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男らしさの終焉(Kindle版)

感想・レビュー
9

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Jessica
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著者は「特権を持つ」白人・ミドルクラス・男性でありながらもり異性装者(トランスヴェスタイト)のアーティストとして生きてきた個性的な人物。 自分自身が暴力的な継父の下、ジェンダーの縛りで苦しんできたという経験から「有害な男らしさ」の固定概念から解放されようと人々をシニカルに鼓舞するジェンダー論、ライフスタイル啓発本だった。 ただ読みにくく、頭に入りにくく、特に新しいことも言っていない。著作の内容よりも、著者自身が一番興味深かった。
Jessica

最近、ある芸人がエレベーターで女性に怖がられてムカつくというツイートをしたことがあった。女性が殺されるのを恐れ、怯える横で、男性は恥をかかされる、警戒されることが辛いという”被害”を訴えていた。被害の次元が違い過ぎること、非対称さに驚いたが、本作も然りかなという感じ。

05/10 10:59
0255文字
あぎる
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「従来の男らしさはもういらない」「時代に合った男性像を築いていこう」といった内容。概ね同意だ。しかしこれまでにフェミニズム、男性学の本を読んできた私にとっては、特に画期的な内容ではない。そして気になった点をいくつか挙げる。「男らしくあれ」という要請は、社会全体の圧力だ。それに従わねば同性からも異性からも否定され、人格攻撃される。いわば男性は責められて「男らしさ」を演じてきたのだ。だからこの著者のように「男らしさ」を茶化すのは悪趣味だと感じる。ちなみに「女らしさ」も同じだ。(続く)
あぎる

私も著者と同じく、レディースを好んで着ている。メンズを着ると周囲から浮かないので安心できるが、喜びはない。着ることを強いられている悲しみを感じる。一方、レディースを着るとハッピーな気持ちになるが、同時に周囲からずれているという精神的苦痛も伴う。トイレも男女兼用しか使えないので困る。メンズを着ても、レディースを着ても、葛藤が起きる。この傾向は思春期の頃から始まった。それ以来「男らしさ」はずっと課題であり続けている。

05/05 23:52
あぎる

「男らしさ」にはほとんど反発しかない。しかし「男らしく」ふるまわないでいる度胸がない。髪を伸ばしてかわいいヘアゴムで結び、レディースを着て外出できたのは、実に30代も半ばになってから。憧れ始めてから20年もかかってしまった。私が男らしくふるまうのは「カッコつけたいから」でも「異性にモテたいから」でもなく、周囲から浮かないためなのだ。書いていて悲しくなった。

05/06 00:05
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0255文字
nranjen
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図書館本。男性にとって自分の中の弱い男性に対する気づきは必要なことだとこの本を読んでつくづく思った。しかしこんなものより男性の女性に対する差別のスケールははるかに大きいので、もっと男性には女性に対する無礼を反省すべきだ。
0255文字
木村Q
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19世紀までピンクは男の子の色だった、というのはびっくりした。マジかよ。 「男らしさ」とは「弱さの否定」――結果、「強くあれ、与えろ」という振る舞いが「普通」とされる。で、「普通」であれる男は「普通」を問題と捉えないので、「普通じゃない」と言って他者を傷つける。一方で、「普通」でいられない男はそれに加えてメンタルヘルス上の問題(「普通」でありたいのにあれない、その事実に傷ついていることは「普通」じゃないからそのように口にできない)を抱えることで、自分も他者も傷つける。 とても男性に優しい本でした。
0255文字
🍫🐦SYMK🦉📚
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これは男性が読まないと…この内容を女性から説明されたら男の人は腹が立たない?と思った私の考えそれ自体が、もう「男らしさ」にとりつかれている…ごめんよー!「男らしさ」は女も支配している…。「性別らしさ」は共犯関係のところがある。イラストがおもしろい。ギャズ・クームス(スーパーグラス)がこの本に影響を受けたアルバム「world strongest man」(素晴らしい)を作ったと知り、買って積んでおいた本。
🍫🐦SYMK🦉📚

草食系とか日本の情報も書いてある。男性は泣くなと育てられる傾向があるが、オリンピックと高校野球は泣くのをおおっぴらに許されている(何なら美化されてる)よね。そのレベルというか、スポーツや勝敗でしか泣けないのもなんだかなあ。普段から大したことないことで泣いていこうぜ。私も結構泣きたいほうなので。

04/26 15:13
0255文字
Yoshiko
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この本を読んでBrene Brownを知り、TEDtalkで見た。自分の弱さや失敗を認め、傷つきやすさをさらけだせる人が、周囲と充実した人間関係を築けるという研究結果があるそうです。この本の著者が言う「男性省」の指示に従うことしか教えられずに育った男性たちは、「男性省」から与えられた理想を体現することが使命だと思い込み、鎧をまとってそれを通してしか社会や人々を見ることがない。そのことがどれだけの不幸をこの社会と周囲の人々にもたらしているかと思う。
0255文字
しみそー
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面白かった。ただ、私自身に「男性」的な部分があるので、ちょいちょいイラついた。■私は男性の性的役割を押し付けられることは大嫌いなので、実はMGTOWにものすごく共感しているのだが、MGTOWが実はノスタルジーであるというのは、MGTOW沼から距離を置く役に立ちそうだ。もちろん距離を置いたからと言って、彼らのつらさを矮小化するつもりは一切ないが、自分の辛い現状を解決するために復古主義を持ち出しても仕方がない。■ともあれ「男らしさ」にはもううんざりだ。■しかし、男性の辛さが男性内部だけで完結しているように(続
しみそー

読めたのが怖かった。これでは、男性が男性学に目覚める前に、新しい男性のロールモデルに「他の性に都合の良いもの」が据えられるのではないかと危惧してしまう。例えば私は「男ならおごれ」とか「告白するのは男から」という言説は聴くだけで萎えてしまう。しかし、こうした言説は男性が男性省から指示書であるが、それは、男性省と"女性省"の「契約」に基づいて発せられたものであると思えてならない。当たり前だが、女性は、女性にとって有害な男らしさは嫌うが、男性自身には有害であっても女性には有益な男らしさは変えようとしないだろう

02/22 04:45
しみそー

■この本では「男らしさから降りろ」とは言うが、男らしさから降りることは、男らしい「自己決定」では達成できない。権利は他者に認められて初めて権利なのだから。女性省の改革と同時に行うべきなのでは、と思う。■この本はユーモアたっぷりに書かれているが、ちょっと他罰的。敵対的に読もうと思えば読める仕掛けが満載。■あと、女性の描き方が単純。女性だって感情を素直に語るのは苦手な人は多いし、女性同士のコミュニケーションは「女性省の監視のもと」なのだから、「男性は孤独、女性は仲間が多い」みたいな書き方はどっちにも失礼。

02/22 04:55
0255文字
fried_bogy
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わかりやすいし、おもしろい。90年代後半に、メンズリブという活動があることを知ったが、あのかたたちは今どうしてるのかな。あと腐女子というジェンダーをどうとらえたらいいのかは気になる。ジェンダーというか、フェティッシュか?
0255文字
Misato Kurosawa
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男は自分の感情や身体感覚に鈍感という
0255文字
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