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毒薬の手帖 ―クロロホルムからタリウムまで 捜査官はいかにして毒殺を見破ることができたのか―

感想・レビュー
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みかづき
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面白かったー! 著者の方は小説仕立てで書くのが上手いとのことだけれど、まんまとハマった。ドラマでも観たいと思ったら、海外ではドラマ化もしたそうで。毒物について調べられるようになったのは、本当にここ最近のことなんだなあと実感。実際の事件や裁判を交えて説明をしていく中で、グングンと科学捜査が発展していく過程が面白かった。あと様々な毒物について語っているのに、3分の1くらいが「禁酒法クソ」みたいな内容で、当時の時代の様相を推して知るべし。読んでよかった。
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マナンナ
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ネタバレプロローグから原注まで読み応えのある一冊だった。ノリスとゲトラー、2人が絡む描写はほぼないが、この2人がそれぞれトコトン仕事に打ち込んだことによって、我々が乗っかる”巨人“がまた一段とデカくなったんですなぁ…。推理小説に出て来がちなヒ素やタリウム、アメリカの禁酒法にちょっと詳しくなる。政治家や企業のトップは昔から変わらない。ビーカーとブンゼンバーナーの時代から、電子機器による測定への変化。ノンフィクション、面白かった…!
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おはぎとぼたもち
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政府が国民に毒を盛る禁酒法明けのエタノールの風景、人知れず更なる殺人へ駆り立てるヒ素のメアリーのほろ苦さが◎物質が人体に害をなす仕組み、それはプルシャンブルーに鮮紅に若葉色と輝き、政府企業の利権と民衆の無知強欲。裁きと憐憫と→モラルの毒薬。
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ふたば@睡眠の質改善に当たって、一番肝心なことから目を逸らしていてはいけない わかってるんだろ?
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米国で、科学捜査が発展していく過程を淡々と綴っている。これほどの困難を乗り越えて、犯罪者と、政治家と闘い続けたことに、敬意を払いたい。
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 拓真
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ネタバレ面白かった いい感じの麻酔薬を見つけるために実際に嗅いでみたで! はやばい 気づいた時マホガニーの机の下にいた…じゃないんだよな このうちの一人の講義をエジンバラ大学でコナンドイルが受講してたことを麻酔医の人の文章で知って衝撃だった あとがきが一番ミステリー 怖かった
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Nwshina
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六時間十分ほどで読了。毒殺の歴史について纏めた本。僕はこういう知識が詰まった本に興味があるからか、とても長い時間を楽しめた。ニュースで聞いたことのある毒物や、伝記に登場する馴染みのない毒物まで。物語のような纏め方で文系も読みやすい。禁酒法の件は実に滑稽で、為になる本でした。『毒殺犯を捕まえるのは難しいが、有罪にするのはそれ以上に難しいのである』、『彼らは犠牲者を次々に増やしていき、その多さがやがて疑惑を呼び、罪が発覚するのだ』…どちらからも毒物の解明の苦労が読み取れる。未開拓は難しい。真の毒物を知る一冊。
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ばりぐあち
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ネタバレ12月24~30日で読了。20世紀初頭のアメリカを舞台に毒物による事件がいかに解決されてきたかを二人の人物を通して描いたサイエンスルポルタージュ。二人というのはニューヨークに監察医制度が出来た時の初代の監察医だったチャールズ・ノリスとその相棒ともいうべき化学者のアレクサンダー・ゲトラー。ただし、書かれるのは彼らの伝記ではなく、毒物による事件のルポ。1910年代から30年代に掛けて、如何に毒物の検出方法が進歩したか、それに二人が寄与したか、昔は解決出来なかった事件が解決できるようになったかが、書かれている。
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まる
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毒物の検出技術が実用可能になり、解剖から得られた知見が捜査で信用されるに至るまでを書いた歴史本。政府は死体解剖に予算をほとんどつけなかったため、金持ちだったノリスが私財を投じて執念で法医学を定着させる様が格好いい。死因などわかるはずもないからと、警察が出鱈目な結論を平気で調書に記していた時代はあまりに恐ろしく、有り難みが身に染みる。狂騒のジャズエイジを背景に、ミステリのように犯人の挙動を追うことができ、楽しい読書だった。
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Shori
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禁酒法時代のアメリカのやばさは想像以上。https://honz.jp/articles/-/45502
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めめほめ
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禁酒法の時代のアメリカの法医学者と毒物学者の奮闘を描くノンフィクションですが、ミステリー小説を読んでいるみたいなドキドキ感あり。ついでに各種毒物とその作用について詳しくなりました。
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しましまこ
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毒殺犯を捕まえるのは難しいが、有罪にするのはそれ以上に難しいのか。
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らかみん
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毒がどのように身体を蝕むのか、どのような痕跡を残すのか。また、それがどのように突き止められるようになっていったのか。ノリスとゲトラーの毒物との闘いは非常に興味深く面白かった。禁酒法時代のニューヨークがどんな有様だったかもこの本を通じて初めて知れた
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橘
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禁酒法時代、アメリカ。表紙を飾る二人の男が、欧州で芽生えた法医学を実用に耐え得る科学的な捜査手法に育て上げた。実際に使用された毒薬・毒物及び事件の概要を示しつつ、法医学黎明期の捜査事情を明かす。法医学者ノリスと毒物学者ゲトラー、彼らの不断の努力が実を結び、現代の犯罪捜査へと続く。
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m
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澁澤龍彦に同名の作品があるが、あれとは全く別の内容。あっちは確かボルジアとか錬金術とか出て来る系で、こっちは20世紀初頭のニューヨークの禁酒法時代にはびこった毒を解明していく本。金属系の毒は検出が容易なため毒殺には向かない、とか、放射性物質であるラジウムを発見したキュリー夫人はラジウムで死んだ、とか。
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R C
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二十世紀初頭のニューヨーク市監察医務局で法医学・毒物学の基礎を築いたチャールズ・ノリスとアレグザンダー・ゲトラーに焦点を当て、当時問題になった毒物と関連した事件や世相を記載。殺傷に使用されたクロロホルム、シアン化合物、ヒ素、水銀、タリウム、禁酒法時代に出回ったメチルアルコール・エチルアルコール、事故・自殺・犯罪利用が多かった一酸化炭素、ラジウム等について、法廷で根拠を示せる実験データを積み重ねる科学者たちの姿とともに、
R C

監察医務局の意見・業務になかなか理解を示さない行政、作用が不明確な新しい化学物質に飛びつく目先の利益優先の企業、貧困や知識不足から犠牲になる市民、酷い作用を知りながら毒物を使用する加害者、それぞれの姿を物語風に読める一冊でした。法医学・公衆衛生・医薬品や健康食品の扱いの適当さに驚いたのと、行政組織の腰の重さに何やら既視感を覚える、火葬の風習がないために解明が進んだ件が多いようだ、というのが個人的な感想です。

09/12 16:28
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不見木 叫
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1915年から1936年までを舞台に毒殺事件の捜査の歴史を追った法医学ノンフィクション。毒殺を扱った当時の推理小説にも触れられていたのも興味を惹いた。
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vonnel_g
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時は禁酒法時代、ニューヨーク市を舞台に変死体から毒物を発見する監察医と科学者、ってノンフィクションなのにドラマのようだ思ったら実際にドラマ化もされているんですね。一度登場した人物が最後の章に登場するというのもドラマ的であるなと思った。ノリスが自分の組織に私財を投じていなかったら毒物検出の技術はもう少し遅れていたのだろうか。これも映画の題材になったラジウムの章が興味深い。
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えるぼ之介
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人体からの毒物検出方法を確立する戦いの記録かと思って読んだ。違った。化学者たちが戦いを挑んでいた真の相手は毒殺犯ではなく、無資格の検視官、予算を削り続ける政治家、科学を尊重しない警察や法廷・陪審員、人体への影響を軽視して毒入り薬剤を売る企業、それを取り締まる権限のないFDA、禁酒法…と、ありとあらゆる無知と怠惰だった。ノリスとゲトラーには本当に頭が下がる思いだ~。これは1920~30年代の話だけど、「あれ?昨日のニュースでも同じようなことやってたぞ」という箇所がいくつもあって、進歩の無さに悲しくなった…
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川獺
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毒薬大全みたいなのを期待していたのだが。
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スプリント
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毒殺の歴史と、それを追う捜査官と科学的に解明しようとする科学者の戦いの歴史です。 読み応えがあります。
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曲月斎
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ノンフィクションの読み物として上々。時は1915年から1936年まで。舞台は紐育。クロロホルム、メチルアルコール、シアン化合物、水銀、砒素、ラジウムからタリウムまで9種の毒物。殺害に、或いは事故の原因となった物質を2人の科学者が同定し、致死量を算出し、法医学として確立していく過程を追う1冊。WWIの狂奔、禁酒法下の世相、また大恐慌の中と、背景に世相を描き込み、多彩な登場人物が点景に浮かぶ中、地道な実験を積み重ねていく姿。今をときめくFDA(米連邦食品医薬品局)の成立も。検屍の場から見える世界は広大だ。
曲月斎

この本は、ジョー・ディマジオの56試合連続安打記録を描いたマイケル・シーデルの「ディマジオの奇跡」を思い出させる。この手の本の書き方、日本ではあまり見掛けないけど、米国での手法なのかなぁ。

06/21 23:18
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DEE
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禁酒法時代のアメリカで監察医として活躍したノリスと、ひたすら実験を繰り返すことで正確さを追求し続けた化学者のゲトラー。死因となった毒物を死体から抽出したり、正確な致死量を測定したりと、アメリカの法医学の基礎を作ったとも言える二人の終わりなき戦い。 上質なミステリーのようなノンフィクションだった。 日本では監察医の数が少なく司法解剖の手が足りず、心不全と漠然とした括りで処理された遺体の中には犯罪絡みのものも少なくないだろうという話をどこかで読んだ。 かなり過酷な仕事ではあるが真相究明は大切だと思う。
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まある
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ちょうど100年前、科学捜査の基礎を築いたふたりの人物の話。その本筋とは関係ないのだが、タイムリーな内容が第2章に。当時スペイン風邪が大流行し、ニューヨークでは船員から一気に広まった。ラッシュアワーの混雑を避けるために営業時間をずらす、人が集まる場所に行かないよう呼びかける、劇場で窓を開けるといった今と共通する対策がなされていたが、一方で、口を覆わずにくしゃみをすると軽犯罪に問われたり、子どもたちが「チーズクロスで顔を覆い、ニンニクを首に巻いて登校」するといった、当時ならではのものも。
イエローバード

これ渋くていいですよね。たしかに第二章タイムリーかも。

04/16 12:21
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しまった
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ううーむ、毒薬がこんなに簡単に入手できちゃうなんて。
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黒とかげ
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なかなかに興味深い一冊。教科書的ではなく、毒殺の物語や法医学者の人生も語られている。はっとする物語もある。やや読みにくい面もあるが、良書といっていいと思う。
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クライブ
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20世紀初頭の狂騒の時代、アメリカで発生していた多種多様な毒薬殺人。 ヒ素、水銀、COなど、法医学者ノリスと毒物学者ゲトラーがどのように解決してきたか。 法医学の幕開けを記した良質なノンフィクション。訳も素晴らしい。まさに事実は小説より奇なり。
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サミー
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ネタバレこの本は楽しい。 当座は誰かに毒を盛るアテもないが、不思議と加害者気分になれる。至るところに思いもかけぬ展開が待ち受けていて一字一句が疎かに出来ない。いとおしい。ただ、それをつぶさに追うには相当なタフネスが要る。 ジョグ帰りに立ち寄る近所のラジウム温泉には兎角の噂があり「ラジウム」の章は何度か読み返した。まだラジウムの放射能に浸かって死にたくはない。ただ、毒薬の世界の不確実性を知るにつけ、エピローグの「最も確実な毒」に思わず納得する。 実に面白い本だが、訳者の苦労と並外れた才覚がいよいよ偲ばれてならない。
まある

ラジウム温泉は、たしかに気になります・・・。

02/23 13:16
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kinkin
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1910年から30年頃に起きた様々な毒物を扱った事件。その事件の様子、犯人像、いかにしてどのような毒物を使って毒殺に至ったかなどが書かれている。翻訳本が悪いというわけではないが冗長な言い回しがわたしにとっては読みにくかった。クロロホルム、シアン化合物、ヒ素、水銀、一酸化炭素他4つの毒物が収められている。すこし期待はずれでした。図書館本
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イコ
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禁酒法時代前後辺りの1920年代についてのノンフィクション、毒薬にまつわる物語で殺人事件にも扱ってるので時代ごとの殺しの背景もわかる。FDAが機能してなかった時代もあったのだと考えると、現在進行系の科学の常識も怪しいこともあるのかもしれない。
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毒薬の手帖 ―クロロホルムからタリウムまで 捜査官はいかにして毒殺を見破ることができたのか―評価79感想・レビュー29