形式:Kindle版
出版社:KADOKAWA
形式:文庫
「襟巻の狐の顔は別に在り」<毛皮の襟巻をしたご婦人。本人のお顔とは別に、狐の顔が付いている。これは客観描写といえるのだろうか。事実は事実として、あえてそこを描写するところに、作者の違和感なり、嘲笑なりを、読者は読み取ってしまう。>「物指で脊かくことも日短」<淋しい、虚しいなどといった思いは感じられない。思いがないこと自体が句の本質である。しいていえば、句の気分はただ無気力なだけ。日常身辺に潜む無意味さを垣間見るような句だ。>
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「襟巻の狐の顔は別に在り」<毛皮の襟巻をしたご婦人。本人のお顔とは別に、狐の顔が付いている。これは客観描写といえるのだろうか。事実は事実として、あえてそこを描写するところに、作者の違和感なり、嘲笑なりを、読者は読み取ってしまう。>「物指で脊かくことも日短」<淋しい、虚しいなどといった思いは感じられない。思いがないこと自体が句の本質である。しいていえば、句の気分はただ無気力なだけ。日常身辺に潜む無意味さを垣間見るような句だ。>