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本土の人間は知らないが、沖縄の人はみんな知っていること (ちくま文庫)

感想・レビュー
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kan
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やや扇情的な書き方がしんどいが、大変勉強になった。ペリーが浦賀の前に那覇に来航していたこととそのBATNAの構図が現代と同じことから始まり、米国の一貫した日本支配の巧妙さと細やかさに感心すらする。徹底的な研究に基づいた対日心理戦も、その隠し方も一流だ。日本は占領下にあり、主権国家とはいえないことを再確認した。条約は憲法以外の国内法に優先という法体系から日米安保条約と地位協定、日米合同委員会の役割、自民党の立場を理解しやすい。沖縄を車で走ると名護までずっと基地だが米国が「不沈空母」を手放すことはないだろう。
ばたやん@かみがた

この矢部宏治さんは外交、安保、軍事が専門ではないにも関わらず、なぜかこのような「日本はまだ米国の統治下にある」などの与太を飛ばして来て、主流の専門家からはほぼ無視し続けて来られた方です。勿論、今の日米の軍事的非対称性は専門家も知悉しているとことであり、それを正す提案をし続けて来られます。例:山本章子『日米地位協定』https://bookmeter.com/reviews/84071332 本日も別でつぶやきましたが、まずは足を引っ張るだけのトンデモ論から離れ、多面的に眺めるスタンスの確保が必要でしょう。

11/17 19:22
kan

ばたやんさん、ご紹介ありがとうございます。

11/18 05:42
6件のコメントを全て見る
0255文字
Hiroki  Nishizumi
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昭和天皇の責任は重い。戦争ばかりか沖縄主権まで苦しみを与えていたとは。永遠の基地ではない、早く国民が目覚めなくては。
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Sakie
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沖縄は古来、覇権争いの要衝として望まずして権力争いに巻き込まれてきた。基地問題は今の沖縄にとって最たるもの、 アメリカと日本政府の動向は、知るも何も、生活を直接に左右する。敗戦以降、外務省や防衛省はアメリカの意に沿うことを最優先してきた。頻繁に開かれる在日米軍高官との機密会合、政治家は総理になって初めてその鉄の掟と密約を知らされ、背けない。主権国家として有り得ない、日本国民の意思がまるで通用しない領域。この歪みが本土にいるとなんでこんなに見えなくなるのか。「小指の痛み」はいずれ、全身の痛みになるのだろう。
Sakie

『ソ連が千島列島を手に入れるなら、アメリカは沖縄に永久にとどまることになるかもしれません。そうなると、日本のどのような政権も存続することはできないでしょう(フォスター・ダレス)』

07/12 13:48
Sakie

東京南麻布の「ニュー山王ホテル」はアメリカ海軍の管轄下にある。ホテルとして泊まれるが、その実はニューサンノー米軍センター、一般日本人単独では泊まれない。観光協会のサイトでも「米国軍関係者向けの宿泊施設、保養所、社交場」とある。上記「日米地位協定各条に関する日米合同委員会」が開かれる場所でもある。当然治外法権。こういう事実にいちいち衝撃を受けているようでは、激甘の世間知らずなのだと、いったんは思うのに、自分の生活に実害が無いとすぐに忘れる。戦争に巻き込まれる羽目になって初めて、身に沁みるのだろう。

07/12 13:51
0255文字
冬佳彰
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「沖縄の人はみんな知っている」は、基地を押し付けられている沖縄、というだけではない。この国がいまだにアメリカの占領下にあるという事実が、本土(おかしな言葉だが)には「見えにくくなっている、意識化を避けている」状況を指している。本書に書かれたすべてが重要だが、『憲法が歯止めとならない状況下での、条約にもとづく大規模な外国軍の駐留は、絶対に認めてはならない。それは自国の法体系を根底から破壊する』に尽きるだろう。痛い話ではあっても、正確な現状認識から始めなければ。加えて国家運営に関わる文書の作成、保存、公開。
0255文字
Jun Masuno
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勉強になりました。
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ist
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沖縄の問題ではなく、日本の問題。 憲法改正とは。真の独立とは。アメリカの2つの顔。 この本自体はすごくおもしろかったし勉強になるのだが、最新の世界情勢として香港を吸収し、台湾に手をかけようとする中国や核武装していないウクライナに侵攻するロシアの姿を目の当たりにすると、中国のBATNAでもいいじゃん。日本の国防予算すらまともに確保できない自衛隊だけで自国防衛できるから米軍出て行けとは言えないなあと思ってしまう。
ist

フィリピンは国内の米軍基地を撤収させた、とあるが、中国の南シナ海の無法な活動を受け、アメリカとフィリピンが再度手を繋いで米軍の再配備に至っている、という現状を注釈も入れずに発行するのは、ちょっと不適切では? 底本の文庫化なので致し方ない面もあるかとは思うが。

10/22 07:45
0255文字
めぐ
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あまり知られていない沖縄文化の話かと思ったが、基本的に米軍基地と政治の話。日本が独立国家というのは建前で政治的実権は米国にあり、事実上は米国領でしかないという。しかしこれは沖縄人が日々実感している事というだけで本土で知られていないわけでもなく、本土の老人からも口頭で聞いたことがある。しかし現状日本に充分な防衛力は無いわけで、下手に共産圏に飲み込まれてウイグル化するくらいならまだ米国領擬きであった方が幾らかマシなのではなかろうか。難しいところだ
0255文字
あんさん
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レビューを書く段になって、本書が『知ってはいけない』の著者と気づいた。沖縄の米軍基地から憲法・安保・地位協定についての内容。私の意見などは軽々に書ける状態にないが、まずはおかしな状態と認識することと、近現代史を知ることからだろうか。「このとき反自民党陣営のなかに、ひとりでいいから左翼用語ではない自分の言葉で、なぜ安保がダメなのか、米軍がいなくなったあと国防はどうすればいいのかを、論理的に国民に説明できる政治家がいたら、歴史は大きく変わっていたはずです」
0255文字
Koji  Harasawa
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小指の痛みを、全身の痛みと感じて欲しいのです。ひかれているこの言葉の通り、沖縄に押し付けられた理不尽はいつしか日本全体の病理になっている。自分たちの身体が腐っていることに、自分たちが気づくことができていない。フィリピンが米軍基地を追い出した例に勇気をもらう。憲法改正で日米安保条約体制にケリをつけるという指摘は、私自身の頭には全くない発想であった。I am learnig
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moto
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ネタバレあとがき(白井聡、p266)に、「「初心者」(沖縄の基地問題について平均的な認識を持つ日本人)ならではの新鮮な驚きが矢部氏の著述を貫いており、読者は矢部氏による「大きな謎」を解く旅に同行してその驚きを追体験する」とあり、興味をひかれ手に取ったが、著者の軽いノリの文体に戸惑った。 元は「沖縄・米軍基地観光ガイド」で、この文庫版は、ガイド部分を削除したものらしい。ガイドと考えるとこの文体にも違和感ないのかも。 ペリーが浦賀より先に那覇に来ていた、等、知らなかったことも多々あり、単純に楽しめた部分もあった。
0255文字
DIMENSIONSEC
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ネタバレこの本を読むまで知らなかったこと、誤解していたことがいくつもあり非常に勉強になった。と、同時に賛同できない意見も多数あり自分の考えを参照しどう結論づけるか考えさせられた。沖縄の基地を全廃すべきか否かはさておき、アメリカ依存の国防体制は独立国家として情けなく思う。本書結論の常駐なき安保とアジア共同体はなるほどと思った。
0255文字
nobuharuobinata
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沖縄の米軍基地をめぐりながら、なぜこれだけ沖縄に米軍基地が多いのか、なぜ沖縄だけ返還が遅れたのか(天皇の意向)、日本の首相すら基地問題に取り組めない背景(外務省・防衛省と米国との間で確認事項がある)などについて、地元の人への聞き取りとかアメリカで公開されている文書などに基づいて論じたもの。
0255文字
風に吹かれて
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昨年2021年6月15日、地元の山形空港にオスプレイが「予備着陸」した。米軍は日本の空を自由に飛び回っていることを改めて確認した。東京上空を低空で飛んでいることも毎日新聞などの報道で知っている。沖縄返還後も返還前と同様に沖縄の基地を使用していることも知っている。米国は日本と詳細な取り決めを結ぶが米国向けのために作成するのであり日本国内での活動では無視されるのだそうだ。また、ペルーが詳細に沖縄を調べアメリカの戦略基地にしようとしていたことは知らなかった。 →
風に吹かれて

実際、あの戦争の沖縄上陸ではペルーが作った地図が活用されたという。  日本の危機の際、米国は米国議会の承認を取って日本のために戦争をするだろうか。「駐留していることが抑止」という立場の米国である。朝鮮戦争やベトナム戦争と違って反撃能力がある現在、在日米軍から戦闘機が飛び立てば日本が攻撃にさらされるのは明らかだと私は思う。  沖縄を考えることは日本を考えること。海や空を観光すればよいディズニーランドのようなおとぎの国ではない。日本を米国の不沈空母にする政治を続けていていいのだろうか…。

05/06 08:05
0255文字
mahiro
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★★★★⭐︎
0255文字
Go Extreme
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沖縄から考える:ペリーはなぜ、最初に那覇にきたのか 沖縄には沖縄には6人の帝王がいた 普天間は「法律上の飛行場」ですらない 占領はまだつづいている 鳩山首相はなぜやめたのか 天皇に切り捨てられた島 県道251線・パイプライン道路を行く 戦後史から考える:日本国憲法と日米安保条約 アメリカの対日政策 CIAと戦後日本 日本テレビとCIA 戦後体制の守護神・司馬遼太郎 60年安保とはなんだったのか 沖縄返還とはなんだったのか 細川首相はなぜやめたのか 少女暴行事件 沖縄の海兵隊はグアムに行く 日米合同委員会
0255文字
TOMYTOMY
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私たちの知らない沖縄
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tomo
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非常に分かりやすかった。駒沢敏器さんの本で沖縄の実状を知り、興味を持った。 戦争は遠い昔の話ではなく、今も尚続いており、今の政治は日本の民主主義とは言えない。 「小指の痛みを、全身の痛みとして感じて欲しいのです」
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yamakujira
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沖縄の米軍基地ガイド作成をきっかけに、基地の現状や近年の政策の変移、さらには終戦からのアメリカの思惑に沿って繰り返される日米の密約から基地問題を考える。他国の軍隊が駐留する異常性とか、沖縄県に偏る基地負担とか、なにより独立国の権限を否定する地位協定とか、あらためて不公正で不公平な現実に暗然とする。一方で、沖縄でも辺野古移設を2~3割くらいの賛成があり、軍用地にからむ基地利権や振興予算への依存など、沖縄県側の実状も取材してほしかった。基地も原発も似たような利権構造になってるみたいだから。 (★★★☆☆)
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どさんこ
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密約だとか、少女暴行事件だとか、なんとも情け無い日本、やはり属国なんだなという気持ちが募る。自分にできることはないのだろうかと思う日々を過ごしている。
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知恵
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帯コメ|基地関係の本は今まで一度も読んだことがない(多分)。”沖縄の人はみんな知っていること”という部分にどういう事?っと思って購入。沖縄の人か知ってるというより、日常でした。 そして、米軍基地がある本土も程度は違っていても同じだと思っていました。勉強になりました。
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たまきら
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行くだけでも気づく。沖縄本島を車でうろつき、眺めが良い所へ行くとフェンスにぶち当たる。その先はアメリカだ。沖縄の立ち位置を地理的にまず説明し、歴史的背景、様々な政権、アジア各国と説明が続いていく。徹底した分析と研究、シミュレーション…かなり持ち点の多いアメリカに交渉できるのか。色々考えている最中に米議会議事堂乱入事件発生。FBIはこの可能性を分析していたはずなのに、どうしたことか。DC在住の友「民主主義国家の終焉は、いつも他国の脅威でなく自国の腐敗だ」…現状打破のキーワードはもう出ている気がする。
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くろばーちゃん
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ネタバレえー!という驚きの声を何度上げてしまったことか。文庫本なのにカラー写真や、地図などが豊富でとてもわかりやすかった。矢部宏治さんの本は2冊目だが、この本は10年も前に出たデビュー作だそうで。その頃に読むべきだったと思いつつ、読んで本当によかった。友人から辺野古で抗議活動をした話などを聞いているため、ある程度は知っているつもりでいたが知らないことが多かった。中でも日本国憲法は素晴らしいものだと思っていたが改憲すれば沖縄の基地問題は解決するという話は目から鱗だった。そしてフィリピンのように米軍基地の完全撤退を!
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singoito2
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ぜひ多くの人に読んで貰いたい1冊。天皇ヒロヒトの戦争責任からフィリピンの米軍基地撤退までがコンパクトに記述され、最後には、決して困難ではない、真向きな提案がなされている。集中すれば半日で読めますので、ぜひ!
0255文字
kentaro mori
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知らないことだらけで驚いた。全員必読。
0255文字
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本土の人間は知らないが、沖縄の人はみんな知っていること (ちくま文庫)評価93感想・レビュー26