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フーコーの風向き: 近代国家の系譜学

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◯「風向きを読む」◯「ミシェル・フーコーにおける知と権力」◯「「生のポリティクス」と新しい権利」◯「近代権力の複層性」◯「一九世紀の社会統制における「社会防衛」と「リスク」」◯「戦争としての政治」◯「戦争・法・社会構造」◯「ミシェル・フーコーの統治性研究」◯「戦争から統治へ」◯「自由主義の統治能力」◯「「その後」のネオリベラリズム」
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chiro
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フーコー研究者の第一人者である著者が近代国家における権力としての統治をどの様な形で浸透させていったかを様々な観点から論じている著作。
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PAPER FISH
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早稲田大学の問題で話題沸騰。
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うーひー
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法的権力と規律権力・生権力が、複層的に現代国家で共存し、生政治を通じて社会が国家化されるメカニズムがよく理解でき面白かった。特に、ヒュームやスミスが描く「飼い慣らされた情念」(禁欲や貪欲)を持ったホモ・エコノミクスとしての近代人が、新自由主義において「自己投資する主体」に刷新され、その結果、新自由主義が単なる経済理論にとどまらず人々のモラルをも規定する、という過程が興味深い。リバタリアン的な新自由主義が、結果として人々のモラルを侵食する側面は、80年代以降の先進国社会から多く見出すことができそう。
0255文字
Ra
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民主主義理論勉強会課題本⑧。食わず嫌いをしていたフーコーについて,特に「生政治」について,現在の担当分野におけるactualityも相まって,大変面白く読んだ。詳細は後日加筆。
0255文字
regacian
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権力・統治など主に後期フーコー(特にコレージュ・ド・フランスの講義録)についてまとめられた論考集。君主権的権力から規律権力、そして生権力へという権力の変遷、そしてそれに伴い統治の手法も法、規律、調整と変わっていき、社会背景、権力形態と統治形態が密接に関わっていることを感じた。今のネオリベラリズムの弊害や問題点を考える際にも、それが生じた社会的背景や権力構造に意識を向けることは有効だろう。自分の中ではいまいち他の部分との関係が整理できていないが、戦争言説の解説などの章もある。
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文狸
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法的権力、規律権力あたりの議論が特に詳しく、頭のなかが整理された。かねてから気になっている、フーコーの「主体性」概念については軽く触れるのみで、充分に理解できたとは言い難いので、また別の機会に勉強したい。
文狸

>新自由主義は、社会主義や福祉国家を全体の目的のために個人の自由を抑圧する体制として批判し、自らを自由の擁護者であると主張する。このため、新自由主義はあらかじめ「自然に」存在する自由を擁護しているように見える。だが、統治の観点から見ると、実際には全体の秩序や繁栄と両立しうる特定のタイプの自由に価値を与え、その価値を自ら受け入れゲームに参加する個人を作り出しているのである。→

03/01 16:05
文狸

→たしかに彼らは、直接的・強制的な手段に訴えて個人を管理することには反対する。しかし、特定の生活や行為の様式を、個人が「自由に」洗濯するように導く枠組みを作り出す新自由主義のやり方もまた、別の型の統治のテクノロジーであり、別の道を通って自由を秩序に組み込んでゆく方法に他ならない。言い換えれば、新自由主義とは日常生活に介入し、特定のタイプの生を積極的に生み出し、作り出してゆく「生権力」の一タイプなのである。(304ページ)

03/01 16:05
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えだ
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フーコーの権力そして統治を巡る研究の系譜が何を問題とし、何を目指していたのかについて、重田氏の見立てはとても明確で、非常に読みやすく勉強になった。しかしフーコー自身が近代国家の統治に対し、どのようなオルタナティブを構想し、どのような抵抗を試みようとしていたのかについては、まだ自分自身理解できていない部分が多い。80年代の自己統治についての論考がその鍵のようではあるが。
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大泉
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著者が90年代から00年代に発表した論考および、書き下ろし二編を所収。フーコーが当時どのような理解のされ方、読まれ方をしていたかがなんとなくわかった気になる時代の証言でもあり、また講義録のテープなどを参照した部分は(講義録が軒並み品切れ高騰しているいまにあって)素朴に勉強になるなあと思いました。統治性、戦争なんかの議論は『監獄の誕生』・『言葉と物』読んでるだけじゃわかんないっすからね。
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