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バルス (講談社文庫 に 29-13)

感想・レビュー
54

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とーさん
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75点
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ohion
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去年、ラストマイルという物流会社を舞台にした映画を観た。そういえば、入り口に物流業界を置いた小説があったなと再読。 きっかけは物流業界だけど、描かれるのは、もはや日本経済、社会になくてはならぬ非正規雇用。格差社会。ここに描かれる格差問題は厳然として存在すると今でも思う。 現実世界の政治家はこの状況を知り、是正しようとしているのだろうか。
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lily
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「非正規労働者の需要を高めてんのは誰でもない、消費者なんだ」ネット通販会社のスロット(明らかア〇ゾンのことやん)の宅配センターで相次ぐ爆破テロ。犯人は『天空の城ラピュタ』の滅びの呪文バルスを名乗り、非正規労働者の待遇改善を主張していく。犯人は容易に想像できる人物でミステリー要素はほぼないが、配送料無料の裏に潜む宅配業の厳しい労働実態を描く経済小説としては一級品。ただバルスの行動が社会を変えるかは疑問符が付く。コンシューマーリテラシーというか、私たちが賢い消費をすることが大事である。これが難しいのだけれど…
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sheepseeker
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登場人物が少ないので、ある程度結末は予想できる。それよりは話の内容が興味深い。自分もネット通販に頼っているが、近所の店で買うよりも送料込みで更に安い価格で買うことができるのは、なにか間違っているんじゃないだろうかと思うことがある。多くの犠牲の上でそれが成り立っていると見てみないふりをしていることに嫌悪感を覚える。
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PEN-F
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ジブリ映画“天空の城ラピュタ”でお馴染みのあのセリフがタイトル。ラピュタではバルスは破壊や滅びを意味する呪文だが、なるほど、今作では非正規雇用が労働人口の4割を占めるまでになってしまった今の社会を破壊し、そして再生への道を歩もうとするまでが描かれていた社会派小説。“送料無料”の言葉についつい魅力を感じてしまうが、そもそもタダで物が送れることなんてありえない。必ずどこかが負担を負っている。それが派遣社員だったり下請け企業だったり。“送料無料”の呪文の魅力と恐ろしさ。
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soccer atsushi
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物流企業小説の大家の真骨頂だ。ドックファイトとあわせて読むと最高だ。
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おさむ
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ネタバレ米系企業に在籍して物流を担当していた著者の経験が生かされている小説。Amazonと思しき巨大ネット通販会社がターゲットのテロ事件(こんな映画最近あったな)。犯人は搾取されていた非正規労働者。捜査の過程で日本社会の格差やピラミッド型分業の歪さが浮き彫りに。ブラック企業の実態を告発したバルス(ラピュタの最後の決め台詞)は最後は逮捕されるが、世論が政治を動かして労働法は改正へと向かう。これから衆院選が始まることもあり、臨場感を持って読了。早大の入山ゼミでこの本が学生に1番人気だったという話を聞いたが納得した。
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ちゃあぼう
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フィクションではありながら、日本の物流の現状をリアルに描いている作品でした。現代の便利な通販業を支えているのが多くの非正規労働者たちであることは、多少ながら知ってはいたが、このように詳細な現状を知ってしまうと何かと考えざるを得なくなると思えた。だからといって何かできるわけでもないのだが。近い将来、日本の物流が麻痺して日常が大混乱になることがないよう願います。それだけ、この作品はリアリティの高い作品だと思えた。
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さくさく
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ネタバレ翌日配達・配送料無料はだれかの犠牲の上に成り立っており、それはまわりまわって自分たちの首を絞めることになる。このまま非正規雇用が増えれば20年後30年後どんな世の中になるのか。みんな薄々気づいているのに、先送りして深く考えないようにしているこの世の仕組み・未来をズバッと突き付けられた作品。
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ねっそ
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会社の先輩に紹介されてKindleで。非正規社員の苦悩だけでなく、正社員もまた不要になれば会社に切られる。大手企業に入れば大丈夫という時代は終わった。消費者が安さ便利さを優先することが労働力を買い叩かれている人を産んでいる。サラリーマンとして読み考えさせられる内容だった。個人的には、全て制度が悪いというわけでなく、会社や社会が守ってくれるという他力本願の人もいるのでは、とも思う。しっかり生きていかないといけない。
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kazawa667
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2024.2月。楡 周平【バルス】読了。Cの福音が有名ですが、初めて読んだ楡サン作品。著者はアメリカの大企業に勤務し物流を担当した経歴から、物流をテーマにしたエンタメ作賓を書いてきた、の解説に納得。実務を知る、ビジネスマンの経験からこそのリアルなディテール、ネット社会の光と闇。誰もが消費者であり、加害者、被害者という括りは違うかも知れないが、こういった問題が共有される、誰もが当事者である事は間違いない… ちなみに“バルス“とはアニメ映画「天空の城ラピュタ」で出てくる、城を破壊する際に唱える呪文だとか…
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ラグ
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実際にネット通信販売会社の物流倉庫で働いている非正規雇用者の実態について知りたくなった方は、続けて「潜入ルポ アマゾン帝国の闇」という本も読むことをおすすめいたします。
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Shohei Ito
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ネタバレ【あらすじ】大企業を志望するも失敗し、就職浪人することになった百瀬。ネット通販の物流センターで派遣として働くと、派遣労働の過酷な環境と商品増の大手物流企業の厳しい現場を目の当たりにする。そんな中、格差社会に不満を抱える「バルス」の犯行により交通麻痺が発生する。 【感想】冒頭を読んでいる時は物流をテーマにした小説かと思いましたが、読み進めていくと派遣労働と正社員といった格差が本筋でした。このような格差は良くないと思いつつも是正されない産業構造や社会構造を指摘するセリフには、自分もグサッときました。
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fumi
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非正規雇用・格差社会・システム依存と現代の社会問題を題材にした社会派物流小説。社会は様々な事象が複雑に絡みあっている。その歯車は微妙なバランスので成り立っている。変えられそうにない現状も、何処か一つが変化する事で別の回路に変わることがある。
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knockknock
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75-久々の楡周平。久しぶりに骨太の社会派小説を読んだ感じ。物流(もろにAmazon)や非正規雇用、格差の問題などを盛り込みながら、エンタメ小説としても読ませる。ミステリー要素はわかりやすすぎだし結末はどう考えても納得いかないけど、総じて面白かった。
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サンジェルマン伯爵
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読みやすく勉強になった〜👍
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はなみく☆もえ
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大手ネット通販会社の物流システムの現場で働く人々の過酷な労働環境に目を向けた作品。増え続ける非正規労働者の現実。同一商品購入にも少しでも安い価格を求める消費者と、それに応えるべく生まれる非正規労働者への理不尽な労働契約。その労働環境に身を置いた若者が起こしたテロ行為。決して許されることでは無いが、今現在不安定な労働環境で苦しむ人々とそんな環境を生んだ社会への一石を投じた問題小説と言っていいだろう。
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kazzz
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kindle unlimited
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だいとーさ
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物流を麻痺させるには、タイマー式で燃える荷物をあちこちに送りつければよい。物流トラックに火災が発生すれば、たちまち物流が止まる。一方で全ての荷物を検査できない。物流を止めるしか選択肢はない。なぜそんな事件が起きたかというと、非正規労働者による復讐であった。 なるほど、いつ起きてもおかしくなさそうである。非正規労働者の苦しさを知ると、不安感が悶える。
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makorun
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ネタバレ【Kindleunlimited】物流/通販/人材派遣業の過酷な状況を炙り出し、無くてはならない、当たり前となってしまっているシステムに風穴があいたらどうなるか?楡周平さんの物流系は「ラストワンマイル」でも細かに描かれているが、本作も奥深い。就活中の学生さんにお勧め。
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mm71
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物流と非正規労働者がテーマ。大手ネット通販業者、大企業を叩きつつ、非正規労働者の需要を高めているのは、結局消費者であることまで訴えている。
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kthk arm
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2023年56冊目。 面白かった~。昨年読んだ、ビジネスエンタメ「ドッグファイト」にサスペンスを加えた感じ。楡先生はとにかくアマ○ンの市場占拠と、ヤマ○運輸の疲弊を心配しておられる。
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小説を読む人
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こんなうまくいかないですよーと思いながら終盤を読み進め、ラストでずっこけた。悲惨を描くのがもっとうまい小説は色々ある。なので、読みどころは、物流がいかに社会の各方面に影響を与えるかというところ。会社が存続することと、個人が勤め続けられるかということは違う、というのはまさにその通りで、専業主婦になると何億円の損失、というのは、ドロップアウトすると何億円の損失、というのと同じぐらい無意味だと連想した。
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ヒロフミ
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楡周平さんならではの物流小説。 スロットジャパンは間違いなくアマゾンの事ですが、同じアマゾンを題材とした作品のドッグファイトとは違った面白さがありました。 物流は経済の血液のようなもの。どこかで流れが止まれば命取りになる。ネット通販をいつも当たり前のように使ってますが、本作で書かれている事は全く意識していませんでした。 派遣労働者についても改善余地は多々あるが、本作に書かれているように、今の状態でなくてはならない存在であるのも確か。 自分もいつその立場になるかわからない。 考えさせられる作品でした。
0255文字
kei302
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昨年亡くなられた今野浩先生は、著書の中で「(某電子小売り)A・・は絶対に利用しない」と断言されていた。送料無料当り前を疑えですね。非正規派遣リストラ格差社会、ステレオタイプな切り取り方が乱暴で、扱っている範囲が狭すぎますが、言いたいことはわかります。私は性善説を信じたい。コープ宅配もあるし、訪問介護で買い物代行もしてもらえる。ネガティブに考えるの、よくないね。
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Babel
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百瀬陽一は一流企業への就職にこだわり、就職浪人をする。 浪人中にネット通販の物流センターで派遣として働くことになり、そこで社会の仕組み、実態を知る。フィクションだが、ほぼ同じことが現実にあるだろう。見たことない世界を知って、自分の甘さを思い知る。昔フリーのアマゾン配達員が組合を結成したニュースを聞いたとき、少し思うところがあったが深く調べなかった。今思えばおそらく、この小説のような世界があるのだろう。派遣社員の厳しさを思い知った。
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mayu
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初読み作家さん。有名大学に通う陽一は大企業ばかりを就活先に選び、就職浪人。大手通販会社の物流センターで派遣社員として働いている。ノルマが達成できなければクビ、代わりはいくらでもいる。しっかり務めていても期間を越えて働く事はできない。派遣先で受けた待遇から、非正規社員の現状や闇を知る。そんな中バルスによって、通販には欠かせない物流を脅かすテロが起きる。 低価格で次の日には商品が届く現代。裏ではどういう事が起こっているのか、格差社会とやり直しがきかない社会、非正規社員の今と未来をとても考えさせられる一冊。
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Nk
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恥ずかしながら、①②③を知らなった。 ①労働契約法 ・対象:契約社員、パート、バイト等 ・内容(抜粋):有期労働契約が通算で5年を超えた場合は、労働者が希望すれば無期労働契約への転換が可能 ②派遣法 ・対象:派遣会社と雇用契約を結んでいる人 ・内容(抜粋):派遣労働者を企業の同一組織単位に対して派遣できる期間も3年が上限 ③赤字であれば、法人税払わなくていい 送料無料で欲しいものがすぐに配送されるのが当たり前になったが、そのしわ寄せが末端の非正規労働者にいくのを必要悪で終わらせるべきなのか考えさせられた
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うるる
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ネタバレKindleにて。初めての作家さん。社会的な小説は自分には難しく苦手で、これまで読んだことがなかったが、読みやすい文章と、自分もよく利用するあの会社?と思うと、最後まで読む事が出来た。 どうしてどこよりも安く買えるのに送料無料でやっていけるのか、確かに疑問に思うことはあった。その身近な出来事は、日本の社会の問題にも繋がっていて…。 この先の生活を考えると不安になることばかりで、自分にはどうすることもできないけれど、同じ思いの人間が集まれば未来は変えられるかもしれない。そんな希望を持たせてくれる話だった。
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ニンジャ
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⭐︎⭐︎⭐︎
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夢の中のイーグルチャンス!
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便利な世の中は好きですか、と問われて嫌いと言う人は少ないと思います。しかし便利な世の中は、多くの人の下働きという犠牲の上で、成り立つものであり、格差社会の原因にもつながります。そうした社会を、物流の機能を停止させ、世に知らしめる事で、格差の是正を提議してゆきます。考えさせられる作品です。
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クキモン
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消費者が安い商品を望む故のコストカットだと経営者は言うけれど、物を買うのは労働者。お金に余裕がないから安売りに走る。この悪循環を何とかしなければ日本の将来は恐ろしいことになると実感させられた社会派小説。
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kousei
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ネット通販最大手の物流センターで働く、内定取れずに留年を選び短期派遣社員で働く大学生が主人公。ここで宅配ネットワークの弱点を攻めるテロ発生。パニック系のストーリーではなく、非正規労働者格差社会の問題提起で深淵なテーマ。テロの落とし所もここしかない流れ、閉塞感だらけの世の中にわずかな希望の光、エンタメ系ではなく考えさせられる骨太小説です。
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カラヤ3
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派遣社員の生活苦、高齢化社会の行く末、インフラとしての流通など現代が抱える闇を背景として、物語とはいえあり得る日本の近未来を描いていて迫力があった。
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シャンピニオン
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久々に、社会派小説、ミステリー?を読んだ。楡作品も初読み。すでに4年前の作品だが、コロナにより宅配への理解も多少進んだが、非正規労働者や海外留学生への冷たい社会状況は一向に変わらない。このような小説の果たす役割も、大きいのではと思う。目に見えないからと搾取に加担しているのかもしれないが、自分にも日常の生活がある。テロという”手段”を使って社会を動かすのは×だが、昨今の統一教会も同じ。  なお、p472の”終結”は”集結”の誤字だと思うが、単行本からそうなのだろうか。
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よっしー
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★3.5 想像するのはあの会社。そんな内幕なのか。
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Namake_Saru
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物流の弱点に関して擬似的に学びたく読み始めたが、派遣労働に頼る社会自体の問題にまで踏み込む壮大な物語だった。様々な事象が複雑に絡みあっている様が実にリアルに表現されていて、物事の判断は一面的ではなく多面的に見ていく必要があると感じた。世界は白黒つけられるものではない。でもそれが極端に傾いた時、人は群衆になり、熱狂の中で判断を誤る。このような実際に起こりうる出来事を小説を通し擬似体験することで、しっかり第三者的に俯瞰して本質を考えていきたい。
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エイキチ
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ネタバレ電子書籍 楡さんはお初 有名大学に在学しているのに 大手企業ばかり狙って 就職に失敗した百瀬陽一 止むを得ず就職留年に 通販大手スロットの物流センターで派遣バイトを 発送部門で求められるのは 如何に短時間で仕事を効率よくこなせるか 陽一は要領よくこなし スロットへの就職の道も だがセンター長の馘首で水泡に帰した スロットの弱点は配送網の分断 宅配トラックへの同時多発テロで現実に 非正規社員が解雇され 物流の復旧とともに雇い直し 身勝手すぎる企業の姿勢に糾弾が 陽一は自分を買ってくれた会社に入れて良かったよ
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こば
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ネタバレ現代の問題がぎゅっと詰まってて読み応え🙆‍♂️ バルスの正体があからさまなのがちょっと残念。
0255文字
roukyu2taku
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8 楡さんらしい物流を絡めた現代社会の批判的な話 実際この通りの、社会の中で生きてる1人としてなんとも言い難い内容です テロ云々は別としてこの先も自分自身の力で開拓していかんとなと思います
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