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目の見えない私がヘレン・ケラーにつづる怒りと愛をこめた一方的な手紙

感想・レビュー
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オラフシンドローム
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★★★☆☆ ヘレンケラーがそこまで神格化されていること自体知らなかったけれど、神格化されたヘレンケラーを体温を感じる人間におとしめた(?)所は魅力的。 ただちょっと妄想的で、あらゆるパターンを羅列して読みにくいのは、手紙だから我慢してね、っていう作り方? でも、偉人の伝記を疑うって、面白い発想だ!
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14番目の月
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偉人が作り上げられた虚像ということはあるし、素晴らしい人格者であっても真実は分らない。 本人さえも知らない本当の姿があったかもしれないし、伝えられているものは全てではないことは理解できる。 しかしただただ偉人の素晴らしい部分だけをその人のイメージとして自分の中で思い続けたいという願望がある。 この本を読んで、ヘレンケラーとサリバン先生の一部分しか見ていなかったのだと思った。 しかしそれで良かったのではないか、それ以外のことは知らなくてよかったなと。
宵待草

14番目の月さん こんにちは レビューを拝読しまして、私も深く同感しました。 視覚障害者の方々と盲導犬を通じて、関わりを頂いて来た長い年月に、如何に目がご不自由な事の、困難をユーザーの方々を観て聴いて来ました。 私は長い年月、ヘレン・ケラーの格言に、支えられて来た一人です。 『楽観主義と云う私の宗教なのです!』 『仕事をする、其の手を誉め讃えましょう!』 そして、ヘレン・ケラーの著書に引用されて居た『汝の今いる所が、汝の世界である!』 何時も良書のご紹介&学びを頂くレビューに感謝して居ます。🍀 宵待草

11/22 09:39
14番目の月

宵待草さんおはようございます。私もヘレンケラーとサリバン先生のこの世の中に言葉というものがあると気づく感動的な場面に心動かされ、彼女たちの生き方に勇気づけられました。ヘレンケラーはヘレンケラーなのですよね、宵待草さんありがとうございます。

11/22 09:52
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かさお
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「どうしてヘレン・ケラーのように出来ないの?」盲人である筆者は、こう言われる度にヘレンに文句を言いたくなったという。親愛なるヘレン、三重苦を克服し、小説家、事業家、慈善活動、シンボルとして成功し神話となった貴方へ、でも貴方は本当の事を語っているの?先生と貴方と彼の本当の関係は?偶像化した世間への憤りは?盲人である筆者だからこそ描けるリアルな触覚と嗅覚の描写。リアルなヘレン像はけっこう衝撃的。奇跡の後にも日々はあった。そしてサリバン先生が死ぬまでの共依存的な関係性には正直ゾッとした。創造性ノンフィクション。
キク

すごく面白そう。

04/28 05:17
かさお

うん☺️かなりオススメしたいかも✨ヘレン・ケラーに対して怒るという発想がまず新鮮。奇跡の人はヘレンではなくサリバン先生を指すんだけど、一生ヘレンは先生を養っていたようなもの。かつては享受していたのに、やがて枷となる。本人と本当に文通した訳じゃないから鵜呑みにした訳じゃないけど、ヘレンの著作や膨大な資料からのイマジネーションは遠からず当たっているように思えた。手紙で語りかけてるので文章も分かりやすくて読みやすい🌸

04/28 20:09
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まこ
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ヘレン=ケラーを神聖化し過ぎだよ、当人もいきなりそんな扱いじゃないし、内心辟易してたんじゃないかと思った著者が手紙を介してヘレンと対話してみた。ヘレンがいい子ちゃんだったあまり何処か無理してないか、サリバン先生との関係も依存入ってたのと怒りをぶつける。そこに登場するヘレンは著者の都合の良い存在かもしれないが、次第に理解し始め、終盤では怒りも収まり友情を感じていた。
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九瀬樹
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【古本】あったかもしれない話で、聖人の列に加えられたヘレン・ケラーの人間性を復活させる試み、なのかな。ヘレンをひとに戻すことで、いまを生きる障害者もひととして浮かび上がってくる。自分の障害者に対する見方がヘレンのような“理想的な障害者像”に冒されていることに気づかされる。「障害の社会モデル」で「障害者」をどんなふうに読み下せばいいのかずっと考えていたのだけど、この本では「障害を受けた人々」と。翻訳された言葉なのでどれほど意図を正確に現しているかかわからないけど、「ある」と言ってしまうよりは納得感がある
九瀬樹

ヘレンとサリヴァン先生の関係は、共依存とか言われる関係だったのかなぁとか(あったかもしれない話として)

02/27 20:48
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ロボ
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ネタバレ原題の「blind rage」は、「我を忘れるほど激しく怒ること」であるが、blindはジョージナ自身。最初はヘレン・ケラーへ向けられていた怒りが、次第にヘレン・ケラー神話を作った周囲の人に向けられ、ジョージナ自身の怒りでありながらヘレン自身の怒りとなる。
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necoko19
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★★★ どうしてヘレン・ケラーのようにできないの?と言われ続けた視覚障害者の著者が、ヘレン・ケラーに関する膨大な書籍から紐解く創造的ノンフィクション。
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Hiroh
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ネタバレ視覚障害者である著者が、「なんでヘレンのようにできないの?」と言われ続けた怒りを語る。自らの「聖人化」を意識的に行ったと、怒りはヘレンにそしてサリバン先生に向けられる。正直にいえばサリバン先生の想像を交えた描写は不当に思える。彼女にどのような欠点や打算があったとしても。、また、性生活などなかった聖人としてヘレンを扱うのが偏見なら、子供時代に性的な戯れ(お医者さんごっこ的な)があるのが普通、というのも偏見に思える。先生が夫より11歳年上であることへの言及もやはり偏見。 この本は、あまり合わなかった。
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原玉幸子
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伝記『ヘレン・ケラー』でサリヴァン先生の境遇に涙した記憶はさて措き、史実を色々な側面から眺める点で本書を喩えれば、保阪正康『「きけわだつみのこえ」の戦後史』に似ているかも。最終章で和やかな回想調になるものの、少女期の物語剽窃疑惑、性体験に恋愛・結婚、創られた「ヘレン・ケラー伝説」と大衆への見世物になる等の場面場面で、本人の心情を汲み取ったかの描写がいちいち刺々しい表現と感じるのは、本書が二人称形式の小説手法だからではないでしょう。肯定評価はしても、刺々しさが迫真性を支えているのもなぁ…(●2021年・春)
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なんすぃー
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かなり厚く、行間も狭く膨大な手紙だ。これも図書館リクエストが多く次の方がお待ちなのでパラパラと見た。本腰を入れて読まないといけない本。ヘレンケラーは伝記で学び、ガラスの仮面の奇跡の人で逸話を知り、舞台奇跡の人で高畑充希ヘレンに感動した。偉人としてヘレンとサリバン先生は凄い人だと思っていた。目の見えない人からしたら、モデルとして引き合いに出されるのか…女性ロールモデルがパーフェクトなエネルギッシュでタフ人ばかりというのは全体的に思うけれど。最後はヘレンケラーへの愛で終わるようなのでいつかじっくり読みたい。
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spharu00
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創造的ノンフィクション、だそうで、記録やヘレン・ケラー自身の本などに基づきながら著者の想像がかなり入っています。しかしその想像は緻密な考察の上に成り立っています。正直、奇跡の人の名場面くらいしか知らなかった身としては、ヘレンとサリヴァン先生のその後はけっこう衝撃。ヘレンはサリヴァン先生がいなくては外の世界とつながれない、一方サリヴァン先生にとってヘレンは生活の糧である。著者は教師と生徒ではくくれない複雑な関係を考察しています。
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たまきら
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「どうしてヘレン・ケラーのように出来ないの?」…なんてことだろう、そんなふうに比べられたなんて…。著者の怒りは正当なものでしょうし、弱視の立場からのことばにはそれなりに重みもありました。けれどもヘレン・ケラーへのねちねちとしたからみ方は正直不愉快。陰にこもっていて読んでいると悲しくなってこちらが病みそう…。偉人=幸せではないという事実に著者が行きつくまでの岐路を重く受け止めました。溜息。
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EMiri
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原著を直訳すると『盲目の怒り』。「なぜ、ヘレン・ケラーのようにできないのか」と幼少の頃から言われ、ヘレン・ケラーの模範的障がい者像を重荷に感じてきた著者。視覚に障害がある著者だからこそ、ヘレン・ケラーの物語は、実はこういうことだったのでは?と鋭く考察する。伝記を併読しながら読み進めると、聖人として描かれる背景に、当時の人間関係や各々の思惑が、より生々しく浮かび上がってくる。介助者とのパワーバランスは、生身の人間が関わる限り避けては通れない課題だと思いました。
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与太
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前半の怒りに満ちた告発の居心地の悪さを忘れないこと。後半の兵士への慰問のエピソード、障害を悲劇とするのもレッテルであり、そうしたレッテルの多さを認識すること。ヘレンケラーを神童と扱わせなかった先生のくだりが、非常に心にしみた
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trazom
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「どうしてヘレン・ケラーのように出来ないの?」と言われて育った視覚障碍者によるヘレンへの手紙である。原題はBlind Rage。怒りに満ちている。ヘレンの数々のスキャンダルを暴き、どうして聖人の役割を完璧に演じ続けるのかと非難する。意図的な情報操作でヘレンを操るサリヴァン先生をも糾弾する。しかし、「奇跡の人」という神話を剥ぎ取る露悪的な手紙が、徐々に、すべてをわかった上で演じ続けたヘレンの人生の悲しさに寄り添ってゆく。同情や過保護に甘えることなく生きている著者が、ヘレンと和解する結末は感動的。いい本だ。
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marumo
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ヘレン・ケラーは悪霊だそうで。目の見えない人が「どうしてヘレンのように頑張れないの?」と言われるとか。ヘレン・ケラーが盲人のハードルをおそろしくあげてしまっていると言うのですが、はえ〜という感じ。アルアルなんでしょうか…。盗作疑惑事件のときにヘレンが優等生的に振舞ったことへの苛立ち、性について生々しさが欠けることへの不信などなかなか攻撃的です。ここまで書くなら、もうヘレンになりきって返信も自分で書いてみたら面白かったのに、と思いました。違和感も覚えましたが、意外な角度から偉人を見ることがてきました。
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horuso
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ヘレン・ケラーは子供向け偉人伝で読んだだけで、結婚したサリヴァン先生が別れるまで三人暮らしだったとか、秘書との結婚を先生たちに阻止されたことなどは知らなかった。前半は怒りの色が強く、夫一人に妻二人の生活をほのめかしたり書きたい放題。後半は著者のヘレンへの愛情が伝わってくる。ヘレンがほぼ先生というフィルター越しにしか外界とつながれないことにはっとした。伝えたつもりの言葉も言われたつもりの言葉も真実なのかわからないなんて!著者とヘレンよりも二人はもっと愛憎半ばする関係だろう。ヘレンの著作を読んでみたくなった。
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crvmain
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ヘレン・ケラーは、著者にとって「貴方はまだ恵まれている、もっと努力しなさい」といわれ、敵愾心をもった存在だった。 著者をヘレン研究の道へ進み、 障害者は、健常者に欠けている所がある以上劣っているはずという偏見があることを、11才の時の「盗作の疑いを受けての審判」の例を挙げて指摘する。 神格化されたヘレンの、一人の女性・人間としての姿を多くの資料から想像をたくましくして著者の思う姿を創って行く。 ヘレンの繊細な心・感覚の動きを見事に表現しているのは、著者に視覚障害があることに由来しているのだろうか?
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今庄和恵@マチカドホケン室/コネクトロン
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感動ポルノへの怒り。伊藤亜紗氏の後書き、怒りについての最後の1文、怒るなとかって言える人は、それだけの温い思いしかしてないということを知らしめている。
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Machiko
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盲目の子を庇護する者たちは、彼/彼女を異常なまでに身綺麗にしておく。その意味を考えると切ない。きっと私達は、(無意識にせよ)彼/彼女を“そのようなもの”だと捉えている。そのことを突きつけられたようで。あと、盲目女性の性生活への切り込みに、いい歳をして、たじろいでしまった。だって私、『春琴抄』の国の人だもの。晩年、さまざまな疾患を負うサリバン先生が痛ましい。貧しい幼少期に充分健全な発育を望めなかっただろうことと併せて、ヘレンケラーとの50年でどれだけストレス溜めたか、想像するだにげっそりする。
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ksk1975
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『聖人』として神格化されてしまっているヘレン・ケラーに対し、セクシャルな話題や記録から垣間見える様々な我欲にスポットをあて『俗人』に引きずり落とそうとする辛辣な表現の数々。でも読み進めるうち、それが『ヘレン・ケラーも我々と同じ思考や感情を有する、ただの一人の人間として尊重する』アプローチと気づく。『ヘレン・ケラーはハンディキャップを克服したすごい人だ』という思いには、実は猛烈な思考停止を伴っていると痛感した。他界した人と手紙で対話するという難しいアプローチと思うが、きちんと本にまとめ上げた著者に感服。
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くさてる
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題名から想像したのは、偉人であるヘレン・ケラーへの手紙という体裁をとった、視覚障碍者の生活に関するエッセイとかそういうもの。とんでもありませんでした。視覚障害を持つ教育者である著者が、ヘレン・ケラーの人生を現代の女性の観点から見つめ直し、憑依するかのような勢いで再構成していくエネルギッシュな取り組みです。ヘレンと恩師の関係、あの時代に障碍者として生きることについての生々しい実感をともなう文章は読みごたえがあり、素晴らしかったです。「ウォーター!」のイメージとは違ったヘレン・ケラー像がここにあります。
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tekka
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「ですが、私は性急すぎますね、あなたの人生の最後の三十二年間を、何もなかったようにはしょっています。でもね、あなたのすべての伝記作者がそうしているのですよ。」
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michi
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ネタバレ★★★☆ 小学校の図書館で読んだ偉人シリーズのひとり、ヘレン・ケラー。でも実際はほとんど何も知らなかったに等しい。いつの間にかヘレン・ケラーを模範的障害者として神格化さえしていた自分には、この本の内容はかなりショッキングだった。確かに彼女は比類のない特別な存在ではあるけれど、その前にひとりの生身の人間だった。著者の辛辣過ぎる物言いにはたじたじになったが、全ては愛から来ているという事が最後には感じられた。
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チェアー
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聖人、障害者の模範にしたてあげられたヘレン・ケラー。彼女をいったん怒りを持って解体し、愛情をもって普通の人間として再構築する。 彼女の時代の制約を取っ払って、現代に彼女の実像を蘇らせる試み。それは感触や息遣いなど、具体的な行為から彼女の生活を組み立てることだった。 行き場のない手紙。最後には行く場所を見つけたのだろうか。
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ひい
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ヘレン・ケラーの人生自体知らなかったので、著者が追いかけて行くのがミステリのように面白かった。長生きされたんですねぇ。そりゃ色々ありますわいな。 「知性と想像力と感情がある」と社会に認識して貰えない苦痛、讃えられることと見下げらることは当たり前の人間らしさを認められないという点で、社会からの阻害として等価である。
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あしぶえ
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ヘレンケラー物語は感動ポルノに他ならないと糾弾。批判の矛先はサリバン先生やヘレン本人にも容赦なく向かう。パラリンピックの扱いを見られるように時代の差別性は今もほとんど変わらないことを、手紙という「創造的ノンフィクション」という方法を通して描き出すことに成功している。見事だ。
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はた
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「なんでヘレンケラーのようにできないの?」という呪いの言葉に苛まれてきた著者による、ヘレンケラーの再解釈。ときにスキャンダラスで露悪的に、ときに寄り添いながら、神話ではなく一人の人間としてのヘレンケラーを再形成していく。一方的な手紙には、著者自身の悲しみとヘレンケラーの悲しみが混在していく。和解と解放の最終章は美しく感動的だ。 https://note.com/flagfrog/n/nd9fd81bbf4aa
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みなみ
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筆者からヘレンへの愛憎……ヘレンとサリバン先生との間の愛憎。序盤~中盤非常に疲れる。ただタイトルほどに挑発的な内容ではなく、愛情が感じられる本でした。
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みほ
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前半、いや3分の2とにかく怒っていてウンザリするほど。しかしそのウンザリするような思いをしてきたのかと思ったら最後まで読まなくちゃと。小学校にあるような伝記も何も読んでいないのに、ざっくりと偉人ストーリーは知っている。大人になって想像できる生身の人間のあれこれ、ウンザリするような人生。文明の利器は有難いけれど、故障も停電もあるのだから頼りきったのちに失う恐ろしさは障害者がより大きいよなぁ。 どっと疲れたぁ。
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いゆは
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頭がいい人の全てわかっててやってる感動ポルノの三幕構成を想像力で書いたヘレンケラーへの羨望とハードルを上げすぎたことへの不満を延々と最後まで不満言ってる本。
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