読書メーター KADOKAWA Group

ブート・バザールの少年探偵 (ハヤカワ・ミステリ文庫)

感想・レビュー
68

データの取得中にエラーが発生しました
感想・レビューがありません
ささらもさら
新着
とても良かった。ミステリー小説というよりは、インドという国のある側面を描いた社会派小説ですね。スラム街のバスティ(居留地)に住む9歳のジャイの身の回りでおきる失踪事件。刑事ドラマ好きのジャイは、友人のパリやファイズとともに捜査に乗り出すが…………ヒンディー語の固有名詞が頻出する饒舌な文体が気持ちよくて、物語もジン(精霊)や幽霊の話が出てきたり、不思議な空気感とヒリつくリアリティが混ざりあって◎。ただ、「小説」としては、終わり方はもう少し明確な何かが欲しい。しかしこれは「現実」なのですね……重い読後感。
0255文字
Sakie
新着
どんでん返しは起きずに落着してしまって呆気にとられた。大都市のスラム、居留区に住む貧しい人々。主人公は9歳、目から鼻に抜ける利発さもないのに、近所の子供が姿を消す事件に的外れに探偵ぶってはあしらわれる男の子。その健気さより、いたたまれなさのほうが強いかな。差別、貧困、格差と大人も子供も理不尽を感じながら生きている日常の描写が長く、遅々として進まない。終盤、デオナールのようなごみ集積所を、子供たちを探して歩く親たちの悲しみと怒りが堰を切って暴走する。それでもうやむやになって何も解決しないのがインドらしい。
0255文字
田中峰和
新着
人口世界一になって経済発展も目覚ましいインドだが、現実は甘くない。スラムに暮らす人々の暮らしは想像以上の貧しさで、9歳の少年まで働いている。主人公のジャイが働く理由は、探偵に憧れて行方不明になった子どもを探すための資金作りだった。捜査にかかる交通費を母親のへそくりから借用、ばれる前にアルバイトで稼ぐ必要があったからだ。長距離走の大好きな姉まで行方不明になったのは父のビンタが原因だった。少年や少女たちが次々行方不明になるが警察は全く動かない。スラムの母たちはほとんど富裕層のメイド。日本も格差社会を笑えない。
0255文字
ねくらら
新着
偶然性・アイロニー・連帯で、我々の拡張にフィクションも有効、とあったので、積読の中から一番自分から遠いものを読んでみた。■作者の経歴やあとがきを読むと、おそらくこれはほとんど現実なんだろうな。以前見たインド映画の冒頭もこんな雰囲気だった。あまりにも古く感じて映画の時代設定がわからなくなるほどだったけど、こういう世界が存在してるのか…■事件や生活環境、宗教対立もだけど、主人公の明るさと、作中のディディたちの不満や希望のなさがかなり辛かった。他のものより身近に感じるからかな。
0255文字
pettyori1
新着
ネタバレインド発、推理小説の形をとった社会問題を示唆するフィクション小説。 9歳の男の子の目から見た貧困、教育、差別、宗教などスラムの子供達をとりまく厳しい環境がとにかく衝撃的。最初から最後まで重い。読後しばらく暗い気持ちを引きずりましたが、これは自分は読むべき本だったと思いました。
0255文字
LcK0812
新着
スラムにいるふつうの子供の、ふつうの話。タイトルに探偵とあるが、捜査はまったく進展しないままひたすら子供たち、バスティ(スラム)と隣接したバザールの日常が続く。これを推理小説と言っていいのだろうか。彼らがふざけたり、ふつうに学校へいる間にどんどん事件は進行し、ついに…… という、かなり救いのない話。楽しい部分もあるが、途中に挟まるお守りの話はあくまでお守りにすぎなかった。主人公のジャイはまったくの子供で、偏見をそのまま口に出すし、すぐ集中力をなくす。悲しいぐらいにふつうの話だった。
0255文字
くらげ
新着
ネタバレ【Kindle】9歳のジャイの目線でにぎやかで色鮮やかなインドを楽しみつつ、夜の恐さも体感。ジャイ、パリ、ファイズの仲良し3人の楽しいやりとりや日常生活がとてもよかった。様々なヒンディー語が飛び交うのもおもしろい。本当は何が起こったのかわからない終わり。ここではそんなことばかりなのではないか。わからないからこそ心に広がる後味の悪い余韻。ルヌ・ディディがいなくなるなんて思っていなくて悲しい。垣間見ることしかできなかったけれど、いなくなった1人1人の人生が心に残る。
0255文字
サトー
新着
つらい現実
0255文字
ひろし
新着
少年探偵という題名に惹かれ、貧しいながらも冒険して成長していく主人公を漠然と思い描いていたが、なかなかどうして、内容はバリバリの社会問題描写のノンフィクション系。インドのスラムで生活する9歳の男の子が主人公で、貧しいなりに幸せに生活していたが、周りの子どもが次々にいなくなっていく事件を解決するため、主人公は探偵の真似ごとを始める。謎解き要素はあまりなく、スラムの実体が住居の様子、仕事、人間関係、宗教対立などリアリティを持って分厚く語られ続ける。インドでは毎日180人の子どもがいなくなっているそうだ。
0255文字
jam
新着
ネタバレ主人公のキャラクターが明るいので、最後は姉も戻ってくるのかと思ったらそうではなかった…現実は甘くなかった。私はこの作品の世界が日本とかけ離れているとは思わなかった。特に女性の置かれている状況は日本とあまり変わらないような気がする。同じ子供でも女の子は家族に奉仕することが求められ、自分の進みたい道に進むことができない、そんな家庭は日本にもたくさんある。貧富の差も日本でもどんどん広がっているし。日本と違う点は警察に抗議する市民の強さ。日本だったら警察に逆らうな!って言う人がたくさんいそう。
0255文字
yonemy
新着
「スラムドッグ$ミリオネア」はもう10年以上も前の映画だろうが、その映像を彷彿させる。本当にこんな感じなのかな、今もムンバイ?は。宗教対立、カースト、男女差別、極端な貧富の差と、ものすごく生きにくい社会だ。幼い子どもが自ら親から離れて失踪するってのは、日本では考えにくいが、この閉塞感ならあるかもしれん、と、元・女の子(私)は思った。新天地が今より幸せなのかは分からないが、「自分で選んだ」日々なら、同じ不幸も味が違うってことなのだろうか。面白い御本ではなかったが、日本の良さを実感するには有効な読書だった。
0255文字
るい
新着
ネタバレノンフィクションの如くインド(ムンバイ付近)の様相を事細かに描写。※9歳の少年の目線で語られているので、これは児童文学なのかと悩む。※2021年エドガー賞受賞、22カ国で翻訳。※7名の子供達が連続誘拐される。ヒンドゥーはイスラムを疑う。警察はワイロを取るばかりで下層カーストのスラムの住人の訴えを無視し住居を潰すと脅す。黒いスモッグの中を腹ペコで友を探しまわる少年達は貧しくとも元気で心優しい。※ゴミ山で生きる浮浪児も居る中、両親に愛され曲がりなりにも学校へ行ける子は幸福だ。※消えた子供たちは見つかるのか?
0255文字
サイトーマン
新着
ネタバレインドのあるスラム地区にジャイは、父母とルヌ・ディディ、パリやファイズといった友人に囲まれ、貧しいながら平和に暮らしていたが、クラスメイトが行方不明になったことをきっかけに、テレビの『ポリスパトロール』や探偵のように、友人を探し始める。マーのへそくりを借りて電車で都会に行ってみたり、その金を返すため親に内緒で働いてみたり、インドの少年たちの暮らしが活写される。共同トイレに並ぶことに驚き、いつも食べてるカレーがオクラとナス(ビンディベイガン)そのものの名前だったと知ったり。でも推理小説ではない。
0255文字
小太郎
新着
インドのスラムに住むジャイが主人公。ジャイの友人バハードゥルがある日行方不明になるけど、先生や警察はまともに取り合ってくれません。そこでジャイは友達と一緒にバハードゥルを探すことにしますが・・・癖のある文章や視点が変わるので少し読み辛いとこもありますが、今のインド社会、それも底辺のスラムをこれほどリアルに描いた小説は初めてです。インドでは毎日180人の子供が行方不明になっているそうですがジャイの目を通したインド社会の矛盾や腐敗がまことに凄まじい。でもただ悲惨なだけじゃない物語の強さを感じました。
0255文字
みやび
新着
インドのスラム街のドキュメンタリーみたいな小説でした。スモッグと悪臭が漂う街は涙が止まらないほど不衛生で汚い。死んだネズミとか排泄物とか、もう途中で読むのやめようかと思いました。そこで病気になったり差別や虐待を受けたり、ゴミを拾ったりして暮らす人々。一日180人もの子供達が行方不明になるそうです。主人公ジャイとお友達には親の愛が感じられて元気いっぱいなのでホッとするけれど、全体的にやるせなかった。でも諦めないで最後まで読んで良かったです。
0255文字
雪乃
新着
【図書館本】そこそこ面白かった。
0255文字
とろろ
新着
ネタバレタイトルから推理物とおもうが社会派小説に近い。ヒンディー語がまじる文章が新鮮に感じた。面白い。インドのスラム街に住む人々の物語。少年9才ジャイが主人公。行方不明の子供が増えている。そして学校の同級生がいなくなりその両親の嘆きを聞いたことで身近になり探偵を始めるジャイが無邪気。犯人は分かれど被害者の行方は捜査されぬまま。汚れた空気、ごみだらけの街、信仰の違いからの対立、貧富の激しい差、汚職警官。絶望と諦めがただよう。けれどジャイたちは生きていかねばならない。かなり辛い読後感。
0255文字
界烏
新着
「殺人事件は、もうぼくにとって物語じゃない。ミステリーでもない」、スラムの少年目線で日常を描いたインドの社会派小説です。優しい両親と陸上選手の姉ルヌと暮らすジャイは刑事ドラマ好きの九歳。毎日百八十人の子供がいなくなるインドでは級友が行方不明になっても警察は動かない。読書少女パリとムスリム少年ファイズと探偵団を結成する。それでも身辺から消え続ける子供。親達は違う宗教や富裕者層に怒りの矛先を向けていく。人々が統計上の数字ではなく血肉のある存在へ変わるとやるせないスモッグ塗れの気持ち。読書感想文に。おすすめ
0255文字
パン・アト・リー
新着
ネタバレスラムに暮らす9歳の少年ジャイの日々の暮らしが描かれる。ヒンディー語交じりの癖のある文章と、視点が変わる構成は、読むのにすこしの忍耐がいる。事件は起きるけれど解決は…。
0255文字
ヒロ
新着
インドについてホントに沢山の事を学べました。今までのイメージでは人工が多く、これからの世界の中でも経済発展がかなり期待出来る勢いのある国とそういった感じでした。 しかしその裏で、貧富の格差による歪みが至る所で発生していて、そういった現実をかなりリアルに書かれています。 内容はミステリーなのですが、読み終わった後はインドについてのイメージがガラッと変わったような気がします。
0255文字
futomi
新着
少年探偵が活躍する楽しい…と思いきやインドのスラム街に暮らす少年が語り手。インドの宗教や経済の格差、権力の腐敗など手に取うように現実味を持って迫ってくる。 日本の格差も進めば同様のことが起こりうるんじゃないのか、と。
0255文字
ゆう
新着
ネタバレ色んな意味でキツい小説った。おそらくインドスラムのリアルに近い部分が描かれているんだろう。理不尽でどこまでも苦く感じられるストーリーだけど、それでも救いというか明るさが見えるのは、少年が主人公だからか。
0255文字
アヒコ
新着
ネタバレインドのスラムで暮らす九歳の少年の視点から見える世界は、汚く辛く悲劇ばかりなのに、少年は日常をのびのび生きているようにすら見える。つまらないいつもの日常は、子供が行方不明になる事件が波紋を呼び、少年も飲み込まれる。確かな真実など何も知らされないまま、少年は生きていく。
0255文字
ひらく
新着
インドの最貧困層が暮らすバスティで子供の失踪事件が次々と発生。探偵ドラマ好きの少年ジャイは友人達と捜査に乗り出すが… 「インドでは毎日180人の子供が行方不明になる」 理不尽な社会構造の影響は社会の中のより弱い方が大きく受ける。富裕層より貧困層に、男性より女性に、大人より子供に。 YAかと思いきや子供の目線から社会を見つめるビターな小説。
0255文字
タカギ
新着
ハマる人はどっぷりハマるというインド、私は無理そう…。都市部は違うのかもしれないが、主人公の少年・ジャイが住んでいるスラムは清潔からは程遠い。刑事ドラマが好きなジャイは、行方不明になったクラスメイトを捜索しようとムスリムの少年・ファイズとジャイの十倍賢い少女・パリに持ち掛ける。ジャイらが捜索するうちにもスラムの子どもたちは相次いで失踪する。いなくなった子どもたちがどうなるのかあからさまには書かれていないが、そこには闇がある。ジャイは9歳で典型的なお調子者でおバカな男子(重要)小学生。パリよ偉くなれ。
0255文字
Akko1454
新着
主人公は9歳の少年で、友情もユーモアもあるけれど、1日に180人の子供が行方不明になるというインドの過酷な現実が描かれている。作者がジャーナリストなので、ミステリーというよりは子供の目を通してインドの闇を書いたという感じかな
0255文字
たまさか
新着
世界翻訳ミステリーツアーの12ヵ国目はアジアに飛んでインド。舞台がスラム街でテーマは子供の誘拐ということで、「ある社会を知りたいならミステリ小説を読め」という小田実の言葉を思い出しましたが、実際にジャーナリストが社会問題を訴えるために書いた小説だとか。ただ、ミステリ要素があまりに薄く、定型的なミステリを期待して読んでいたら当てが外れました。社会問題はあちこちに顔を出すけど、物語の中の「犯罪」と直接関係のないものばかり。最初からそういうものだとわかっていれば、全然別の読み方をしたのに...と少し後悔。
たまさか

これ、ハヤカワ・ミステリ文庫ではなく、ハヤカワ文庫NVから出すべき小説です。

11/03 18:48
0255文字
ムジカンノ
新着
ネタバレうちのめされた・・・。『ブート・バザールの少年探偵』このタイトルから、きっと気持ちのよい読後感を与えてくれるんだろうという先入観がなんと愚かしい事か・・。 この作品はルポタージュであり、ジャーナリストによる現地報告ではないか。ものすごい小説だ。本当にうちのめされた。
0255文字
練りようかん
新着
ネタバレ出席簿をつけるだけで一触即発。先生たちは政府に守ってほしいとストライキをし、警察は13歳の子供が姿を消しても家出かもしれないと動かないし。二人の失踪は学校生活か家庭か地域も問題なのか、色々な可能性が頭の中を駆け巡ったが、子供らしい直感力とスラムの経験値が導く独自の捜索は迷いがなく不思議なパワーあった。お金のことを考えないやつがいるか、主人公の言葉にジンジンした。彼は分かっている、子供がお金になる事を。想像力も理解力も100%じゃないからスマートになれることってあるんだな。9歳男児の視点がとても良かった。
0255文字
オーウェン
新着
インドのスラム街で連続して起きる子供の誘拐事件。 警察も教師も取り合わないため、9歳のジャイは憧れている刑事ドラマ同様に、友達と捜索に向かう。 インドの現状が如実に表れている話であり、毎日180人が行方不明になっている現実。 その中で事件は想像を超える展開。 事件の犯人が誰かという状態ではなく、事件そのものが持つ闇が浮かび上がっていく構成。 ラストは何とも言えぬ気分になる。 単純に悪いともいえないし、やはりインドという国が持つ影がまざまざと感じられる余韻。
0255文字
つじつじ
新着
インドの下町ってこんな感じなのかな?と思いながら、読みました。 次々と子どもたちが攫われる…辛い話だった。
0255文字
さくは
新着
ネタバレインド小説。クラスメイトが行方不明になり9歳のジャイは読書好き少女パリとムスリムの少年ファイズと事件を捜査する。警察はスラムの住人を相手にしない。その後、何人も子供がブート・バザールで失踪する。その度に両親から家に居るように言われるがジャイは捜査を止めず、姉のルヌも陸上の練習を続ける。ルヌもさらわれスラムのゴミ捨て場からいなくなった子どもたちの持ち物が発見される。ゴミを埋めたレスラー男と妻が捕まる。男は高級マンションで働いていてキッチンからクロロホルムが見つかり、マダムの関与も疑われる。姉は帰ってこない。
0255文字
ちえ
新着
ネタバレインドのスラム街に住む刑事ドラマ好きな9歳のジャイ。行方不明になったクラスメートを探そうと友達二人と探偵団を結成、バザールや地下鉄を捜索しているうちにも何人も子供たちがいなくなっていく。ジャイ、いなくなった子供たち、もう一つの語り手、と3つのパートで語られる物語は、環境、格差、子供や女性への暴力、汚職、宗教間の対立…といったインドの現実を突き付けてくる。空想好きで元気いっぱいなジェイが明るいことが救いだが最後まで被害者たちに何が起きたのかはっきり描かれないことが、よりインドの闇を深める。読んでほしい一冊。
0255文字
Sam
新着
2021年エドガー賞受賞作。著者はインド人。子どもたちが探偵となって活躍するという意味でクレイグ・ライスの「スイートホーム殺人事件」のようなミステリーかと思いきや全く別物。まず、これミステリーじゃないです。そういう意味では期待外れ。また、時代背景的に「スイートホーム殺人事件」における古き良きアメリカのような牧歌的な世界とは全く無縁で、児童誘拐や貧困、大気汚染、さらには宗教対立といったインドの現実を描いた非常に重い物語。主人公である少年探偵ジャイの純真さや家族・友人たちとの強い絆が作品の救いになっている。
0255文字
koteomoitsukan
新着
△+
0255文字
凸凹パレード
新着
ジャイがかわいい。ブートバザールで探偵ごっこしながら、バイトをし、トイレに並び、スモッグにやられながら、ムスリムの友だちとも仲良く、携帯が欲しく、シャンティおばさんをいなし、ハイファイのところでこき使われるマーを心配し、ジンを恐れる。スラムでいきいきとたくましく生きる少年。なのに。
0255文字
Katsuto  Yoshinaga
新着
光化学スモッグで煙るイメージ通りに騒然・雑然とした街中(スラム)を子供たちが走り回る。その子供たちの家庭には固定電話は無い、携帯電話やスマホがあるから。大人も子供も共同トイレに並んで用を足し、共同トイレを使わなければ野犬や暴漢に襲われる。おちおち用も足せないのに、防犯カメラは設置されている。スラムのそばにはセレブリティのマンションがあり、日本同様の高級車が走っている。ヒンドゥーとムスリムの宗教対立もある。全く想像もしていなかったインドの普通を描く本作は、ミステリーというより生活誌だった。(コメに続く)
Katsuto  Yoshinaga

同級生が学校に来ないことで、ジャイとパリとファイズは探偵を始めるのだが、そもそも10歳のこども(小学生)が一週間いなくなっても、学校教員や警察官が騒がない。先進国と言われるところの人たちは児童労働を問題視しているが、そんなこと言えばジャイは親からくすねた金を返せないし、ファイズはご飯が食べられなくなる。そんなこともインドの日常として、インドの『三丁目の夕日』として、本作を楽しんだ。インドの社会問題を描くなんて、言ってはいけないとも思うが、どうだろう。

08/24 18:03
0255文字
一柳すず子
新着
ネタバレ結局、失踪した子供たちは帰ってこない。犯人が捕まってニュースでおぞましい犯罪が仄めかされるだけ。陸上が大好きだったルヌの夢も絶たれた。ジャイは少しはましな人生を送って欲しいけど、現実は厳しい。
0255文字
みさこ
新着
貧困、宗教の違いなどに胸が痛くなるが、3人の友情にほっこりも。
0255文字
J・P・フリーマン
新着
インドのスラム街から子供たちが次々に消えていく事件を追うのは、刑事ドラマが大好きな9歳の少年ジャイ。友達と一緒に探偵団を結成するが、それぞれの家庭の事情(主に貧困)が原因で満足に捜査をすることができない。少年探偵ものというよりも、9歳の無垢な少年の目を通して、インドの最低貧困層の世界を描いた作品です。ジャイのまっすぐで無垢なふるまいがほっこりさせてくれると同時に、子供ではどうしようもないインドに根付く闇を描き出した一冊。
0255文字
全68件中 1-40 件を表示
ブート・バザールの少年探偵 (ハヤカワ・ミステリ文庫)評価100感想・レビュー68