本書はその天竺編で、ブッダの話が中心になっている。どこかで聞いたような聞かなかったような仏教用語についても語釈が参考になり、物語を通じてブッダと原始仏教を学べるという効用もある。と言っても宗教臭が強い話ばかりではなく、ジャータカ(転生譚)などはとって付けたような仏教要素があるばかりで、それ以外は「耳目を驚かす事件」といったような出来事が書かれているので、事実か虚構かはともかく退屈はしない。ツッコミ所がありすぎるけど、それが現代日本との価値観の違いだけとは言い切れない面がある。→続く
要するにこの本は当初の用途と思われる「物語で学ぶ仏教」としてお薦め。でも「高い! 厚い!」そんな人のために、まだ未完ながら「今昔物語集 現代語訳」を。私も参加しました。2021年9月17日現在、全423話が現代語訳されています。https://hon-yak.net/
この機能をご利用になるには会員登録(無料)のうえ、ログインする必要があります。
会員登録すると読んだ本の管理や、感想・レビューの投稿などが行なえます