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密会 (講談社文庫)(Kindle版)

感想・レビュー
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すしな
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011-25.吉村昭さんには社会派のイメージがありましたが、本書では岩井志麻子さんのようなホラー作家としての一面が感じられました。特に印象的だったのは、左遷された新聞記者が自身のスクープのために、防げたはずの列車事故を見過ごす話です。この短編の結末はその記者の狂気が描かれていたわけですけど、本書全体を通して、普通に生活している人間が追い詰められたときにどのような行動に出るのか、男女それぞれの狂気が描かれています。謎も多い分、考えるほど新たな怖さが見えてくる一冊でした。
0255文字
きあまま
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読み始めは古い昭和の感じや設定が今ひとつかと思って読むのにも時間がかかったが、中盤からさすが吉村昭、密会のテーマを軸にここまで多彩で人間の業を描ききっているのに感服した。後半どんどん引き込まれた。得体の知れない女が多いのは私の偏見か。死者が多いのも小説の重々しさ、暗さに繋がってる。
0255文字
nomu
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ネタバレ帰省先の道東の古書店で発掘(Kindleではない)。大学教授の妻が学生との不倫の末に迎える破局、父親と、その不倫相手とともに遊園地に連れられた息子が目にする大人の揉め事と、その後に遭遇するまさかの終局・・・。収録された9短編は、男女の情愛をテーマにした作品が中心。吉村氏の硬派な記録小説を愛読する者として素直に驚きつつ、紡ぎあげられた小空間を楽しむ。むろん、吉村氏らしく過剰な形容をそぎ落とした硬質な文体なので、すこぶる読みやすい。
0255文字
後藤良平
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吉村さんの短編集連続読み。今回も、サスペンスあり、不倫あり、ホームからの突き落とし、自動車事故、彫り師、精神病、列車転覆、舅が嫁に手を出す、競輪選手と競輪と、テーマは手広い。高熱隧道、戦艦武蔵あたりから入ったので、初期にこんな男女の生々しい小説をいっぱい書いてあったとは知らなかった。ドラマの様にハッピーエンドは無く、意外な結末や悲しい余韻が多いが、実際の世の中も皆こんな物かなあとも感じる。人には色々な人生がある。まさに人生色々、うまくいく事ばかりではない。年間No.51城東図書館。
0255文字
まさ
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DL6
0255文字
suzuki
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男女の関係をテーマにした、著者の初期の作品を集めた短編集。 著者の作品は近現代の歴史をテーマにしたものしか読んだことなかったので、古い作品ながら新鮮な気持ちで読んだ。 心の闇を描いた作品ばかりだけど、ドライに感じる描写のためか、読後に引きずらない。 インパクトがあったのは「めりーごーらうんど」だった一方、特殊な家業にまつわる「非情の系譜」が醸し出す寂寥感、競輪選手の心理描写が面白い「楕円の棺」などが良かった。
0255文字
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