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たまさか

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映画学校の卒業生が地元に誕生した謎のスパイ養成学校でスキルを身につけた後に渋谷で映写技師をやっているという、冗談としか思えない設定が無駄に堅苦しい文体で語られるのだけど、阿部和重は2作目なのでそういうものだと思って読み進めていくと、メタフィクション的な要素が混じってきて、つまるところこれは、B級映画的なテイストで娯楽要素を盛り込みつつ、フィクションとは何かを大真面目に考えようとした欲張りな作品なのだなということがわかってくる。最初に阿部和重を読んだ時は何だかなあと思ったけど、もしかすると癖になるかも。

コメント(0)2024/08/30

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