形式:単行本
出版社:新潮社
形式:Kindle版
としてはややアナグマ寄りの着地をしているようです。人間が自然の中で一番賢いものではないし、優先されるべきものでもないという極端な自然保護主義者の意見にも耳を傾け、この問題を考えるプロセスとしてアナグマの肉(イギリスではかつて普通に食べられていたらしいものの、決して美味な食材ではなさそう)を食べることまでしていることには感嘆します。クイーンのブライアン・メイがアナグマ保護を推進しているのは初耳でした。イギリスにもいろいろ課題はあるものの、この問題に関してはなぜか社会の健全性を感じました。
白状すると、本書のタイトルだけ見て、新しく翻訳された児童書かと誤解していました。結構重く、苦い内容でした。 頑強で恐れ知らずのアナグマについては、児童書やファンタジーでもよく取り上げられています。ちょっと古いが「竜の冬」(ニール・ハンコック ハヤカワFT文庫)でも、脅威にさらされた森の動物たちを守るアナグマの古い氏族の伝説がテーマになっています。
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