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自衛隊最高幹部が語る令和の国防 (新潮新書)

感想・レビュー
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海恵 ふきる
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豊富な経験・見識を基に、退役将官達が日本の今後の防衛の在り方や各国の思惑についての分析を語る。 2021年に初版が発行されているため、少し前の座談会ではあるが、とても興味深く読んだ。具体的なエピソードが多く挿入されているため、規模の大きい話でもある種の実感を伴って読むことが出来る。将官レベルのコミュニケーションは予想していた以上に重要なようだ。本書で触れられていた「台湾有事は2024年までが危ない」という言説は外れたようだが、日本が解決しておくべき課題は山積みだ。
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Humbaba
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実際に戦争が起これば亡くなる人は出てくる。そのことは避けられず、トップはその決断の重さを感じつつもどうすれば最も被害が少なくなるかを考える。頭ではわかっていても、自分がいざその立場についたときに適切に判断ができるかは難しい。しかし、強制的にその立場い絶たされたならともかく、その可能性を知りつつも自分で選んだ地位である以上、投げ出さずに実行し、適切に運用する必要がある。
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khi
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ネタバレ退役した自衛隊幹部達による、国防に関する議論を書籍化した1冊。難しい内容も多いが、今有事に巻き込まれても日本の対応は後手後手になることは良く分かった。以下メモ。令和を担う若者は現実主義に立った、国際的な戦略観と軍事的な常識を持ってほしい/軍隊の海外駐留は安全保障上の必要性でなく、外交のカードとして利用される傾向に注意
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ひめの
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元陸・海・空将、元内閣官房副長補佐の4人による座談会の書籍化。2020年6月実施で2021年4月発行で今のウクライナ戦争などの状況やポストコロナの今とは少し状況が異なる所もある。座談会の形で文章より少し突っ込んだ口調故か中国に対する批判の言葉が強いように感じられる一方、各々の意見が食い違う所もあり議論があって良いと思う。台湾有事や核、自衛隊のシステムなどは今も課題であり、自衛隊員の命を預かった元幹部の言葉は説得力がある。国民の認識とはかなり溝があり理解が必要。戦争抑止としての軍事力は深く考える必要有り。
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たかひー
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★★★ 改めて自衛隊や安全保障周辺の課題の多さに愕然とする。票にならないどころか反発をうける案件でもあるけれど国を守る、存続させるためとして政治家は目を背けることなく解決に取り組んでもらいたい。登場した自衛隊OBたちが現役のときにこうした発言ができないことも少々残念。
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Hiroo Shimoda
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目的(具体的脅威の解決)とそれに対する戦略がなく、結果として組織や技術にも課題を残すという日系企業にも通ずる状態。このまま予算だけ増やしても機能しないのでは
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なをみん
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そんな話にイデオロギー的アレルギーが無いとは言えないけど、トランプとかプーチンとか想定外の現実世界はやはり心配で理解に苦しむ部分も多かったけど、なんとか読み終えてみた。「そりゃあそうだよな」とうなずける部分ももちろんあったし、なるほど一つの日本の現場の現実としてこういうものなのか。とか少しは認識を改められたような気がする。いわゆる身内同士の話なので率直なホンネというか自衛隊的常識世界を覗きつつ、ああ、ますますいろいろと心配な日本。という読後感。
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Ajar
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軍事的な話は専門的だったが、聞き手含め、安全保障に関する専門家としてはなかなか話を聞く機会のないメンバーだと思うので興味深かった。大学・研究機関は国防や安全保障の観点からも科学・研究機関として国に貢献するべきであるのに、現状として国防強化・自衛隊=戦争というようなわかりやすい拒否反応を示しており、この分野の発展を阻害しているのは非常に残念。本で紹介されているような想定されうる有事に関して、国防強化反対派の人たちは、実際ウクライナ問題のようなことが起こった場合どのようにするのが適切だと考えているのだろうか。
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はるぱ
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退役した自衛隊元幹部たちが国防や国際情勢を検討・披歴。私の勉強不足のため、これまで政治、外交方面からの発言は数多く知っていても、防衛を担う現場からの声を知ることは少なかった。極論もなく、ここにある「国を守るとはどういうことか」は至極当たり前のことばかりだ。特に第5章「科学技術政策と軍事研究」はテーマは地味だが、本質的問題を含んでいる。ただし、新聞をまとめて読まされているような感覚もあって、読了にはエネルギーと時間がかかった。同じメンバーが台湾情勢に絞って話し合う「台湾有事」もあるので、こちらも読むつもり。
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くましろう
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対談形式で読みやすく感じました。ロシア・ウクライナ戦争開戦前の社会情勢の中で、情勢分析において、中露と同時にコンフリクトを抱えない ことを指摘されてたことが腑に落ちました。一方、現実は中露と北朝鮮との三正面の軋轢をかかえることになり、情勢の厳しさを痛感しました。第五章の防衛装備庁の問題や、将官の肩書の問題はちょっ難しく感じました。最後の提言が駆け足に感じましたのでそこが厚くても良かったかなと思います。総じて両書です。
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まんちゃん
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陸海空の最高幹部を務めた三氏と国家安全保障局の兼原氏の対談は非常に興味深かった。先の戦争の反省から日本人の間に長きに亘って軍事アレルギーがはびこってきたが、そろそろ国民の間でも国家戦略や国防を議論しても良いのではないかと思う。最後に日本の安全保障に対する10の提言としてまとめているが、個人的には4番(科学技術予算の活用)5番(防衛産業の維持、育成)9番(民間重要インフラの防護)は特に緊要だと感じた。
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4492tkmt
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自分の認識は、冷戦終結のころから止まっていたってことがよくわかった。日本人として、多くの人に読んでもらいたいと思った。組織論としても興味深いし、政治と自衛隊の関係や、責任の取り方の議論は、会社生活にも応用できそう。「将軍たちはいつも一番最近戦った戦争の準備をしている」は、常に自分の身を振り返って考えたい格言。戦争こそ、常に先を読んで考えて準備しなければ、始まった時にはもう負けが決まっているってことになりかねないよね。
0255文字
たかしゃん
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元内閣官房副長官の兼原さんと三自衛隊の元将との対談。日本の置かれた状況が政治的軍事的に大きく変わる中、国防に関心を持ち本書を手に取る。  結果、心配になった。大丈夫かこの国は。欠陥がなく完璧な軍をもつ国はないと思うが、自衛隊は兎に角課題が多すぎる。予算や装備もそうだが、制度こそが現状に追いついていない気がする。政治が避けているのか、国民がそうさせているのか。
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ねこ5号
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自衛隊陸海空の元将官が、中国の台頭や脅威を踏まえ、日本及び自衛隊のあるべき姿を議論しています。 台湾有事がいかに日本に影響があるのかなど現場のナマの指揮官たちの声が聞けたのは良かったです。作戦司令官創設の必要性など自衛隊の組織論については変える立場にあった方々でも難しかったらしく、ところどころ悔しさなどがにじみ出ている様子が読み取れます。過去の経験から日本は戦争というだけでアレルギー反応を引き起こすため、このようなリアリズムの議論も必要と思います。
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ししおどし
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令和3年刊。陸海空自の元最高幹部と元外交官による日本の安全保障にかかる現在の脅威と課題の討論と提言。中国の国力の急激な膨張により日本の防衛力を上回り台湾侵攻が現実味を帯びてきた今、自衛隊の強化が急務。それは憲法、法律の改正や進歩する武器の開発装備、自衛隊の運用や米国との連携深化等に及ぶ。目前の危機に愕然とするとともにアメリカ抜きでは何もできない日本、政治の稚拙、仮想敵国を設定せず漠然と装備補充と訓練はしても戦略のない自衛隊の現状を知り気が滅入った。自分の国は自分で守る、その覚悟がよく見えなかった。
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バルジ
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退役した元自衛隊最高幹部と元国家安全保障局次長という日本の安全保障政策の中枢にいた4名による鼎談集。単なる馴れ合いの議論ではなく、時折各3自衛隊間の認識の差異が激しい議論になることもあり、本音ベースで語っている。特に岩田元陸幕長が「海自・空自は領土とそこに住む住民を守るという意識が乏しいのでは」と述べた部分は自衛隊内の微妙な空気感を感じさせる。本書では相当踏み込んだ有事想定の議論がされているが、鼎談者の厳しい現状認識とは裏腹に戦略や法律面といったソフト面から自衛隊の装備といったハード面まで課題山積である。
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こきん太郎
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-これからは人口も減っていて、戦争は先頭の無人化、リモート化。女性自衛官も増やさないといけない、予備役の活用も考えないといけない。これからは、無人、省人、婦人、老人です。 - シビリアンコントロールのあり方。シビリアンコントロールはポジティブへ(やってよいことリスト)、任務規定はネガティブへ(ネガティブなリスト作り、「書いてないことはなんでもやってよい」的なネガリスト)
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はる坊
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日本の国防について自衛隊元幹部が語り合う。 中国、北朝鮮の脅威が迫っている中で、日本はこれといって具体的なことは出来ていない。 終戦記念日が近づいているが、こういう時こそ今後の日本の国防戦略について話し合いをして、情報共有をしなければならないと思う。 戦争はしてはいけない、というところで止まってはいけない。 したくなくてもせざるを得ないのは過去の歴史が証明している。 日本の置かれた状況を考えて、何をすべきなのか。 本書はそれを考えるのに最適。
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Admiral2009
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中国台頭により米追従以外に策の無い現実を前に、4兆円もの国費でありながら防衛に関する研究を拒絶する日本学術会議(飯塚幸三被告は元会長職)の存在、未完成組織の防衛装備庁、統幕の在り方、防衛産業の疲弊、イデオロギーだけで現実感の乏しい有事論争と勇ましい装備は見えていても問題山積の日本の国防を再認識させられました。読み直し必至です。
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y-kun
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再読必至❗️ 日本の外交安全保障政策に卓越した意見を表明した名著と言える。 そこまで周辺情勢は複雑かつ速いペースで変化している。
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ちいだ
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本屋で見かけて購入。最新の知見にあふれている。個人的には、核も法整備も武器輸出もOKだし世論もそうではないかと思うが、確かにマスコミ他は烈火の如く反対するだろうなと。 気になったのは韓国への認識。「民主活動家世代が交代すれば」って甘い気がする。現場の兵士からFCレーダー照射されたんだからトップや世代論ではなかろう。20年前なら許された議論。ある種向こうのブラッシュアップされた人としか会ってなかったのか。むしろ政治文化・精神的土壌の一つ。数千年の恐中侮日は半世紀もない経済発展では解消されんよ…。
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まーくん
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軍が政治に関与したことで「国を誤り」、惨禍を招いたと深く反省、戦後は文民統制を堅持してきた。その結果、現役自衛官の公的発言は聞かれないし、当然そうあるべきと思う。ただ、現実に国防の任に当たる自衛隊幹部が如何に考えているかは知りたいところではある。元幕僚長など退役将官が対談の形で意見を開陳。戦略や情勢判断では特段、驚くようなことは無かったが、ある元将官は図上演習を見たとき、護衛艦が結構沈むことになっていることに驚き、それは数百人単位で人が死ぬことを意味し、本当にそんな作戦が継続できるのか疑問を呈している。⇒
まーくん

旧軍の発想から言えば”何を腰抜け”ということになるのだろうが、人の命が懸る作戦についてのナイーブな考えは全く「正しい」と思う。軍の使命は戦わずして平和を維持するにある。この点で言えば戦後日本は、とにもかくにも75年余にわたり平和を保ったのであるから大いに評価しても良いと思う。

05/18 16:54
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MUSAN11383594
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論点は多岐にわたるものの、元自衛隊陸海空のトップ達がかなり突っ込んだところまでそれぞれの立場から論じている。時には意見の違いから論争になる場面もあるが、かなり専門的なことまで言及されている。初学者にも分かりやすい説明で読みやすいが、少々脱線してしまう所が強いて挙げる欠点か。ただ本の最後に本書の論点と要約がされているので、これが読書の助けになっている。本書を読んで専門家に全て任せるのではなく、一人一人が知識を身につけなければならないということを再度実感させられた。
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CTC
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4月の新潮新書新刊。座長は元外交官で内閣官房副長官補や国家安全保障局次長だった兼原信克氏(59年生まれ)。元陸海の幕僚長(ともに57年生まれ)と、元空将・空自補給本部長(59年生まれ)を集めて現代の国防課題を語るもの(幕僚長の定年は62歳だが、お3方の退官は58〜59歳。転職に適切な頃合いがあるのかな?)。私に良し悪しや真偽を判断する知識や軸がないのでなんともだが、興味深く読んだ。「島に取り残された国民と陸自は、中国の攻撃に対し歯を食いしばって耐えていろという事?」同期の2人は中々熱い議論をしています。
CTC

①仮想敵どころか、外交上“脅威”とも表現できない隣国の存在。しかし彼らの共通する戦略環境分析では、台湾有事は「静かに考えておかなければなりません」。 ②で、まずはどんな有事にも「絶対に米軍が来る」といえる日米同盟にせねばだし、防衛出動時に国民の協力が得られるよう備えるべきだし(現行の自衛隊法では非協力への罰則規定が殆どない)…という事だが… ③19年9月NYタイムズに拠れば「(米国防総省実施、対中の)台湾海峡の最近18回の図上演習でアメリカは18回負けた」。人海戦術の人民解放軍なんて遠い昔の話なのか。。

05/12 22:00
CTC

④経済規模ではロシアは日本の4分の1しかない、ほぼ韓国の規模…という事で確認してみると…1人当たりGDPなんてスペインの半分もない。それでも存在感があるのは、核と資源、技術力か(理系人材輩出数は米国を凌ぐ)…。 という事で…例の学術会議の問題はなるほどそういう事なんだ…と今更理解したのだが、日本の学術界は4兆円も血税を研究に活用しつつも、「軍事的安全保障研究」すら拒否、ってのはよくわからん(「戦争を目的とする科学研究を行わない」というのはまだ判る)。そういう大切な問題提起と示唆のあるご本でした。

05/12 22:03
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自衛隊最高幹部が語る令和の国防 (新潮新書)評価54感想・レビュー24