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マザリング 現代の母なる場所

感想・レビュー
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こむぎ
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根本的に本質主義者なんだろうな
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ぴかぴか
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女性とは、母とは何か・・結局は人間とは何かを考察する中での、出産にテーマをおいて、女性たちにインタビューをし、考察し、書いたという本。最終的には自分と自分の母や祖母について語ることとなり、母からの手紙のページには少し泣いた。自分の出産時~1歳になって歩き始めるまでの、母子二人で一人だったころを思い出していた。
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CBF
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(★★★☆☆) マザリング。性別を超え、ケアが必要な者に手を差しのべること。この社会で不可視化される、「弱き身体」の居場所とはー? 今は在宅勤務も普通になったけど、以前妊婦さんが満員電車で通勤してる姿を見てうっすら感じてたことが言語化されてた。生理痛も妊娠も、この社会では弱者になることに直結する。 『男の人の場合でも、今日と明日が変わらない健やかな身体が持続することが社会の基本になっている。病と共に生きていたり、みんなと同じ速度でうまく歩けないなど、不測の行動をしてしまうことを許してくれない社会がある。』
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まちゃん
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面白い。今の私にはわからない感覚の話もあったので、時を置いてまた読んでみたい。
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ネギっ子gen
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【収穫本。再読を切に誓う】最終章に、心が震えた……。妊娠出産をきっかけに、「母」とは何なのか、母になる体験とはどういうことなのか、それを言葉にしたいという切実な想いに駆られ、同時代を生きる人々の声を取材し、著者の「実母」に捧げられた「母」をめぐる論考。<「マザリング」とは、自分や他者の痛みに鋭敏になり、いつ終わるとも知れない計画できない時間を待ちながら過ごすという、文明が退化させてしまった他者に寄り添う感覚を取り戻すプロセスであったと感じている。それは、私たちの文明を問い直す力でもあると言えるだろう>。⇒
ネギっ子gen

【反出生主義】<その思想は、人は生まれたら必ず苦しみを経験するのだから、すべての人が「生まれないほうが良かった」と考える。しかしそれは「誰にとっての」苦しみなのだろうか。もし生まれたその子が、誰かの支えとなり、誰かの喜びとなるなら、その子がたとえ苦しみを経験する運命を持っていようとも、誰かの喜びが、その子の喜びとなる可能性もあるのではないだろうか。/私は私の存在を超えて、見えない生命とも繋がっている。その厳然とした事実は、苦しみよりも喜びであると、いまの私にはわかる>。母の友人に取材した後の感慨である……

01/07 15:15
ネギっ子gen

【そう。こういう本が、読みたかった!】<失われた人のことを言葉にし、誰かに渡すということは、生命の再生のようだ。私は母から渡された生命を、他の人とも共有したいと思ったのだと思う。子どもを産んだり、堕ろしたり、亡くしたり、あるいは子どもを持たないと決断せざるを得なかったり……あらゆる局面で女性たちに訪れる喪失と孤独を、誰にも話さず内に抱えている彼女たちと共有したいと。/私自身の虚無に深く降り立つ力をいただいたのだと思う>。「あとがき」のこの文章を読み終えて、想うこと――。本書に続く第2作を読みたい。切に!

01/07 15:18
10件のコメントを全て見る
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江藤 はるは
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自らの母なるものの声を聴くことは、優しくなるということ。
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sk
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母であることの襞に分け入っていく。発見に満ちた刺激的な本。
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owlsoul
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男性である私にとって、本書で描かれる女性の身体は、男女共通の身体論など不可能ではないか、と思わせるほどの衝撃があった。月経・妊娠・出産という強烈なプログラム。他者のために用意された空白。それゆえに揺らぎ、溶け合う自己。合理的な社会は、そんな女性の身体を非効率なものとして排除するか、過剰適応を強いる。乳飲み子を抱えた母親は、生命を育むという原始的時間と、合理的・社会的時間との間で引き裂かれ、文明のなかに居場所を見いだせない。女性読者のなかには異論を持つ方もいるだろうが、個人的には稀に見る刺激的な一冊だった。
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松本直哉
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今まで母の場所はなかった。男たちは母を神聖化するか奴隷化するかのどちらかで、フェミニストは母たることをむしろ拒否してきた。居場所も言葉も失っている母の復権は、しかしむろん陳腐な母性神話によってではなく、広い意味の母性、濡れたものや汚れたものをやさしくぬぐい抱きとめる、生物学上の母を超えた〈ケアする〉存在、他者に対して常に開かれた存在によってである。そのことは、養子を育てる人や介護スタッフの男性や育児中の父親との対話からも明らかだ。脆弱なものを排除してきた男たちの近代へのラディカルな挑戦の可能性を秘めた母性
松本直哉

(反出生主義の)思想は、人は生まれたら必ず苦しみを経験するのだから、すべての人が「生まれない方が良かった」と考える。しかしそれは「誰にとっての」苦しみなのだろうか。もし生まれたその子が、誰かの支えとなり、誰かの喜びとなるなら、その子がたとえ苦しみを経験する運命をもっていようとも、誰かの喜びが、その子の喜びとなる可能性もあるのではないだろうか。(296頁)

02/12 10:42
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水をこぼす
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ネタバレフェミニズムからもケア倫理からさえもこぼれ落ちる「母」を語る言語のなさ。出産により物理的にも自他の境界が消えてしまう母の身体から語られる切実な、文学・哲学的な思考の記録、格闘。なぜ社会はここまで母を不可視化するのか。産んでも産まなくても社会からジャッジされる身体を持つ全ての女性へにも向けており、そして母から生まれた全ての人に関わる最終章の展開は胸を打つものがあり、男性にこそ読んで欲しいと思う。マザリングとは母を行うこと。幾人もの語りはそれぞれ全く違う多様な母の形を見せてくれとても心が楽になった。
水をこぼす

主体が消えていく場所で必死に言葉を編み出そうともがく姿はしんどく読みすすめるのに時間がかかるのに対し、後半に登場するドミニク・チェンの抽象化された明確で潔い男性的な思考に少なからず傷つく自分がいた。その違和感、軽さが逆に、この著者がずっと女性達と大切に語り続けてきた言語化できない思考のイメージにさらに重みを与えていて、著者もそちらへ戻ろうともがいている姿が伝わってきた。他者の身体性を共有することの難しさを感じるが、それでも言語でしか託すことができないし、言葉を信じるしかないのだと思う。

01/20 21:39
水をこぼす

もちろんありがちな母性の神聖化を狙うものではなく、マザリングは母を行う、母的な性質、ということであり、性別はなく誰にでも開かれるべきであるということを言っている。

01/20 21:44
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usagi
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★2 もう少し端的に伝えてほしいところも沢山ありましたが なんとか読み切ったという感じです。
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酒井ちゆき
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シアター・イメージフォーラムでみた中村祐子さん監督の『あえかなる部屋 内藤礼と、光たち』を思い出しながら、通底する祈りのようなもの、なんとか捉えようとしているものをを思った。
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Red-sky
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内容は難しかったけど気になる言葉はたくさんあった。また再読しよう。
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きょん
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わたしの体の中の空洞。いまは結婚する気も子供を持つ気もないが、ふと感じる罪悪感や虚無感。母親になった著者が言葉を取り戻すために書き始めた論考なので、わたしとしては傷を抉られるような気持ちになったりもしたが、ままならなさを抱えているのは同じだ。
0255文字
TOMYTOMY
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まざまざと理解できる女性/母の世界。私は何も知る気も教わる気もなかったことに気づく。 これを読んでデュラスの映画を観たら全く世界が変わった。 足を踏み入れ理解しようと努力しなければいけない。 または、彼女らの世界は私達と異なっているということを理解するところから。 自分の母を思い出し経験を思い出す凄い体験。
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ちり
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“いま使っている言語のなかに、女性が経験する事態をあらわす言葉がない。これは、とても決定的な発見であり、大きな落胆であった。私たちはあらかじめ、この言語から避けられている存在なのかと。考えれば考えるほど、疎外されているのは「言語」だけではなく、私たちが暮らしている文明生活の原理そのものが、妊娠出産期の、「生成」を担う女性の身体ちは、不適合であると感じはじめた”
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ムチコ
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実際「勝手にそうなってしまう」のだろうけれど、特に乳幼児をもつ母親の「自他が未分である状態にものすごくアドレナリン出てる強者感」をつねづね「こわ。あれは何なのか」と感じてきたので、母である状態を誠実な言葉で探りなおす、といった前評判に興味を持って読んだが、全編を通して自他が未分である状態の神秘を圧倒的に肯定しその感覚を性別や母であるかどうかにかかわらず持ちましょう、という流れで、かなりしんどかった。それはわたしが生まない人生を歩んでいる、「母」からみた場合多数派/強者だっていうことの証かもしれませんが。
ムチコ

イ・ラン(生まない人)やドミニク・チェン(男性=生まない人)へのインタビューはよかったと思う(結局わたしが「生まない人」だからですかね)。著者がそんなに「母であること」や「いわゆる“母性的”であることを“母”と呼ぶこと」に執着しているのもはじめはよくわからなかったが、「自分の母親について書きたかった」ということに結着するのだなと納得した。

05/21 12:46
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フム
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感想を言葉にするのが難しい。出産直後の女性は、他者である我が子と自分との壁が溶解し、まるで繭の中にこもっているような特殊な時期を経験する。連載が始まった時のタイトルは「私たちはここにいる」母に限らず、社会から不可視化されて言葉にならなさを抱えた人達への思いが、インタビューを通して丁寧に掬い上げられ言語化されている。内側に隠すように、でもたしかに存在していた柔らかいところに触れていく言葉に、読んでいてかなり疲れを感じてしまった。読むのに時間がかかった。ジュディス・バトラーに関する言及が印象に残る。
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hana87
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母であること、仕事をすること、社会的である事、など、全ての"べき"から自由になれるような、そんな感覚を抱いた。 もっと、自分という存在を素直に受け止めて、流れていこう、その方がいいや、なんて。 もっとゆっくりじっくり読むべき本なのに、急いで読んでしまった。いつか再読したい。
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ほし
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素晴らしい一冊でした。著者の中村佑子さんは、妊娠出産を通して、自らの経験を語るような言葉が見当たらないような状態に陥ります。言語では捉えられない、生と死の境に身を置く中で自らが変容していく体験。それを起点に、中村さんは様々な立場の方々… 母である人、養子を迎えた人、母にならないと決めた人、父である人…との取材を通じながら、社会によってこれまで与えられていたような母親像とは違う、母なるものを再発見していきます。筆者の、自らの詩情や他者の気持ちを丁寧に掬い上げるような文章も素敵でした。
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かおりんご
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フェミニズム本になるのかな?哲学的でもあり、産んでいない私には共感しづらい点が多々ありました。産んでいたら、分かるのかもしれないけれど。
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かわぴょん
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「母になる」友人、「母になる」パートナーがいる友人、「母になる」ことを諦めた友人、「母になる」ことに興味がない友人、「母になってしまった」友人、「母がいなかった」友人。全てに捧げたいと思った。自分はまだ、イ・ランのような考えの方が近いが、いつか堂々と“反出生主義”も打破できるような価値観の転換が起きればいい。広義でいえばフェミニズムなのかもしれないが、哲学の話であり、資本主義批判であり、たくさんの視座に富んだ豊かな一冊。
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♡kana*
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たくさんの人に読んで欲しい。
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Re Ga Ga
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前書きで、育児法や、経験談本でも生き方の本でもなく、哲学系なのがわかる。女性として生まれてきて、子どもから少女へ、出産を経て母になり、抗いようのないもの、その過程のどこかしらで、身も心も変容していく自分が、自分で受け入れられないときが誰しもある。その不思議な時間の流れ、他者との境目がなくなる感覚的なもの?を、いろんな人との対話を通して表現していくみたいにとれた。 読み終わっても謎だらけなんですけど、私にも、出産育児のときに、表現できない感覚が確かにあるので、誰しも一度は考えてるのかもしれない。
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