた。宗派宗教が違うから殺していい、魔女嫌疑により殺していい、際限なき殺し合いが続き、1648年以前以後で欧州とキリスト教は違う。しかし、有色人種に対する価値と態度は二重価値感で区別され続け、1907年に大日本帝国がウェストファリア体制を世界的価値感に押し上げる。それもWW2後、国連発足でなくなり、元の野蛮な時代に戻ったのが現代。野蛮な時代に逆行した原因は恐らくウッドロー・ウィルソン。
出世八五郎

1:心の中では何を考えてもよい。2:人を殺してはならない。3:お互いの存在を認め合おう。←これがウェストファリア条約の基本概念要素(?)。米国が民主主義を普遍的価値感として世界に植え付けようとしているが、同じように日本も世界平和の為に戦略を考えるべきだと思っています。でないと、コスト優先で国民が苦しむ日本が生まれるだけだと思う。

03/06 16:08
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大ハコブ
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戦争よりも悲惨な出来事はいくらでもある。ウェストファリア体制では、悲惨な殺し合いよりかはマシな戦争を作り出した。といった様な内容。分かりやすく説明されているが、作者の思いが多少強く出ている箇所もある。
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シノウ
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ウェストファリア体制で欧州での戦争が秩序だったものになり、日本が非キリスト教国にも関わらず大国の地位を手に入れたことで戦争の流儀が国際法となった。にも関わらず、大砲や飛行機などの兵器の発展、そしてウィルソンやルーズベルトと言った武力を信奉し、人道や秩序を考えない為政者が、再び混沌の殺人ゲームを再開してしまった。 キリスト教国の野蛮さが随所に散りばめられているが、非常に品がない表現なのと、終章での中東の話では、イスラムやアラブ世界の視点が欠落している点が残念である。
シノウ

あと、やはり外国以後の日本史は世界史の延長で捉えるべきということを強く感じた

02/19 21:31
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鬼山とんぼ
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私を含めかつて真面目な受験生で教科書等を鵜呑みにし、その後「歴史学」に触れる機会の乏しかった人々にとって、びっくり仰天の知識や見解が多々紹介されていて、たっぷり楽しめた。著者の思い入れや表現の激しさに辟易させられることはあったが、新しい視点を教えて貰ったことに対する感謝の方がはるかに勝っている。国際連合とは第二次大戦を勝った「連合国」であり、去勢後に経済的大躍進を遂げた日本が加盟を許されたものなので、飼い主の米国におもねる面が残るのは仕方ないが、偏った見方を修正するためにも倉山氏のような論客が必要だ。
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汲平
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ヴェストファーレン条約前後の歴史入門書かと思って購入。そうした記述も若干あるが、思っていたのとは全然違う内容でガッカリ。「ウェストファリア体制」の要約の仕方からすでにかなり恣意的。歴史上の人物を次々に口汚く罵る筆致に嫌悪感を抱く。
鐵太郎

人にはさまざまな面があるもの。歴史上の、多数の支持を得た人間であれば、そのさまざまな面をそれなりに捕らえ、好意的になれないにしても広く評価すべきもの。一面だけ捕らえて「狂っている」「狂人」というのは、冷静な評価とは言えないと思います。まして、「だってボクが言いだした事じゃないもん、フロイト先生が言っているもん」という言い訳を付けるとは、卑怯だよ、と思いました。ε=(´。` )

07/26 22:02
汲平

鐵太郎さん、コメントありがとうございます。著者は歴史をあまりに単純化しすぎているように思います。グロティウスの思想を賞賛するあまり、ウィルソン大統領(まぁ、確かにあまり褒められた人物ではありませんが)らを狂人呼ばわりするのは理性的な学者がとるべき態度ではないように思いました。

07/27 18:05
5件のコメントを全て見る
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鐵太郎
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ウェストファリア条約とは西欧の中世時代を終わらせた30年戦争の終了を象徴するもの。これを著者はフーゴー・グロティウスという学者が、その異端的、革新的な思想によりかなえられたもの、と説きます。その理論とは、著者の要約によると、(1)心の中では何を考えてもよい。(2)人を殺してはならない。(3)お互いの存在を認めあおう。 というものだと。この思想による世界を著者はウェストファリア体制と呼び、西欧人は徐々に失い、それに対し日本は... ──面白い理論なのですが、何か引っかかるものがあります。うむう。
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dai267712
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読みやすく勉強になる一冊。ウエストファリア体制は日本人なら知っておきたい事柄だったので、私にとって大変ありがたい本でした。日本人なら当たり前で常識的な事が中世のヨーロッパ人には無かった事実にはビックリです。そして、古代から続いていた日本人の常識に数十年の時間を要したのに更に驚きました。欧米人の本質は野蛮だと思っていたけど想像以上に野蛮でした。しかし、やっと辿りついた日本人の常識をアメリカによって破壊してしまうところが何とも言えないですね。そして、欧米かぶれの現代政治家には呆れるしかない。
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せいや
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人類は常に進歩し続けていると考えるのは間違い。中世以降のヨーロッパは宗教戦争に明け暮れた暗黒の時代だった。その悲惨な殺し合いを少しでもマシにしようと現れたのが天才・グロティウス。「戦争と平和の法」はこの世の争いはなくならないが、主権国家どうしルールにのっとった正式な戦争のやり方で決着をつけようというもの。こういった慣習が国際法となり、大日本帝国が五大国になってウェストファリア体制は完成した。しかし、アメリカのウッドロー・ウィルソンの出現を皮切りにこの体制は大きく傷つけられてしまい、現在に至っている。
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hdo obata
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この著者の主張は時にはエキセントリックに聞こえる。権威主義に支配された学会からは異端児扱いだろうなと想像できる。著者の主張を理解するには、かなりの教養、知識、直感力を要する。野蛮人米中からの洗脳工作を跳ね返し、自分の尺度で歴史を俯瞰しているこの人はたいしたもんである。浅学非才な小生はとてもついて行けません。読んで面白かったが、はて自分はどれだけこの本を理解しただろうか?いささか自信がないが、小生なりの総括してみる:野蛮な隣国に囲まれた「手弱女」が生き延びていくには、益荒男になるしかなかろう。まず改憲か?
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huruta
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学が無いのでどこまでが皮肉でどこからが本気なのかよくわからないけど、面倒くさい世の中になったものだと思う。
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hk
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主権国家体制の端緒となったのがウェストファリア条約。その雛形をつくったのが本書において「天才」と皮肉られているグロティウスだ。本書はいかに中世欧州が野蛮だったかを縷々述べている。「汝隣人を愛せよ」を枢軸とするキリスト教の理想と、殺し合いが常態化した中世ヨーロッパの現実には大きな乖離がある。この矛盾を解決させるため中世欧州人は「あいつらは人ではない。なので殺しても構わないのだ」という論理の飛躍を行っていた。この論法が昂じて30年戦争というとてつもない悲劇が起こる。そこでグロティウスが解決策を提唱したわけだ。
hk

■備忘雑感■ 『傭兵隊長ヴァレンシュタインの新機軸~略奪から徴税への移行によって行軍スピードの飛躍的向上~』 30年戦争でハプスブルク側の傭兵隊長として重宝されたのがヴァレンシュタイン。彼の傭兵軍は強兵として名高かった。 何故か? 当時の傭兵は略奪分も給料のうちだったため、戦場とその周辺では略奪するのが慣習だった。だが略奪のためには時間がとられるので行軍スピードが遅くなる。そこでヴァレンシュタインは一計を案じた。彼は戦場区域の徴税権まで雇い主に要求し、現地で徴税したカネやモノを傭兵たちにばら撒いたのだ。

01/12 22:13
hk

これにより傭兵は略奪をする手間が省け、行軍スピードと軍事パフォーマンスが飛躍的に向上した。だからヴァレンシュタインが率いる傭兵部隊は強者揃いだったのだ。このヴァレンシュタインによる「略奪にかわり徴税と支給をしたほうが軍事パフォーマンスがあがる」というアイデアも、グロティウスが模倣し書物の中で提唱している。 『100万円の補償をしても、10万円の賠償はするな』 法曹の格言。補償とは「ご愁傷様です」という含意で自分の落ち度は認めていない。賠償は「自分に非がありました」という含意があるため付け込まれてしまう。

01/12 22:14
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軍縮地球市民shinshin
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「野蛮人の殺し合い」に過ぎなかった戦争に国際法というルールを導入して、「王様のスポーツ」にしたのがグロティウスで、それを「ウェストファリア体制」と呼ぶ。それが第二次大戦後に国連憲章によって戦争は「違法化」されてしまい、以降の戦争は国際法的には「紛争」であり、グロティウス以前の野蛮な状態になってしまった、というもの。非常に分かりやすいが、最終章は昔の「倉山節」が復活したかのような感じ。おすすめ。
軍縮地球市民shinshin

朝鮮戦争のことを勃発当時は、朝鮮動乱とかマスコミは言っていた。宣戦布告が北朝鮮はしなかったから。それがいつのまにか「戦争」になってしまったという。

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ウェストファリア体制 天才グロティウスに学ぶ「人殺し」と平和の法 (PHP新書)評価79感想・レビュー50