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漱石先生 (中公文庫 て 8-3)

感想・レビュー
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saga
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漱石の門下生と言われる人々の中でも、早くから漱石に師事した寺田寅彦。物理学者にして文学・俳諧を理解する寺田氏は余程漱石先生が好きだったんだな~。漱石が亡くなった直後の記者の聞き書きによる記事から始まる本書。根岸庵(正岡子規)訪問記、津田清楓へのエール、そして俳諧を機縁とした漱石の俳句を松根東洋城、小宮豊隆と論ずる座談と、読み応え満載。解説に相当する「寺田寅彦先生」「冬彦夜話」は、奇しくも寺田寅彦没後に書かれているのも感慨深い。
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たつや
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逆「猫」といった感じか?寒月目線の先生、漱石先生の側面が垣間見れた気がするし、まるで、タイムスリップしたような気がする。寺田寅彦の文章も洗練されており読みやすかった。
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Shinya Fukuda
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寺田寅彦は熊本の高校時代に漱石に出会い俳句に興味を持った。俳句を作って漱石に添削してもらった。そして子規を紹介してもらいより深く俳句と関わることになった。寺田寅彦は物理学者なので自然に対する観察眼が鋭い。その鋭さが俳句の創作に生かされている。気象や天文と季語の関係などには寺田独自の視点が見える。津田青楓の絵を論じ絵画と文学について言及している。高浜虚子、芥川龍之介らの印象が書かれている所も興味深い。俳句への言及が多い。漱石の俳句には将来の小説への種子が胚胎しているのがよくわかる。猫の寒月、三四郎の野々宮。
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yayoi
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久しぶりに寺田寅彦を読みました。漱石と、その周囲との交流に関する話をまとめたもの。巻末には、中谷宇吉郎が寺田寅彦との思い出を語る作品が収録されていて、粋な構成だなと思いました。
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るな
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恩師である夏目漱石にまつわる寺田寅彦の文章を集めたもの。師弟関係で始まった二人の交流が、やがて、より親密な友人関係に発展していったことが想像される。とにかく気が合ったとしかいいようがない二人。漱石が亡くなった時、先生の肩書きや才能や名声などどうでもいい、名もないただの先生であったならもっと長生きされたであろうに、と子どものように無邪気に嘆く姿に、ただ純粋に漱石を慕う心情が溢れている。父親に似て歯が弱く、早くから入れ歯に悩まされていたことや俳句への傾倒ぶりなど、今まで知らなかった寺田博士の一面が見られた。
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Kiyoshi Utsugi
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物理学者の寺田寅彦は、漱石の別格の弟子とも言われる人。 「吾輩は猫である」の中に出てくる水島寒月のモデルとも言われる人。 その寺田寅彦が見た夏目漱石。それ以外に正岡子規とかも登場します。漱石が亡くなってから、漱石を偲ぶという形で書かれています。 中でも面白かったのは、水島寒月の「首縊りの力学」に関する話。これは、寺田寅彦が「フィロソフィカルマガジン」という英国の物理雑誌に掲載されていた論文を漱石に紹介したところ、面白いと言って取り上げたとのこと。寺田寅彦自身が研究していたわけではないみたいです。
Kiyoshi Utsugi

中村さん 天災は忘れた頃にやって来るというのは、寺田寅彦が言ったとされています。

05/13 09:23
中村です

ほおお!そうなんですか😲!ことわざみたいな言い伝えかと思ってました。良いこと聞きました😊。

05/13 10:51
3件のコメントを全て見る
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はんぺん
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生きてる漱石がよくわかる一冊。身近な人でなければ見られない一面を知ることのできるファン必読の本だった。
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BATTARIA
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とうの昔に著作権が切れた寺田寅彦の文章は、青空文庫でいくらでも読める。だが、やっぱり紙の本を買わなきゃダメだということを、この本から教えられた。夏目漱石に関する貴重な発見があったが、この本を買わなければ、間違いなく死ぬまで気づけなかった。
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晶
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私は内田百閒が好きである。内田百閒は夏目漱石と寺田寅彦が好きである。私の好きな人の好きな人は私の好きな人だ。だから、寺田寅彦が夏目漱石を懐かしんで思い出を語ったり書いたりしたものを読むと、涙が出てくる。寺田寅彦の文章が美しくて泣けてくる。
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よし
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漱石との関係は、まるで「こころ」の先生とわたしのようだ。「 先生は暖かい柔らかい心持ちを持ったいわばあの作物の中の坊チャンであられたのである。」敬愛してやまない寅彦の先生に対す心情が溢れるような文章である。
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くるみみ
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物理学者であり随筆家でもあった寺田寅彦が、師である夏目漱石の思い出を語った随筆等を集めた1冊。寺田寅彦さんは先に「柿の種」で知り、その後に漱石の猫を読んだので完全にイメージが寒月くんのまま本書を読み始めたけれど、それを払拭することもなく寒月くんのままで読み終えた。寺田氏が学生の頃を振り返っての随筆が多いので文章の端々にチャーミングともいえるような印象があり、相まって漱石の和やかな1面を感じられ、微笑ましかった。俳句に関しての座談会のページもあり、寺田氏はめちゃ漱石先生推しだった笑
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猫丸
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たいていの事物・事象に対して堪え性というものがなく、依存症のデパートと自認するワタクシでありますが、中でも漱石依存症は病膏肓に入ること久しいのです。木曜会に参集した男たちも皆同じ。先生が無防備なものだから、つい自分を曝け出して先生の赦しを得たくなる。共依存と言わば言え。世間とは別乾坤で気炎を上げる太平の逸民なのだからお許し願いたい。寺田寅彦、その大将格である。旧制高校のときに心を射抜かれてから、一生にわたり先生の呪縛から脱することはなかった。年齢は十ほどしか離れていないのに、先生にはとても敵わない。
猫丸

ハイカラ先生への畏敬の念「講壇の隅にのせおくニッケルの袂時計を貴しと見き」から始まった。「マント着て黙りて歩く先生と肩をならべて江戸川端を」は『猫』の一節「上野へ行って虎の鳴き声を聞かうと思ふんです」の時分を思わせる。楽しき日々は先生の死によって終わる。記憶に残るのは、歩きながら蛙の鳴き声を真似して笑う先生、洋行から帰った日の新橋駅で娘のあごに手をやって顔を見つめ不思議な微笑を浮かべた先生、自宅に闖入した酔っ払いとべらんめえで応酬する先生…。いずれもいずれも尊い。

11/13 18:28
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1103bear
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夏目漱石のお弟子さんのひとり、寺田寅彦の随筆から漱石先生関連のエピソードを抜粋したもの。 物理学者でもあるので、物事の見方がいわゆる文学者と少し違うのも楽しくて寅彦の随筆は時々読み返したくなります。 エピソードは知っていたものの、「漱石先生をメリーゴーランドに乗せようの会」の原文が見れたので嬉しかったです。
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tess
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ちょうど漱石の全小説を読み終えたタイミングでこの本に出会い、手に取らずにはいられなかった。ところどころで大笑いしながらも読みづらかった「猫」をもう一度読んでみたくなった。
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naotan
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好きな人には宝物のような一冊。俳句の話と猫にまつわるエピソードが面白かった。
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mawaji
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夏目漱石といえば、いかめしく物憂い表情をした肖像写真を思い浮かべますが「猫」で評判になる前から私宅へ押しかけ薫陶を受けていた著者が綴る漱石先生の追憶のエピソードを読むと、とても人間味あふれたユーモラスな漱石先生の人間像が浮かび上がってきてとても面白く思いました。子規の追憶や小宮豊隆による発生学的漱石論なども興味深し。「首縊りの力学」って本当に論文があったのですね。原典も読んでみたいような気も…。ヘビメタのライブで盛り上がった観客がヘッドバンギングの後に慢性硬膜下血腫になったという報告を思い出しながら読了。
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りっとう ゆき
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寺田氏の文章の中から漱石に関するものを集めた本だった。エピソードは思いのほか少ないけど、漱石先生大好き、というのがすごく伝わってくる。「吾輩は猫である」の氏との関わりがおもしろい。あと、漱石の俳句についてと、漱石の句を例にあげつつ俳句というものを論じていてなるほどなあと思った。
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yuki
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『吾輩は猫である』の寒月君のモデルにもなったと言われる漱石先生の弟子・寺田氏の書いた、漱石先生や俳句にまつわる事を集めた本。鴎外先生然り、森博嗣氏然り、どうも私はこういう理系畑の文学者に弱くて(笑)、物理学者である寺田氏の、理路整然とした文章に好感を抱きながら読了。中でも彼の俳句、俳句論は興味深く、俳句のいろはを知らない私にも俳句の魅力が分かりやすく伝わった。漱石先生の事を思って読んだ句がいくつか挙げられているが、その情景や漱石先生への思慕がよく分かり、胸が熱くなった。
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わんにゃん
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「先生と話して居れば小春哉」がとても好き。 「天文と俳句」の俳句についての記述にはどこか共感出来るものがあった。漱石とても可愛いな。★★★☆☆
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ノリン
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taskun
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漱石についての文章は少なめだったのでちょっと残念。あと本文では夏目先生と呼んでいるから、編集部の題名の付け方には違和感がある。(商業的な理由なのだろうけど)
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なし
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寺田寅彦が、夏目漱石とその周辺人物について書いた文章をまとめた1冊。この内容で読む以外の選択肢があろうか。じつに良い書であった。寅彦が漱石個人について書いた文章は思いの外少ない。が、いずれも漱石への並々ならぬ思いに溢れている。特に「夏目漱石先生の追憶」は至高である。
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まぐ
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推し(寺田寅彦)が、推し(夏目漱石)について書いた物をまとめた本。そんなん読むしかなかった。 途中に出てきた寅彦の俳句「此の憂誰に語らん語るべき一人の君を失ひし憂」に萌え転がった。
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