形式:単行本
出版社:岩崎美術社
非常に丁寧な索引、注釈が付いていて、それをもとにあれこれ検索したりしてたら、とても時間がかかりましたが、楽しかったです。
「視覚的再現では、記号は見える世界のいろいろな物の代わりをしているのであり、それらはそれ自体として「与える」ことはできない。どんな絵も、まさにその本質上、視覚的な想像力に訴えるものにとどまるわけだし、理解されるには補足されなければならない」/「美術家が必ずしも素人より多くのものを見ているわけではない。(略)しかもそれでいて、彼が私たちの経験を豊かにしてくれるゆえんは、使用する画材の限界内で一個の等価物を提示してくれるからであって、それがまた観照者に「働きかける」のである」
「芸術家は現実のある側面を選択するが、この選択の過程は同時に客観化の過程である。ひとたび我々がその芸術家のパースペクチヴに立ち入るやいなや、我々は、彼の眼をもって世界を見ないわけにはいかないのである。あたかも我々は未だかつて世界をこのような特別の光のもとでは見たことがなかったかのように思われる。しかし、我々はこの光がただ瞬間的なフラッシュでないことを確信している。芸術作品のおかげで、その光は持続的となり永久的となった。(略)我々は以後、現実をつねにこの形状のものとして見るのである」(カッシーラー『人間』)
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非常に丁寧な索引、注釈が付いていて、それをもとにあれこれ検索したりしてたら、とても時間がかかりましたが、楽しかったです。