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権力を自己自身で放棄するというのはおよそ不可能なことです。何かしらの外圧によって自ら権力を放棄したように見えることはありますが、外圧がなければ人間が権力を放棄することはないと思います。
ルソーによれば私的所有が生じたことによって社会のシステムを作る必要が出てきてしまったということです。これはつまり少数派が多数派を支配するためのものであり、私的所有が社会を生み出したことを考えれば私的所有が社会の歯車であったことは容易に理解できます。
「労働環境の悪化に伴い男女労働者の性差は衰微していく」とか、「宗教や道徳も変わっていく」とマルクスは予想した。「イギリスをいずれアメリカが追い抜く」というのは、自分のような冷戦後世代には当然に思えるが、しかし当時の地球の3分の1を所有していた世界の工場が翳るかもしれないとか思った同時代人は少なかったのではないか。一方、宗教テロが罷り通り、男女の性差別主義や人種主義が横行する21世紀の様相を考えると、マルクスの予想以上に人間は理不尽だったらしい。スターリンの失敗は、「人間は論理的だ」という前提にある。
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