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罪の轍(Kindle版)

感想・レビュー
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Kazuo  Tojo
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2020年度版 このミス4位。 圧倒的な作者の筆力に、胸が躍らせられ、涙が出そうになる。昭和38年の誘拐事件がモデルとなっていて、自分も子供心にテレビで騒いでた記憶がある。昭和のオリンピック前の時代背景、警察組織の内部事情、加害者の悲惨な幼児体験など読みどころリアリティ満載だが、労働者の町・山谷で母親の簡易旅館を手伝う在日朝鮮人の町井ミキ子の存在がいい。何と逞しく、やさしさがある女性だろう。
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Cinejazz
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東京オリンピックを翌年に控えた1963(昭和38)年、東京台東区で起きた戦後最大の身代金誘拐事件、日本中が恐怖と怒りに震えた「吉展ちゃん事件」の経緯を背景に、天涯孤独で不遇な容疑者と刑事たちの鬼気迫る執念を描いた犯罪ミステリの傑作。身代金50万円を要求する犯人からの電話、録音された音声と訛りの分析、日本で初めての「報道協定」、警視総監異例の公開捜査、黒澤明監督の映画「天国と地獄」が与えた影響など、事実関係に創作を膨らませ、緻密に構成された緊迫感ある群像劇として大きな感動を覚える長編大作。
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奈良町の桃梨
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★★★★★。面白い。著者のエッセイ(旅行記?)『港町食堂』の最後の話、礼文島編の礼文島愛が随所に感じられる1冊。
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きょうたん
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どっかで聞いたことのある誘拐事件だなと思ってググったのが失敗だった…… でも十分に楽しめた
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下良
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ネタバレ空中ブランコと同じ作者と思えない。吉展ちゃん事件を彷彿とさせる時代背景と幼児誘拐事件。奥田さんは好きな作家の一人だが本作品は、空中ブランコと並ぶくらい好きな作品だ。 子供の頃に継父に、当たり屋で強請りの道具にされ怪我で記憶障害を受け、人から莫迦呼ばわりされた空巣を繰り返す少年が、礼文島で騙されて命からがら上京する。山谷を舞台に誘拐事件は起こり刑事たちが必死に犯人を追う。大卒の若い刑事と叩き上げの老練刑事がいい味を出している。山谷の旅館の娘の情けがアクセントになっている。
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nmura
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ネタバレ幼い頃に父(正確には継父)からひどい扱いをされ、母にも愛されなかった子が自分の生にリアリティを感じられず、生き生きと生きることがただの一度もできず、ふわふわと幻のような毎日を過ごし、気がつくとさしたる理由もなく二人の人間を殺すに至るまでの物語。著者はおそらく、そんな徹底的に破壊された人間を書きたかったのではないか。
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AICHAN
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図書館本。超本格的長編犯罪小説。第1回東京オリンピック直前の昭和38年。北海道礼文島を追われて東京に出てきた脳機能障害の宇野寛治は窃盗を重ねていた。その寛治が殺人の重要参考人にされる。さらに東京で小学1年の男の子が誘拐され、寛治はその重要参考人にもなる。寛治が脳機能障害になったのは、子供のころに父親に当たり屋をやらされ、クルマに衝突されたから…。60年近く前の日本を見事に再現している。犯罪小説としても警察小説としても推理小説としてもミステリー小説としても素晴らしく成り立っている。奥田英朗、半端ないって。
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Free
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長かった…。 けど、あっという間に読み終えました。 何とも悲惨な事件。 それに、警察って複雑で大変…☹️ ってことがヒシヒシと伝わってくる。 人それぞれに一言では片付かない理由があるのは理解できても、被害者がでるのはいたたまれない…。 この時代の犯罪を読んでいると 今はずいぶん違う形になってることもよく分かって、 そういう時代の犯罪を感じられるのもまた面白かった。
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moe
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昭和の東京オリンピック前に時代が舞台。 殺人・強盗・誘拐、同一犯の犯行なのか。 電話・テレビが普及し始めたころで、新しい犯罪手段、民間人の介入など、今のSNSに翻弄されはじめた時代に警察が右往左往。
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(´-`).。oO(ふわふわ
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早く結末が知りたくて焦るように読了。誰を責めればいいのかわからない複雑な気持ちになった⭐︎5
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もりくに
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奥田英朗のミステリーは、いずれも違う話で、それぞれに面白い。本作も。時代は前回の(まさか二回も!)東京オリンピック直前。継父に当たり屋を強制されて、脳障害を負い、周りから「莫迦」と言われ、本人も自任している寛治が主人公。そんなだから、半端仕事しながら、「空き巣」が本業。礼文島で事件を起こして、東京へ。南千住の殺人事件の犯人と疑われてからは、追われる一方。更には、少年誘拐事件まで発生し。誘拐犯との電話で、「じゃまない」という方言が。それらすべてが、寛治に行きつくのだが・・・。「救い」はあるのかないのか。
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荒谷
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うおー面白かった。半分を過ぎた辺りから一気読み。寛治は確かにクソ野郎だけど憎みきれないしオチやイワ、ニール、大場刑事とか警察の面々にも愛着が湧いた。警察小説でありサスペンスであり群像劇。面白かったぞ。
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おゆみ
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前からずっと読みたいと思っていて文庫化を待っていたけど、いよいよ待ちきれなくなって買いました。あー、おもしろかった。一気に読みました。「オリンピックの身代金」再び!という感じでしたね。昌夫や仁井も出てくるし。仁井が言った「1万人に一人が馬鹿だとしても、分母が1億人だったら馬鹿が1万人になる」っていうセリフが妙に心に残って、今のご時世と当てはめて、そうだよなあと思い当たるところもあり。こいつ馬鹿かと思うような人間も、分母広げれば似たようなのが沢山いるってことか。罪の轍っていうタイトルが、なんか切ないなあ。
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みーこ
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☆☆☆ 一気読みできたので面白いことは確かなんだけど、合わなかったなぁ…。昭和30年代、東京オリンピック前夜。吉展ちゃん誘拐事件を思い出すフィクション。
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しまみみ
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帯を見て一瞬昭和の有名な児童誘拐事件がモチーフかと思ったけど。現在の日本では営利目的の誘拐事件はあまり聞かなくなった気がする。この頃にDNA鑑定や高度な通信技術があったならなぁ。容疑者の青年やそれを追う警察の描写など、群像ものがうまい奥田さんらしい作品だ。
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mini kapi
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サイン本。最長記録(2年超)の積読本を3日かけて一気読み。帯のあらすじにある男児誘拐事件から始まるかと思いきや別の事件が起こる。容疑者が犯人ではないパターンも想像しながら最後まで息がつけなかった。すべてのキャラクターが立っておりページ数だけではなく重厚な人間ドラマだった。
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紫陽花
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昭和30年代に実際に発生した吉展ちゃん殺人事件をモデルにした小説。東京オリンピックを控え、姿を変えていく東京。電話やテレビの発達、左翼勢力の伸長など当時の社会情勢をきっちり捉えた作品だと思います。読みやすかったと言うものの、600ページ近い大作で読むのに少々時間がかかりました。
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さくさく
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1960年代の東京オリンピック前が舞台。今では通信、交通の発達によってここまで捜査が後手に回ることはないと思うが、それらの最新技術と犯人の場当たり的な行動に振り回されて、捜査の盲点になってしまうということは今も変わらない気がする。
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ちゃま坊
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記憶の中から「吉展ちゃん誘拐事件」という言葉が浮かんだ。子供のころ「知らない人について行ってはいけないよ」と先生や親がよく言っていたのはこの事件があったからだろう。昭和のオリンピック前年の東京は「三丁目の夕日」の世界だ。彰義隊の小説を読んで「円通寺」を訪ねたのは数年前だが、あそこが実際の事件現場だったはず。秀作★★★
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さにー
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昭和中期、オリンピックを翌年に控え急ピッチで動いている東京。北海道礼文島出身の完治は窃盗を繰り返しながらも罪の意識が薄い。生い立ちに悲惨な児童虐待があり脳に障害があると思われる。このように生きなければならなかったのは彼のせいではないのかも知れない、とは言え犯してしまった罪の重さは酌量されるべきではないが。戦後と言う時代から高度成長期に移る、ガチャガチャした時代の情景がかなりよく描けているなと思う。
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birie0717
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高度成長期の東京が舞台。オリンピックの身代金もリアルな時代描写でしたが、やはり警察、やくざ、左翼運動家、オリンピック開催にむけて膨らむ工事現場と人夫たち。こちらも読み応えたっぷりでした。とても面白い。 寛治の幼少期や礼文島での暮らしにはページが進まないような辛さがありましたが、東京に辿り着いてからは面白くてのめり込みました。ズべ公?ソノシート?よく分からないワードも興味深かった。
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wakamoto1215
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面白い、奥田さんのシリアス系作品は間違いないよね。表紙も一目でわかるシリアス系。アングラ部分がまだそれほどタブー化されていない昭和のアナログな犯罪が電話やテレビと言った新しく登場したものによって複雑になっていく過程が解り興味深く読んだ。なんて偉そうに言ってるけど面白ければ何でも良いんです。馬鹿でもバカでも無く莫迦ってのがまた良い。宇野の人となりがこの漢字ですっと入り込んできた。
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mazda
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ネタバレ手癖が悪く時々意識をなくす寛治は、周囲からバカだと思われていました。彼は北海道の船上で燃料をなくし無人島に流れ着いた後、盗みを働いて上京します。賽銭泥棒や民家での盗みを働きつづけるうち、ある日盗みを働いた家で住人に見つかりました。しかし、そこで盗んだ金貨をそのまま持ち去っていい、と言われ事なきを得ます。金貨は知人に渡り、質入れすると大金が…。その後持ち主がやくざであることから足が付き、金を返すために寛治に話をします。幼少期に辛い経験を追った寛治は、その影響で意識をなくすことが明確になってきます。
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チャヲ
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奥田英朗さんの作品は「イン・ザ・プール」しか読んだことがなかったのでまずはそのギャップに感嘆。途中同じ作者なのか確認しました。580頁超える作品でしたが一気に読みました。 昭和の東京オリンピック、令和の東京オリンピックその対比、東京という街の変化、交通通信手段の変化。誘拐殺人する青年の心はどこにあるのだろう。
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たらみんと
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ネタバレ面白かった。宇野寛治は盗人だけどどこか憎めない単純な男だったのに、まさか子どもを殺していたとは…生きている事を信じていたから結構衝撃でした。逃走劇からの逮捕までは手に汗握る臨場感。可愛い男の子が殺されるのは辛いですね。
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瞬時之介
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★★★★
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みきすけぶんぶん
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モデルとなった事件が実際にあったとは知らなかった。現在のような操作技術がない中、刑事たちが一つ一つ事件の謎をといて積み重ねていく様子は見事だったが、宇野寛治の深く考えない行動に振り回される様はある意味衝撃だった。犯罪というものはそういう一面もあるのだなとなんだか納得してしまった。 虐待は連鎖を作っていくことが多いのはいつの時代も同じか。宇野が北海道から東京まで流れていった足取りと、罪の連鎖が重なって見えた。
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fubuki
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【図書館本】犯罪の始めから「吉展ちゃん誘拐事件」を彷彿させられる。オリンピック好き?の奥田氏がこの時代とこの事件にリンクした上での構想なのだろうか。そう感じながら読んだせいか、面白さ半減。犯人の人物像ももっと掘り下げてもらいたかった。しかもテレビもまだ普及していない時代、こんなにワイドショーなんてあったのかなぁ、と疑心暗鬼。過去と現在があまりに接近しすぎている感が否めなかった。「今」を舞台にはできなかったのだろうか。
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TETSUYA
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ネタバレ最後に何かあるのかなと思ってたら、そのままだった。
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さざなみ
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長い間図書館では貸し出し中が続いた本をやっと読めるようになった。予約者もなくゆっくり読んだらよいと思いながら587頁の分厚い本だったが、読み始めたらテンポの良い展開に引き込まれあっという間の読書であった。 東京オリンピックが行われた前年に発生した「吉展ちゃん誘拐事件」は頭の隅に残っている忘れられない事件を題材としたフィクションとはいえ、史実のようなところも多々あり当時の世相もきめ細やかに描かれている。久しぶりに読書の楽しみを満喫出来た秀作でした。
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ヒラP@ehon.gohon
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読み終わってしまったら、なんと短絡的で場当たりと偶然の作り上げた犯罪だったのでしょう。宇野寛治の生い立ちと個性を知っていくと、何となく別の結末を期待した自分でした。
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せりかぱら
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昭和の雰囲気が懐かしい。オリンピックの身代金が好きで、東北訛りがかぶりました。なかなか誘拐が始まらず、長いなと思った頃、子供が出てきてからはぐいぐい読みました。 「霧の向こう」を改題して「罪の轍」。霧の〜の方が内容にあってるけど、興味は持たなかっと思う。
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のあ
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これは…胸糞悪すぎる…。どこかで何かのきっかけで変えれたんじゃないかって思えて仕方ない。。。580ページの分厚さも全く気にならないくらい一気にページを捲ってしまった。
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ヨシ
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完読できず。残念。
ポプラ並木

no problem👍️全く問題なし

09/25 11:30
ヨシ

Thanks❢

09/25 19:43
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risu
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警察もの、事件ものが好きなわけではないけど、やめられなくなって一気読みしました。面白かったけど疲れた。殺人の動機も誘拐も謎のまま、青年の生い立ちの悲惨さと刑事たちの奮闘だけが印象に残ったような。
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tosh
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久しぶりの奥田英朗。 やはり読み応え十分でぐいぐい読ませ長さも気にならない。この時代背景は彼の得意とするところ。桜木紫乃の小説の主人公のような不幸な生い立ちの犯人の置かれた環境がとても切ない。
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お魚
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凄く単純な動機で事件を起こしたのになかなか話さない犯人にヤキモキしました。 警察側が誠実に事件を追うのを見てて楽しめました。
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takijiro_
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ネタバレやっぱ奥田さんおもしろい。 昭和の話で、まだ電話が普及してないころ 今では当たり前の話でも、「そうかこの頃はこうなるのか」っていう気づきがあった。 ストーリー自体も、もちろん面白い。ほぼ犯人は分かってる感じで進みつつも、「もしかして違うの?」っていう感覚も定期的に訪れる不思議。 タイトルの「轍」が示す通り、過去の不幸な生い立ちを辿るように罪を繰り返してく話は切なさがある。
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ルパン
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・ 宇野寛治(元漁師、礼文島出身、窃盗犯) ・ 赤井(寛治の先輩漁師、寛治を騙し礼文島出島させ
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geki
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日本を揺るがした誘拐事件をベースに、東京オリンピックを控え、エネルギーに満ち溢れた東京と人々を奥田氏がノスタルジックに描き出すスーパークライムノベル。当時に対し、今年オリンピックを開催したコロナ禍の東京は何とも真逆の負のエネルギーの塊りだ。現代を舞台とした奥田氏の渾身の一発を期待してしまう。
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