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ゴーレム 新装版

感想・レビュー
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negi
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1915年/今村孝訳。幻想小説には縁がないと思ってたのに、これには楽しませてもらった。こっちが求めてないのになぜかアプローチしてくる女性にうんざりポーズの小説か?と警戒したのは最初だけで、まさに夢を見ている時の遠近の狂った感じや、周囲の人々がふと立ち現れては消えていく覚束なさを追体験するようで楽しかった。自分を追い求める話でありつつ、それがあくまで周囲とのかかわりの中でじわじわ姿を現していくところも合っていたのかもしれない。自己愛とはちょっと距離を置いた感じで。あと「!」の使い方がなんか面白かった。
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k16
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入魂泥人形の話かと思いきや全然違った。 ユダヤ人街ゲットーで不思議な体験をする過去の記憶を失った男の話。 ユダヤ、カバラ、錬金術というようなキーワードにあまり馴れてないので戸惑う。 終章では本編の矛盾箇所に訳者の突っ込みが。
0255文字
かたすみ
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読んでいる最中はゲットーでの怪しげな噂話や、カバラに纏わるあれこれがとりとめもなく語られ、漠然とした幻想小説という印象だった。読み終わってから初めて、ゴーレムとはなんだったのか、どこまでが外的事件でどこまでが内的体験だったのか、ぼんやりと答えの輪郭が見えてくるようになる。そこでようやく、自分の中で物語を感覚的に咀嚼できたように感じ、不思議な読後感を得た。
0255文字
刳森伸一
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古くはゲーテの『ヴィルヘルム・マイスターの修業時代』などに通じるドイツ的な教養主義小説の流れに、神秘主義的な精神成長を組み込んだ幻想奇譚。この種の小説に良くあることだけど、結局のところ何が言いたいのか良く分からないのに、読んでいる時は夢中になってしまい、再読したくなる。翻訳の問題なのか、物語と比べて語り口が軽いように思えるが、そこは御愛嬌か。
0255文字
Нелли(ネリ)
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第一印象は「掴みどころがない」だったが、読み進んでいったら思ったよりちゃんとストーリーがあった。しかし読了後にその掴み所がない最初に戻って読み返しても不明瞭さは変わらず、むしろ混乱が増してメビウスの輪のおもてうらを探っている気分になった。嫌いじゃない。
0255文字
あを
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ネタバレ幻想小説ははじめて読むやも。まるで夢の中のような曖昧な世界を物語は進んでいく。途中から主人公が別の人に変わっていて、あれ??となったが、最後に納得。ゴーレムとはいったいなんなのか、私にはつかみきれなかった。もう一度読むべきか…うむむ。
0255文字
お気楽さかい
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★★★★☆
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きゅー
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ミステリ要素を絡めつつも、超常的な力を持っている人物、典型的な悪役、復讐の人など個性的な人物がそれぞれの思惑を胸に登場する。中盤辺りから「ゴーレム」の意味がうっすらとわかってくるが、これがまったく予想外の展開。予想外といえば終盤でもどんでん返しが起こり「そんな乱暴な!」と思う一方で、これもありかななんて納得している自分もいる。夕暮れ時がいつまでも続くような物語だった。表通りから路地裏へ、現在から過去へと黄昏てゆくこの物語は、プラハという重くなった歴史を積み重ねた町だからこそ成り立つものなのかもしれない。
0255文字
三柴ゆよし
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ゲットーを彷徨う不死の怪物ゴーレム。彼は人々を導く救世主なのか、それとも……。基本ラインは、みんな大好き自他の境界が溶け合う系の幻想物語。序盤、弩級の幻想シーンがあり、最後にはある種のどんでん返しが待ちうけているものの、それ以外は静かに、ユダヤの隠秘思想やら、まことしやかに語られる噂話やらを交えつつ、ゆるゆると進む。昼なお暗いユダヤ人街とそこに住まう陰鬱な住人たちは、埃のごとく堆積した歴史の重みに押しつぶされているかのようであり、古都プラハの暗黒面を垣間見せてくれるという点で特筆すべき小説といえる。傑作。
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misui
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ゴーレムが現れるというゲットー(ユダヤ人街)を舞台に、記憶を失った主人公ペルナートは、街の様々な人々に関わることで己を発見していく。ゴーレム伝説、入り口のない部屋、酒場、タロットカード、夢、カバラ…などなど、ユダヤの秘教的な雰囲気に幻惑させられる。が、どうにも盛り上がらない展開に焦れに焦れた。格段描写がいいわけでも人物が面白いわけでもなく、ではボルヘスが愛読した本書の魅力とは何だろうと思っていたら、最後の最後に物語を壊しかねない結末が待っていた。これには唖然。幻想小説はこういうことするから油断ならない。
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ふくろう
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ゲットーには、33年ごとに人造人間ゴーレムが闊歩するという噂がある。狭い路地裏、土のにおいがする地下通路、ひしめく店、反響する噂と陰謀……ゲットーの何とも言えない陰鬱な雰囲気がおもしろい。どちらかといえば、ゴーレムに関する物語というよりは、ゴーレムを作りだす魔術書みたいなイメージ。
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ちび丸
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★★★☆
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