形式:文庫
出版社:河出書房新社
そして自らの全生涯を肯定し、ニヒリズムを克服したもののすがたである。また、ニーチェが永遠回帰の実践態度として最も重要だと考えているのは、苦しい人生を目の前にし、死にたくなるような絶望に囚われたとしても「これこそが人生なのだ!だったらもう一度かかってこい!」と勇気を持って立ち向かうことだと説く。これこれが私の人生だと自信を持って肯定することは、すなわち今まで生きてきた過去をも肯定することになり、このスタンスを持ち続ける限り未来の自分さえも肯定し続けることができる。
そしてこのポジティブループに陥った人は無敵、天からの祝福を全身に浴びたような輝かしいオーラをもって人生を生きることができる。オリオンをなぞるという歌の「昨日までをちゃんと愛してみたことない景色を見るよ ココデオワルハズガナイノニ」という歌詞を思い起こさせますね。
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